金子凱彦の野鳥調査  30
                                      日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000uの雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん池から西へ黒川防災広場(汚水処理場跡地)、第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

調査日 2010年4月9日 くもり時々薄日が差す、無風

<調査結果>
(1)カワウ1 (2)マガモ3(♂1♀2)  (3)カルガモ6  (4)ツミ1  (5)キジバト3  (6)アオゲラ1  (7)コゲラ1  (8)ツバメ1 (9))ヒヨドリ14  (10)ツグミ2  (11)ヤマガラ1 (12)シジュウカラ8  (13)メジロ1  (14)カワラワ1  (15)スズメ1  (16)ムクドリ8  (17)オナガ10+ (18)ハシボソガラス1 (19)ハシブトガラス5 (20)ドバト6  (21)ガビチョウ4 

<備考>
・カワウは上空通過です。
・久しぶりにツミの声を聞きましたが、姿や飛翔は確認できませ。付近で繁殖しているのかは不明です。
・多摩平上空にかけてツバメ1羽が飛びました。本日は夏鳥のツバメと冬鳥のツグミを同時に観察しました。ツグミはシベリアへの帰還準備中でしょう。
・ガビチョウが数カ所で元気に鳴いています。

調査日 2010年4月26日 晴れ、無風

<調査結果>
(1)カルガモ4  (2)キジバト3  (3)コゲラ2  (4)ヒヨドリ10  (5)シジュウカラ11  (6)メジロ1  (7)アオジ1  (8)スズメ1  (9)ムクドリ9  (10)ハシボソガラス3  (11)ハシブトガラス5   (12)ドバト2

<備考>
・マガモは雌が4月19日まで大池にいましたが、以後姿がありません。マガモの終認です。ちなみに今冬のマガモの初認は2009年10月12日の雄のエクリプス1羽です。
・アオジは囀りではなく、姿を確認しました。渡りの途中黒川に寄ったのでしょう。
・今年は飛来を諦めていたレンジャクが、昨年より1ヵ月遅い4月17日に姿を現しました。私は翌18日に3羽のヒレンジャクを観察しましたが、午前中には8羽の飛来があったそうです。同時にエナガのファミリー10羽程が観察者たちの前を横切りました。


調査日 2010年4月30日 晴れ、微風 

<調査結果>
(1)カルガモ4  (2)キジバト2  (3)ヒヨドリ12  (4)ウグイス1 (5)カワラヒワ2  (6)シジュウカラ7  (7)カワラヒワ2 (8)スズメ1  (9)ムクドリ8  (10)オナガ5+  (11)ハシボシガラス2  (12)ハシブトガラス6  (13)ドバト4  (14)ガビチョウ2

<備考>
・久しぶりにウグイスの囀りを聞きましたが、定着しないでしょう。黒川では繁殖はしていないようです。
・渡りの途中のキビタキを期待しましたが、観察できませんでした。昨年は5月2日のセンサスで声を聞いています。


今月で東豊田緑地のセンサスは4年目になります(HP掲載は07年11月ヨリ)。観察を楽しみながら、今後の方向性を考えて行きたいと思っております。ご意見、感想等をお聞かせ下さい。