金子凱彦の野鳥調査  31
                                      日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000uの雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん池から西へ黒川防災広場(汚水処理場跡地)、第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

調査日 2010年5月2日 快晴、無風

<調査結果>
(1)カルガモ2  (2)キジバト4  (3)カワセミ1♂  (4)アオゲラ1  (5)ハクセキレイ1 
(6)ヒヨドリ10  (7)ウグイス1   (8)シジュウカラ6  (9)ムクドリ6  (10)オナガ3+  
(11)ハシボソガラス1 (12)ハシブトガラス4 (13)ドバト5  (14)ガビチョウ1 
<番外>オオルリ1♂ 
 


<備考>
・久しぶりにカワセミの姿を大池で見ました。冬の葉の落ちた枝に止まるカワセミとはまた違って、朝日を浴びた新緑の中のカワセミは格段ときれいです。木々の間を活発に飛び回っていました。
・ウグイスは見事な囀りです。黒川では繁殖していないので、いずれ黒川を去るでしょう。

・昨年の5月2日に、キビタキの囀りを聞いたので期待したのですが、確認することはできませんでした。

<番外>
「日野の自然を守る会」の幹事会終了後、わきみず池付近でオオルリの雄を確認しました。囀りはありませんでしたが、渡りの途中です。

●調査日 2010年5月3日 晴れ、無風

<調査結果>
(1)カルガモ2  (2)キジバト8  (3)アオゲラ2  (4)ツバメ1  (5)ヒヨドリ15  (6)ウグイス1 
(7)シジュウカラ9  (8)カワラヒワ1  (9)ムクドリ9  (10)オナガ10±  (11)ハシボソガラス1
(12)ハシブトガラス6

<備考>
・2羽のアオゲラが林内を鳴きながら飛び回っていました。昨日は大きなドラミングを聞きました。
・近年、林上空を飛ぶツバメの数が減っているようです。
・本日もキビタキを期待しましたが、会えませんでした。


調査日 2010年5月13日 快晴、無風 

<調査結果>
(1)カルガモ4  (2)ツミ1  (3)キジバト3  (4)ツバメ3  (5)ハクセキレイ1 (6)ヒヨドリ7 
(7)シジュウカラ9  (8)スズメ2  (9)ムクドリ9  (10)オナガ5+  (11)ハシボシガラス1
(12)ハシブトガラス5  (13)ガビチョウ5


<備考>
・ひやりとする心地よい朝です。ただ鳥影は少なかった。
・昨日は雨で本日は快晴、ツバメが採食のため林の上部すれすれを飛翔しています。
・第6公園でムクドリと共にハクセキレイが地表に降りて採餌していました。ハクセキレイを公園でよく見かけます。
・5羽のガビチョウがネザサの元を移動しながら採食していました。

<参考>
 黒川でよく野鳥観察をしている知人が、5月5日にキビタキとオオルリを観察しました。


●調査日 2010年5月30日 くもり(林内は薄暗い)、無風

<調査結果>
(1)アオサギ1  (2)カルガモ2  (3)キジバト1 (4)ツバメ3  (5)ヒヨドリ9  (6)シジュウカラ7 
(7)スズメ2  (8)ムクドリ6  (9)オナガ3  (10)ハシボソガラス1  (12)ハシブトガラス4 
(13)ガビチョウ2

<備考>
・アオサギは上空通過です。多摩平方向へ飛び去りました。
・黒川のカルガモはよく2羽で行動していますが、繁殖はしないようです。
・ガビチョウ以外の野鳥たちの囀りが聞かれず、静かな黒川の林でした。

<参考>
 5月26日に黒川では遅いキビタキの囀りを聞きました。