第57回
浅川の野鳥・今と昔              日野の自然を守る会 金子凱彦
 
 昔(1980年、1881年)の浅川の調査記録と現在(2025年)の記録を比べながら、
浅川の野鳥たちの変遷をみています。
 
●45年前と同じ調査地とコース 
 浅川は陣馬山麓に源を発し八王子市、日野市を流れ多摩川に合流する延長30kmの
一級河川です。調査方法は浅川左岸の日野市民プール(川辺堀之内190番地先)から
上流の一番橋を通り運動場・豊田児童グランド(多摩川から4.4kmの位置)までの
1.5kmを歩き野鳥の種類と数を記録する。当時の堤防は現在のように舗装されてい
なく、自転車で通るのも危険という時代もあったが、浅川をとりまく自然環境は今日
と比べはるかに多様性に富んでいた。
 45年前の1980年の記録が見つかりません。つきましては1981年のセンサス記録と
参考に1980年のField Noteの記録を掲載します。
 
昔の<調査>結果

1981年11月29日<7:20~9:10>晴れ 
①ダイサギ4 ②コサギ5 ③カルガモ79 ④コガモ76 ⑤ヒドリガモ41 ⑥オナガガモ43
⑦トビ2 ⑧キジ1♂ ⑨タシギ4 ⑩ユリカモメ126 ⑪キジバト19 ⑫カワセミ1♂
⑬ヒバリ3 ⑭キセキレイ1 ⑮ハクセキレイ15 ⑯セグロセキレイ9 ⑰タヒバリ8
⑱ヒヨドリ10 ⑲モズ2♂ ⑳ジョウビタキ2♂ ㉑ツグミ7 ㉒ウグイス1 ㉓ホオジロ8
㉔カシラダカ16 ㉕カワラヒワ133 ㉖スズメ121 ㉗ムクドリ14 ㉘ハシボソガラス4
㉙ドバト1 ㉚ハッカチョウ3 〇アヒル(白)3 
<コメント>
〇駒形公園でハッカチョウを観察した記録がある、籠脱けの鳥であろう。


●今の<調査>結果

2025年11月7日<8:15~10:00>晴れ
①マガモ1♀ ②カルガモ4 ③コガモ3 ④キジバト4 ⑤カワウ24 ⑥アオサ8
⑦ダイサギ19 ⑧コサギ15 ⑨ヒメアマツバメ10 ⑩イカルチドリ3 ⑪トビ1
⑫ハイタカ1 ⑬カワセミ1 ⑭モズ4(♂2) ⑮オナガ3 ⑯ハシボソガラス12
⑰ハシブトガラス2 ⑱シジュウカラ2 ⑲ヒヨドリ35± ⑳セッカ1 ㉑ムクドリ20
㉒ジョウビタキ2♂ ㉓スズメ30 ㉔キセキレイ1 ㉕ハクセキレイ6 ㉖セグロセキレイ2
㉗カワラヒワ21 ㉘ホオジ2 ㉙ドバト28 ㉚ガビチョウ1
<コメント>
〇マガモの雌が1羽、穏やかな流れの水面にポカポカ浮いていた。
〇下流の高幡橋から市民プール前の水辺にカワウ(20羽)、コサギ(15羽)、
ダイサギ(10羽)、アオサギ(5羽)が飛来する、ダイサギよりコサギが多かった。
しばらくした再び下流に戻ったようだ。

2025年11月17日<8:05~9:50>晴れ
①キジ2 ②カルガモ1 ③コガモ3 ④キジバト2 ⑤カワウ7 ⑥アオサ6 ⑦ダイサギ66
⑧コサギ2 ⑨ヒメアマツバメ3 ⑩トビ1 ⑪カワセミ3 ⑫チョウゲンボウ1 ⑬モズ4(♂2♀1)
⑭ハシボソガラス4 ⑮ハシブトガラス1 ⑯シジュウカラ2 ⑰ヒヨドリ25 ⑱ムクドリ32
⑲ジョウビタキ1 ⑳イソヒヨドリ1 ㉑スズメ8 ㉒ハクセキレイ3 ㉓セグロセキレイ1
㉔カワラヒワ33 ㉕ホオジ4 ㉖ドバト22 ㉗ガビチョウ1
<コメント>
〇ダイサギがAM8:24~8:30の間にばらばら上流に飛ぶ、58羽を数える、その中にアオ
サギ2羽を見る。調査修了後上流の平山橋を見るがダイサギの群れはなかった、もっと
上流に行ったのであろう。
〇市民プール上空をヒラヒラ飛ぶチョウゲンボウを久しぶりに見る。
〇グランド下流側の人家の駐車場でイソヒヨドリの姿を見る、グランド周辺では初め
てであった。

2025年11月24日<8:30~10:00>晴れ
①キジ2 ②カルガモ2 ③キジバト3 ④カワウ12 ⑤アオサ4 ⑥ダイサギ14
⑦イカルチドリ1 ⑧トビ1 ⑨カワセミ1 ⑩モズ2(♂1) ⑪オナガ7 ⑫ハシボソガラス6
⑬ハシブトガラス2 ⑭シジュウカラ3 ⑮ヒヨドリ5 ⑯セッカ1 ⑰ムクドリ5
⑱ツグミ3 ⑲ジョウビタキ1 ⑳スズメ10 ㉑ハクセキレイ5 ㉒セグロセキレイ2
㉓カワラヒワ10 ㉔ホオジ2 ㉕カシラダカ2 ㉖コジュケイ1 ㉗ドバト8 ㉗ガビチョウ1
<コメント>
〇冬鳥のツグミ、カシラダカを本日確認するが、鳥たちはいたって少なかった。