金子凱彦の野鳥調査  19
                                      日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000uの雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん池から西へ黒川防災広場(汚水処理場跡地)、第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

調査日 2009年5月2日 はれ、微風 

 <調査結果>
(1)ゴイサギ1 (2)カルガモ5  (3)ツミ1  (4)キジバト5  (5)カワセミ1♂  (6)アオゲラ1  (7)ツバメ1  (8)イワツバメ1  (9)ヒヨドリ8  (10)キビタキ1 (11)ヤマガラ1   (12) シジュウカラ9  (13)スズメ3  (14)ムクドリ12  (15)オナガ10±  (16)ハシボソガラス1 (17)ハシブトガラス4  (18)ドバト1

 <備考>
・清水谷公園の池で今回もゴイサギの幼鳥を観察しました。池の縁にいたが警戒して中島の裏に隠れてしまいました。1羽だけでたたずむ幼鳥は何か痛々しい感があります。浅川で近年ゴイサギを見る機会が極少なくなりました。
・5月に入ってのカワセミの観察(大池)は珍しいです。どこから来るか、営巣地を突き止めたいが…、難しいでしょう。
・今回もアオゲラのドラミングが大きく響いていました。
・ツバメ、イワツバメが多摩平第六公園上空を旋回していました。
・多摩平第六公園の常緑樹の中からキビタキの声が聞こえてきました。付近にいた人によるとセンダイムシクイの声も聞いたと言うことでしたが確認はできませんでした。
・虫をくわえたヤマガラが木々を移動していました。育雛中か?


調査日 2009年5月9日 快晴、無風  

<調査結果>
(1)アオサギ1  (2)カルガモ1  (3)ツミ1  (4)キジバト3  (5)アオゲラ1 (6)コゲラ1 (7)ヒヨドリ10  (8)シジュウカラ8 (9)シメ1  (10)スズメ3  (11)ムクドリ5  (12)オナガ6+  (13)ハシボソガラス1  (14)ハシブトガラス4  (15)ドバト6  (14)ガビチョウ2 

 <備考>
・ハシブトガラスの巣の真下で巣を覗き込んでいると、1羽が鳴きながら急降下し頭上の横枝に飛来する。観察者を警戒しているようだ。以前には巣を観察していてもこのようには反応しなかったが、孵化したので神経質になっているのであろう。大池のハシボソガラスも孵化したようですがブトのような威嚇行動はしない。ブトとボソの違いのようだ。


 調査日 2009年5月23日 くもりのち晴れ、無風  

<調査結果>
(1)カルガモ1  (2)キジバト3   (3)ヒヨドリ11  (4)シジュウカラ5  (5)ムクドリ2  (6)オナガ16+ (7)ハシボソガラス1  (8)ハシブトガラス5  (9)ドバト8  (10)ガビチョウ1

<備考>
・調査地の黒川清流公園はこれから野鳥の種類、個体数が極少なくなる季節です。とはいえ調査は続けます。