金子凱彦の野鳥調査 第36回
日野の自然を守る会 金子凱彦
●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000uの雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん池から西へ黒川防災広場(汚水処理場跡地)、第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類と数を記録します。
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黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成
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調査日 2010年10月4日 くもり時々小雨、無風
<調査結果>
(1)カルガモ2 (2)キジバト6 (3)カワセミ1 (4)コゲラ2 (5)キセキレイ1 (6)ヒヨドリ8 (7)ヤマガラ3 (8)シジュウカラ6 (9)ハシボソガラス2 (10)ハシブトガラス1 (11)ドバト1
<備考>
・昨夜からの雨が朝方に止んだので調査を始める。だが途中で小雨になり中止するか迷うが続行する。
・雨の日には調査地の池にカルガモがいないことが多い。あずまや池はゼロであった(昨日は3羽見る)。
・わきみず池でカワセミの声を聞いた直後に、大池方向に飛ぶ後姿を見る。
・同じくわきみず池縁の木に出入りしているヤマガラ3羽を観察する。シジュウカラ3羽が飛び、コゲラが木をたたく音が近くで聞こえたが、混群行動を取っているようではなかった。個々ばらばらで移動していた。
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調査日 2010年10月11日 快晴、無風
<調査結果>
(1)カルガモ4 (2)キジバト3 (3)アオゲラ1 (4)コゲラ2 (5)ヒヨドリ32± (6)エナガ3 (7)ヤマガラ1 (8)シジュウカラ31± (9)スズメ1 (10)ムクドリ1 (11)ハシボソガラス2 (12)ハシブトガラス3 (13)ドバト3 (14)ガビチョウ3
<備考>
・桜並木(あずまや池東側)の樹幹部を移動するシジュウカラ20羽ほど、エナガ3+、コゲラ2羽を確認する。高い所だったので観察しにくかった。
・黒川防災広場から緑地の縁を豊田駅方向に飛ぶヒヨドリ20羽ほどを観察する。秋の渡りでしょう。
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調査日 2010年10月18日 くもりのち晴れ 無風
<調査結果>
(1)カルガモ4 (2)キジバト3 (3)キセキレイ1 (4)ハクセキレイ1 (5)ヒヨドリ54 (6)モズ1♂ (7)シジュウカラ1 (8)ハシボソガラス4 (9)ハシブトガラス2 (10)ドバト6 (11)ガビチョウ1
<備考>
・久しぶりにハクセキレイの声を聞く。これから増えるでしょう。
・ヒヨドリは渡りの16羽(第6公園上空から豊田駅方向は飛ぶ)以外に、林の中で多数の声を聞く。渡りで立ち寄ったのであろう。
・カラ類に遭遇できず、記録はシジュウカラ1羽だけであった。こういう事もあるのだ。
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調査日 2010年10月25日 くもり、無風
<調査結果>
(1)マガモ3(2♂1♀) (2)カルガモ6 (3)キジバト5 (4)カワセミ1 (5)ハクセキレイ1 (6)ヒヨドリ6 (7)モズ1♂ (8)ジョウビタキ1♂ (9)ヤマガラ2 (10)シジュウカラ5+ (11)ムクドリ3 (12)ハシボソガラス2 (13)ハシブトガラス2
(14)ドバト5 (15)ガビチョウ1
<備考>
・大池でマガモの雄(エクリプス)を2羽、雌を1羽観察する。
<今秋のマガモ飛来の記録>
10月19日、エクリプスの雄1羽をはじめて観察する。同23日に雌が飛来する。
・テレビアンテナに止まるジョウビタキの雄を観察する。今年の初認になる。
・カラ類の群に遭遇しなかったので、シジュウカラも少なかった。
▲大池に飛来したマガモの雄(2010年10月25日撮影)
これから頭や顔が光沢のある緑色にかわります
観察会の案内
より鳥みどり観察会N
『初冬の浅川で野鳥を探そう』
日 時 11月21日(日) 雨天中止
集 合 京王線高幡不動駅・改札口 9時
解 散 浅川と多摩川の合流点 12時半ころ (近くの駅は京王線百草園)
持ち物 筆記用具、あれば双眼鏡
参加費 大人300円 小中学生100円
※詳細は、「日野の自然を守る会」の会誌又は観察会ページをご覧下さい