第41回
浅川の野鳥・今と昔                      日野の自然を守る会 金子凱彦
 
 昔(1979年)の浅川の調査記録と現在(2024年)の記録を比べながら、浅川の野鳥たちの変遷を
みています。

45年前と同じ調査地とコース 
 浅川は陣馬山麓に源を発し八王子市、日野市を流れ多摩川に合流する延長30kmの一級河川です。
調査方法は浅川左岸の日野市民プール(川辺堀之内190番地先)から上流の一番橋を通り運動場・
豊田児童グランド(多摩川から4.4kmの位置)までの1.5kmを歩きながら野鳥の種類と数を記録
する。当時の堤防は現在のように舗装されていなく、自転車で通るのも危険という時代もあったが、
浅川をとりまく自然環境は今日と比べはるかに多様性に富んでいた。


昔の<調査>結果

1979年7 月7 日<7:00 ~8:30>くもり
①ゴイサギ2 (幼鳥) ②ササゴイ1(成鳥) ③カルガモ39 ④コジュケイ1 ⑤キジ1
⑥コチドリ8 ⑦イカルチドリ5 ⑧イソシギ3 ⑨キジバト16 ⑩カワセミ2 ⑪ヒバリ11
⑫ツバメ21+ ⑬コシアカツバメ1 ⑭イワツバメ16+ ⑮キセキレイ1 ⑯セグロセキレイ7(幼鳥1)
⑰ヒヨドリ5 ⑱セッカ3 ⑲シジュウカラ1 ⑳カワラヒワ1 ㉑スズメ93 ㉒ムクドリ22
㉓オナガ3 ㉔ハシボソガラス3 ㉕ハシブトガラス2 ㉖ベニスズメ2(♀1)  以上26種270羽
<当時のNote>
〇カワセミを2羽観察する、1回目(7:05)は2羽一緒に飛んでいた、2回目(7:18)は杭に止
まっている1羽にもう1羽が一緒に?止まろうとした。この2羽の関係は?雌雄不明。
なお6月には1回もカワセミを観察できなかったが、観察漏れか?
〇一番橋でイワツバメのヒナが顔を出している、初めての繁殖になるか。

1979年7月21日<5:45~7:10>くもり 蒸し暑い  
①ゴイサギ19 ②ササゴイ1(亜成鳥?) ③コサギ12 ④カルガモ68 ⑤ウズラ3 ⑥キジ1
⑦コチドリ3 ⑧イカルチドリ3 ⑨イソシギ2 ⑩キジバト8 ⑪ヒバリ2 ⑫ツバメ13
⑬コシアカツバメ1 ⑭イワツバメ40+ ⑮セグロセキレイ1 ⑯ヒヨドリ9 ⑰セッカ3
⑱ホオジロ3 ⑲カワラヒワ2 ⑳スズメ30 ㉑ムクドリ9 ㉒オナガ2 ㉓ハシボソガラス1
㉔ハシブトガラス4  以上24種240 羽 
<当時のNote>
〇3月にオガワコマドリがいた付近にて足元より飛び立つ個体あり、水平に飛び草原に降りる、
ひよこ程の大きさで3羽のうち1羽はピーと一声鳴く。コジュケイのヒナにしては小さすぎる。
翌日(7/22)多摩平の高野伸二さんを訪ね、状況等説明するとウズラの可能性大いにありとの
話であった。
〇一番橋脇の電線にイワツバメの幼鳥10羽が並ぶ、橋から巣立ったのだ。初めての記録になる。

1979年7月28日<6:40~8:30>くもり、小雨のち晴れる  
<7月20日梅雨明け、昨年より20日遅れ、平年より8日遅れる>
①ゴイサギ8(幼鳥) ②コサギ8 ③カルガモ71 ④コチドリ7 ⑤イカルチドリ1
⑥キアシシギ3 ⑦イソシギ3 ⑧キジバト17 ⑨カワセミ1 ⑩ヒバリ6 ⑪ツバメ19
⑫コシアカツバメ1 ⑬イワツバメ26 ⑭キセキレイ1 ⑮セグロセキレイ7(幼鳥1)
⑯ヒヨドリ2 ⑰オオヨシキリ1 ⑱セッカ3 ⑲カワラヒワ1 ⑳スズメ101 ㉑ムクドリ13
㉒オナガ1 ㉓ハシボソガラス3  以上23種303 羽 
<当時のNote>
〇秋の渡りのキアシシギを観察する。秋の初認の記録は1976年7月25日(2羽)、
1977年7月16日(1羽)、1978年7月30日(1羽)、1979年7月28日(3羽)であった。
〇鳴いていなかったがオオヨシキリを観察する。遅い記録では昨年78年9月27日の記録がある。

