金子凱彦の野鳥調査  28
                                      日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000uの雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん池から西へ黒川防災広場(汚水処理場跡地)、第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

調査日 2010年2月4日 晴れ、無風

<調査結果>
(1)マガモ7(♂4♀3)  (2)カルガモ9  (3)キジバト3  (4)キセキレイ1  (5))ヒヨドリ7   (6)ルリビタキ1♀  (7)ジョウビタキ1♂ (8)ツグミ1  (9)シジュウカラ8 (10)メジロ4   (11)スズメ1 (12)ムクドリ6  (13)オナガ7+ (14)ハシボソガラス1 (15)ハシブトガラス1  (16)ガビチョウ1

<備考>
・2月1日夕方から雪が降りはじめ、翌2日の黒川は一面白銀の世界でした。これから寒くなり冬鳥が期待できます。野鳥たちにとっては試練の時期ですが。
・久しぶりにルリビタキに出会いました。ただ全体的には鳥が少なく、静かな調査になりました。
・数カ所でシジュウカラが囀っていました。そろそろ春への準備です。
・寒くなったためか、メジロはネザサやクマザサの中に入り込んで採食いていました。

●調査日 2010年2月18日 直前まで雪、くもり

<調査結果>
(1)マガモ6(♂4♀4)  (2)カルガモ4  (3)キジバト1  (4)キセキレイ1  (5)ヒヨドリ2   (6)シジュウカラ3  (7)シラダカ7+  (8)オナガ2 (9)ハシボソガラス4  (10)ハシブトガラス2 (11)ドバト8

<備考>
・昨夜からの雪が、午前中に降り止んだので、散策に出ました。林の中は、木々の枝に積もった雪が、風に揺らされ舞い降りてきます。林の中だけ、雪が降っている光景です。調査用紙が雪で濡れます。鳥影は少なく、池のカモを除くと9種でした。
・雪の積もった枝でシジュウカラが囀っています。雪とはいえ春は間近なのです。
・カシラダカが黒川防災広場の雪の積もっていない、地面が露出した所で餌をついばんでいました。7羽まで数えましたが、もっといるでしょう。


●調査日 2010年2月20日 快晴、無風

<調査結果>
(1)マガモ7(♂4♀3)  (2)カルガモ7  (3)キジバト3  (4)ハクセキレイ3   (5)ヒヨドリ5   (6)モズ2♀  (7)ツグミ3  (8)ウグイス1  (9)シジュウカラ12  (10)メジロ7+  (11)ムクドリ2   (12)オナガ8+  (13)ハシボシガラス3  (14)ハシブトガラス4  (15)ドバト13

<備考>
・ハクセキレイが3羽と多かった。すべて舗装道路で採食しています。
・防災広場とひょうたん池でモズの雌を各々観察しました。秋から越冬している個体でしょう。そろそろ繁殖の季節なので、動向が気になります


●調査日 2010年2月26日 くもり、風強い

<調査結果>
(1)マガモ8(♂4♀4)  (2)カルガモ9  (3)キジバト1  (4)コゲラ1  (5)ヒヨドリ6 (6)エナガ2  (7)シジュウカラ7  (8)カワラヒワ1 (9)ムクドリ2  (10)ハシボソガラス3  (11)ハシブトガラス3  (12)ドバト10

<備考>
・昨日(2/25)春一番が吹く。本日は風が強いためか、種数、個体数とも少ない。冬鳥のツグミ、ジョウビタキ、カシラダカそれにウグイスを確認できなかった。
・エナガ2羽、シジュウカラ3羽、コゲラ1羽の小さな群に会う。春に向け混群もそろそろ解消でしょう。
・ハシボソ、ハシブトは共に2羽で行動しているようです。


【観察会のお知らせ】
●より鳥みどり観察会・第14回
『早春の浅川で鳥見散策』
日 時 3月22日(月)祝日
集 合 京王線・南平駅 9時
解 散 ふれあい橋  昼ごろ
持 物 筆記用具、あれば双眼鏡
参加費 大人300円
担 当 金子凱彦