第40回
浅川の野鳥・今と昔                      日野の自然を守る会 金子凱彦
 
 昔(1979年)の浅川の調査記録と現在(2024年)の記録を比べながら、浅川の野鳥たちの変遷を
みています。

45年前と同じ調査地とコース 
 浅川は陣馬山麓に源を発し八王子市、日野市を流れ多摩川に合流する延長30kmの一級河川です。
調査方法は浅川左岸の日野市民プール(川辺堀之内190番地先)から上流の一番橋を通り運動場・
豊田児童グランド(多摩川から4.4kmの位置)までの1.5kmを歩きながら野鳥の種類と数を記録
する。当時の堤防は現在のように舗装されていなく、自転車で通るのも危険という時代もあったが、
浅川をとりまく自然環境は今日と比べはるかに多様性に富んでいた。


昔の<調査>結果

1979年6月3 日<6:40 ~8:00>くもり
①ゴイサギ6(成鳥2幼鳥4) ②ササゴイ1(成鳥) ③コサギ6 ④カルガモ31 ⑤コジュケイ2
⑥コチドリ3 ⑦イカルチドリ5 ⑧イソシギ2 ⑨キジバト6 ⑩ヒバリ6 ⑪ツバメ22 ⑫イワツバメ8
⑬セグロセキレイ2 ⑭ヒヨドリ5 ⑮モズ2 ⑯セッカ4 ⑰ホオジロ2 ⑱カワラヒワ2 ⑲スズメ96
⑳ムクドリ29 ㉑オナガ2 ㉒ハシボソガラス1 ㉓ハシブトガラス1
以上23種244 羽 
<当時のNote>
〇一番橋の下に作っているイワツバメの巣は4つ完成で、3つ進行中である。

1979年6月17日<7:00 ~8:10>くもり
①ゴイサギ7(成鳥1幼鳥6) ②ササゴイ2(成鳥) ③コサギ2 ④カルガモ24 ⑤キジ2 ⑥コチドリ6
⑦イカルチドリ3 ⑧イソシギ1 ⑨キジバト19 ⑩ヒバリ14 ⑪ツバメ24 ⑫イワツバメ7
⑬セグロセキレイ1 ⑭ヒヨドリ5 ⑮セッカ4 ⑯カワラヒワ2 ⑰スズメ101 ⑱ムクドリ29
⑲オナガ2 ⑳ハシボソガラス5 ㉑ハシブトガラス2
以上21種262 羽 
<当時のNote>
〇記載なし

1979年6月24日<7:00 ~8:25>はれ
先週来晴天が続き、この4,5日は30℃以上で夏のようである。
①ゴイサギ5(成鳥1幼鳥4) ②カルガモ29 ③コジュケイ1 ④キジ1 ⑤コチドリ5 ⑥イカルチドリ4
⑦イソシギ2 ⑧キジバト10 ⑨ヒバリ5 ⑩ツバメ13 ⑪イワツバメ14 ⑫セグロセキレイ3(幼鳥2)
⑬セッカ4 ⑭ホオジロ1 ⑮スズメ136 ⑯ムクドリ16 ⑰オナガ3 ⑱ハシボソガラス7
以上18種259 羽 
<当時のNote>
〇ササゴイ、ゴイサギを観察できなかった。
〇一番橋の下に作ったイワツバメの巣、5つ完全に落ちている、落とされたか?残った2つ
の巣からは顔や尾が出ていた。

●今の<調査>結果

2024年6月5日<8:30~10:10> 
①キジ4 ②カルガモ6 ③キジバト5 ④カワウ2 ⑤アオサギ1 ⑥ダイサギ6 ⑦イカルチドリ1
⑧コチドリ1 ⑨ハイタカ1 ⑩トビ1 ⑪カワセミ1 ⑫モズ1 ⑬オナガ2⑭ハシボソガラス6
⑮ハシブトガラス4 ⑯シジュウカラ1 ⑰ツバメ6 ⑱イワツバメ40± ⑲ヒヨドリ4 ⑳ウグイス1
㉑オオヨシキリ6 ㉒セッカ4 ㉓ムクドリ45 ㉔スズメ8 ㉕ハクセキレイ2 ㉖セグロセキレイ3
㉗カワラヒワ3 ㉘ホオジロ3 ㉙ドバト5 ㉚ガビチョウ2
<コメント>
〇目の前をハイタカが川を横切るように左岸・豊田方向に飛ぶのに出会う、青空を背景に
尾の長さが目立った。
〇一番橋下流側を30羽ほどのイワツバメの群れが舞う、一回目の巣立ちは終わったのであ
ろう。

2024年6月17日<8:25~10:10>晴れ
①キジ2 ②カルガモ5 ③キジバト6 ④カワウ2 ⑤アオサギ5 ⑥ダイサギ7 ⑦イカルチドリ1
⑧トビ1 ⑨モズ1♂ ⑩オナガ1 ⑪ハシボソガラス4 ⑫シジュウカラ1 ⑬ツバメ5 ⑭イワツバメ25±
⑮ヒヨドリ8 ⑯ウグイス1 ⑰オオヨシキリ4 ⑱セッカ2 ⑲ムクドリ61 ⑳イソヒヨドリ1♂ 
㉑スズメ7 ㉒ハクセキレイ1 ㉓セグロセキレイ1 ㉔ホオジロ3 ㉕ドバト15 ㉖ガビチョウ2
<コメント>
〇一番橋北側のバス停近くの電線でイソヒヨドリの雄を見る、出会ったカワセミ会の会員に
よると近で給餌中とのことであった。

2024年6月26日<8:30~10:00>くもり
①キジ1 ②カルガモ2 ③キジバト4 ④コチドリ2 ⑤トビ2 ⑥モズ1 ⑦ハシボソガラス10
⑧ツバメ9 ⑨イワツバメ28+ ⑩ヒヨドリ3 ⑪ウグイス6 ⑫オオヨシキリ4 ⑬セッカ2
⑭ムクドリ60 ⑮イソヒヨドリ1 ⑯スズメ8 ⑰ハクセキレイ4 ⑱セグロセキレイ1 ⑲カワラヒワ5
⑳ホオジロ2 ㉑ドバト8 ㉒ガビチョウ1
<コメント>
〇カワウ、アオサギ、ダイサギを調査地内で観察できなかった。調査終了後、上流の平山橋
(多摩川合流点から5.3k)から下流の一番橋、高幡橋(同2.4k)まで自転車で調査するが、
平山橋下でアオサギ、ダイサギ各1羽観察しただけであった。
〇ウグイスが6羽と多かった、元気に鳴いていた。前回(6/17)はやっと1羽という感じ
だったが…。
〇右岸から飛来したイソヒヨドリが川を横切り左岸の人家の屋根に止まる、若鳥のようだ。