●今の<調査>結果

2024年7月17日<8:30~10:10> くもり
今月上旬35℃、36℃、37℃(府中市は39.2℃)と猛暑が続き、熱中症が怖くて浅川に出ら
れなかった。
①キジ1♂ ②カルガモ7 ③キジバト6 ④カワウ1 ⑤アオサギ6 ⑥ダイサギ6
⑦コチドリ1 ⑧トビ1 ⑨カワセミ1 ⑩モズ4 ⑪オナガ1 ⑫ハシボソガラス5
⑬シジュウカラ1 ⑭ツバメ11 ⑮イワツバメ4 ⑯ヒヨドリ4 ⑰ウグイス4 ⑱セッカ3
⑲ムクドリ93+ ⑳スズメ12 ㉕ハクセキレイ1 ㉒セグロセキレイ2 ㉓ホオジロ4
㉔ドバト56 ㉕ガビチョウ1
<コメント>
〇モズを4カ所で見る、内2羽は幼鳥と思う。
〇イワツバメが激減した、前回(6/26)は28+であったが、今回は4羽になる。
〇ムクドリは神社で60羽ほどの群れと、グランドで25+の群れに遭遇する。

2024年7月24日<7:50~9:30> 晴れ
①カルガモ5 ②キジバト4 ③カワウ1 ④アオサギ4 ⑤ダイサギ6 ⑥コサギ2
⑦ヒメアマツバメ2 ⑧コチドリ2 ⑨トビ1 ⑩オナガ1 ⑪ハシボソガラス6
⑫ハシブトガラス1 ⑬シジュウカラ1 ⑭ツバメ9 ⑮イワツバメ2 ⑯ヒヨドリ5
⑰ウグイス5 ⑱オオヨシキリ1 ⑲セッカ3 ⑳ムクドリ6 ㉑スズメ12 ㉒キセキレイ1
㉓ハクセキレイ3 ㉔セグロセキレイ2 ㉕カワラヒワ1 ㉖ホオジロ3 ㉗ドバト25
㉘ガビチョウ1
<コメント>
今週も猛暑が続く、月曜日(7/22)36℃、火曜(7/23)36℃、本日も36℃になる
〇久しぶりにコサギを見る、ダイサギと一緒に採食中。
〇Start地点でヒメアマを観察する、調査終了後、高幡橋まで行くと橋の下流側で橋桁に出
入りしているヒメアマ6+を観察する。猛暑の中のヒメアを見るのも一興である。
〇イワツバメが一番橋下に出入りしていた、繁殖は終わったと思うが…、暑くて見に行く
気力なし。
〇久しぶりにキセキレイを豊田水門で見る。

2024年7月29日<7:50~9:30> 晴れ
昨日、今日暑い、暑い、今日は37℃になる、鳥も少ない。
①カルガモ13 ②キジバト6 ③カワウ1 ④アオサギ5 ⑤ダイサギ4 ⑥コサギ1
⑦カワセミ1♂ ⑧モズ1 ⑨ハシボソガラス4 ⑩シジュウカラ1 ⑪ツバメ5
⑫ヒヨドリ2 ⑬ウグイス5 ⑭セッカ2 ⑮ムクドリ12 ⑯スズメ10 ⑰ハクセキレイ1
⑱セグロセキレイ1 ⑲カワラヒワ3 ⑳ホオジロ3 ㉑ドバト50 ㉒ガビチョウ1
<コメント>
〇成鳥と変わらない大きさのカルガモ7羽のファミリーあり、昨日も一緒に行動していた。
〇コサギは単独で採食中であった。