金子凱彦の野鳥調査 第20回
日野の自然を守る会 金子凱彦
●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000uの雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん池から西へ黒川防災広場(汚水処理場跡地)、第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類と数を記録します。
●調査日 2009年6月3日 はれ、微風
<調査結果>
(1)カルガモ3 (2)キジバト2 (3)ヒヨドリ4 (4)シジュウカラ11 (5)ムクドリ3 (6)ハシボソガラス1 (7)ハシブトガラス8 (8)ドバト2 (9)ガビチョウ2
<備考>
・シジュウカラの群には幼鳥が多数混じっていました。親から給餌を受けている幼鳥も観察しました。
●調査日 2009年6月26日 くもり、無風 蒸し暑い
<調査結果>
(1)キジバト1 (2)ヒヨドリ3 (3)シジュウカラ16 (4)ムクドリ33 (5)ハシボソガラス4 (6)ハシブトガラス5 (7)ドバト5
<備考>
・わきみず池にてシジュウカラ15±の群が餌を求めながら移動していた。多数の幼鳥が混じる。
・幼鳥が混ざるムクドリの群が林床に降りていた。最近下草を刈ったようで、そこで採食している。目の前の枝に止まった幼鳥は虫をくわえていた。しばらくの間、賑やかなムクドリの声が林内から聞こえていました。調査地内でこれだけの数のムクドリは珍しい。
●調査日 2009年6月28日 くもり、無風。
<調査結果>
(1)カルガモ3 (2)アオゲラ1 (3)コゲラ3 (4)ヒヨドリ6 (5)シジュウカラ16 (6)メジロ5 (7)スズメ2 (8)ムクドリ9 (9)オナガ2 (10)ハシボソガラス2 (11)ハシブトガラス5 (12)ドバト2
<備考>
・あずまや池の多摩平側の林でシジュウカラ10±(幼鳥が混じるかは不明)、コゲラ2を観察する。
・山王下公園にてシジュウカラ5羽、メジロ5羽程の群を観察する。メジロには給餌を受けている幼鳥が混じる。付近で巣立ったのか。電線に止まり時々鳴いていたアオゲラの幼鳥が公園に飛来、またコゲラの幼鳥らしき個体が公園内の木々を移動している。時々木をたたく音を聞く。賑やか一瞬であった。巣立ちの季節である。