金子凱彦の野鳥調査  38
                                      日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000uの雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池」、「あずまや池」の名が付いています。
 調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん池から西へ黒川防災広場(汚水処理場跡地)、第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

調査日 2010年12月5日 快晴、無風

<調査結果>
(1)カワウ1 (2)マガモ7(4♂3♀)  (3)カルガモ15  (4)キジバト2  (5)カワセミ1♂  (6)アオゲラ1  (7)コゲラ2  (8)キセキレイ1 (9)ヒヨドリ20  (10)ツグミ1  (11)ウグイス4  (12)エナガ2   (13)ヤマガラ5  (14)シジュウカラ19  (15)メジロ1  (16)シメ5  (17)スズメ1  (18)ムクドリ2   (19)オナガ10±  (20)ハシブトガラス3  (21)ガビチョウ2

<備考>
・カワウは上空通過、東豊田から多摩平方向へ飛ぶ。
・大池でカワセミを観察し、調査終了後ひょうたん池でもカワセミを見るが同じ個体であろう。きれいな雄であった。
・折れた1mほどの古木の根元に止まり採食中のアオゲラを観察する。飛び去ったあと林の中で盛んに鳴いていた。そしてドラミングが響きわたった。
・ウグイスの笹鳴きが多く聞かれた。互いに鳴きあっているような所もあった。いよいよウグイスたちの飛来か。
・観察したのは10羽ほどであったが、久しぶりにオナガの群に出会う。
・12月になり出現種が大きく増えた。

調査日 2010年12月17日 快晴、無風 

<調査結果>
(1)マガモ5(2♂3♀)  (2)カルガモ11  (3)キジバト3  (4)ヒヨドリ25  (5)ツグミ3  (6)ウグイス1  (7)ヤマガラ2  (8)シジュウカラ11  (9)メジロ11+  (10)カシラダカ2 (11)シメ1           (12)オナガ12+  (13)ハシブトガラス5  (14)ドバト4

<備考>
・山王下公園でサザンカに群がるメジロを観察する。そこにシジュウカラ2羽が混じっていた。
・今冬初めてカシラダカを観察する。昨年のような群はなさそうである。
・シメは1羽のみであった。

●調査日 2010年12月28日 快晴、無風

<調査結果>
(1)マガモ5(2♂3♀)  (2)カルガモ9  (3)キジバト5  (4)アオゲラ1  (5)キセキレイ1 (6)ハクセキレイ1  (7)ヒヨドリ23 (8)ジョウビタキ1♂  (9)シロハラ1 (10)ツグミ14   (11)ヤマガラ5   (12)シジュウカラ7   (13)カワラヒワ7  (14)ムクドリ5  (15)ハシボソガラス1  (16)ハシブトガラス2  (17)ドバト10  (18)ガビチョウ1  

<備考>
・ひょうたん池の北側、中央線わきのカキの実を求めてツグミ、ヒヨドリ、ムクドリが群れていた。実がなくなるまで、鳥たちで賑やかである。
・山王下公園でジョウビタキの雄を観察する。今のところ黒川公園では1羽も確認していない。
・わきみず池わきで採食中のシロハラ1羽を観察する。
・黒川公園の笹の斜面に下りたカワラヒワを観察する。林の中で本種を見るのは珍しい。林の葉がすべて落ち、明るい斜面になっている。
【参考】今冬モズが少ないが、昨日(12/27)わきみず池で雌を観察する。ただ本日のセンサスでは確認できなかった。

調査日 2010年12月30日 くもり、無風  

<調査結果>
(1)マガモ5(2♂3♀)  (2)カルガモ7  (3)キジバト7   (4)アオゲラ1  (5)キセキレイ1  (6)ヒヨドリ23  (7)ツグミ7  (8)シジュウカラ4   (9)メジロ15   (10)ムクドリ4   (11)ハシボソガラス2  (12)ハシブトガラス2  (13)ドバト1  (14)ガビチョウ1      

<備考>
・マガモ5羽(2♂3♀)は定着しており、時々マガモの雄が飛来するが、いづらいのかすぐに池から姿を消してしまう。
・ツグミは柿の実を食する群である。
・高木のケヤキの樹冠部を移動するメジロの群に遭遇するが、他の鳥は混じっていなかった。
・本日もシジュウカラの群に遭遇しなかった。
・本年最後のセンサスなので何となく(勝手に)期待したが鳥影は少なかった。


来春予告 
より鳥みどり観察会(18)
『黒川清流公園でニューイヤーカウント』
日 時 1月16日(日) 雨天中止
集 合 豊田駅北口 9時 
解 散 現地12時ころ
持ち物 筆記用具、あれば双眼鏡
参加費 大人300円 小中学生100円円
※本調査地での観察会です。詳細は、「日野の自然を守る会」のホームページをご覧下さい