第6回
浅川の野鳥・今と昔
                         日野の自然を守る会 金子凱彦

 昔(1976年)の浅川の調査記録と現在(2021年)の記録を比べながら、浅川の野鳥たち
の変遷をみてきました、今回で6回目です。
45年前と同じ調査地とコース 
 浅川は陣馬山麓に源を発し八王子市、日野市を流れ多摩川に合流する延長30kmの一級
河川です。調査方法は浅川左岸の日野市民プール(川辺堀之内190番地先)から上流の一
番橋を通り運動場・豊田児童グランド(多摩川から4.4kmの位置)までの1.5kmを歩き
ながら野鳥の種類と数を記録する。当時の堤防は現在のように舗装されていなく、自転車
で通るのも危険という時代もあったが、浅川をとりまく自然環境は今日と比べはるかに多
様性に富んでいました。

昔の<調査>結果
1976年8月14日<6:50~8:30>くもり
①ササゴイ1幼鳥 ②コサギ5 ③カルガモ22 ④コジュケイ1 ⑤イカルチドリ7
⑥ムナグロ37 ➆キアシシギ16 ⑧イソシギ6 ⑨キジバト7 ⑩ヒバリ2 ⑪ツバメ15
⑫キセキレイ6 ⑬セグロセキレイ6 ⑭ヒヨドリ4 ⑮カワラヒワ5 ⑯スズメ130
⑰ムクドリ11 ⑱オナガ1 ⑲ハシボソガラス2 以上19種284羽
<コメント>今でもムナグロは8月15日前後になるとフィールドにやって来る旅鳥です。
今に比べ数が多かったようです。

1976年8月28日<9:15~10:45>くもり 雨が止むのを待ってスタート
①ササゴイ5幼鳥 ②コサギ16 ③カルガモ2 ④コジュケイ1 ⑤イカルチドリ6
⑥ムナグロ29 ⑦キアシシギ22 ⑧イソシギ9 ⑨キジバト6 ⑩カワセミ1 ⑪ヒバリ5
⑫ツバメ21 ⑬セグロセキレイ5 ⑭ヒヨドリ1 ⑮セッカ1 ⑯カワラヒワ1 ⑰スズメ213
⑱ムクドリ27 ⑲オナガ1 ⑳ハシボソガラス1 以上20種373羽 
<コメント>ササゴイの幼鳥は浅川の左岸から300mほどの離れた竹林に出入りしていま
した。コサギ、ゴイサギと共にこの林でササゴイも繁殖していたようです。

今の<調査>結果
2021年8月6日<8:25~9:45>快晴 34℃
①カルガモ2 ②キジバト3 ③アオサギ7 ④ダイサギ3 ⑤カワセミ1 ⑥ハシボソガラス5
⑦ヒバリ2 ⑧ツバメ11 ⑨イワツバメ4 ⑩ウグイス1 ⑪セッカ2 ⑫ムクドリ10
⑬スズメ18 ⑭ハクセキレイ5 ⑮セグロセキレイ2 ⑯ドバト7以上16種83羽 
<コメント>太陽が燦々、暑かった。高齢者としては熱中症にならないよう注意をして歩
いた。暑さのためか鳥は少なかったが、ウグイスの囀りで元気をもらった。

2021年8月27日<8:45~9:55>晴れ 34℃
①カルガモ1 ②キジバト4 ③カワウ2 ④アオサギ6 ⑤ダイサギ5 ⑥コサギ1
⑦ハシボソガラス5 ⑧ヒバリ2 ⑨ツバメ7 ⑩ヒヨドリ2 ⑪ムクドリ2 ⑫スズメ8
⑬ハクセキレイ4 ⑭セグロセキレイ3 ⑮カワラヒワ1 ⑯ドバト6 以上16種60羽 
<コメント>本日は45年前に記録のあったイカルチドリ、ムナグロ、キアシシギ、イソシ
ギなどのシギチの姿が皆無であった。数年前までムナグロは8月中旬になると姿を見たも
のであったが、最近は無くなった。どうしたのであろう。キアシシギも個体数が少なくな
った。