金子凱彦の野鳥調査  40
                                      日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000uの雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池」、「あずまや池」の名が付いています。
 調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん池から西へ黒川防災広場(汚水処理場跡地)、第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

調査日 2011年2月4日 快晴、無風

<調査結果>
(1)マガモ6(3♂3♀)  (2)カルガモ8  (3)キジバト4  (4)カワセミ1♂  (5)コゲラ1  (6)キセキレイ1  (7)ハクセキレイ4  (8)ヒヨドリ8  (9)モズ1♂  (10)ルリビタキ1♀   (11)ジョウビタキ2♀  (12)ツグミ5  (13)ウグイス1 (14)エナガ9  (15)ヤマガラ3  (16)シジュウカラ27  (17)メジロ7  (18)カシラダカ1  (19)マヒワ3  (20)ムクドリ3  (21)ハシボソガラス1  (22)ハシブトガラス3  (20)ドバト5 

<備考>
・モズの雄は山王下公園の北側斜面で観察する。そろそろ繁殖に入る季節であるが…。
・今回もルリビタキはわき水池で確認する。
・ジョウビタキはひょうたん池とわきみず池で各雌を観察する。別個体であろう。
・10羽以上のシジュウカラの群れに遭遇したので、本種は27羽と多くなった。
・カシラダカは1羽かろうじて確認する。もう大きな群れはないのか。
・わきみず池わきのハンノキの根元に降りて、採食しているマヒワ3羽を観察する。付近にはこの3羽以外には見あたらなかった。年が明けてから、たびたびハンノキでマヒワを見るようになったが、本調査では初めてになる。

調査日 2011年2月14日 くもり、無風、寒い 

<調査結果>
(1)アオサギ1  (2)マガモ5(2♂3♀)  (3)カルガモ6  (4)キジバト6  (5)キセキレイ2  (6)ハクセキレイ2 (7)ヒヨドリ6  (8)ヒレンジャク2  (9)ジョウビタキ1♀  (10)シロハラ1  (11)ツグミ6  (12)ウグイス1  (13)エナガ4  (14)シジュウカラ14  (15)メジロ5   (16)ムクドリ8 (17)オナガ20+ (18)ハシボソガラス2 (19)ハシブトガラス2 (20)ドバト2

<備考>
・アオサギはあづまや池の上を旋回していたが、何を躊躇したのか、降りることなく池わきの電柱に止まる。池に入るまでは確認せずその場を去る。
・年末からヒレンジャクが黒川に飛来していたようだが、本調査では初めて観察する。

●調査日 2011年2月15日 快晴、無風、暖かい

<調査結果>
(1)マガモ5(2♂3♀)  (2)カルガモ3  (3)キジバト5  (4)カワセミ1♂ (5)キセキレイ1 (6)ハクセキレイ1  (7)ヒヨドリ8  (8)ヒレンジャク1  (9)ジョウビタキ1♀ (10)ツグミ4   (11)エナガ7    (12)シジュウカラ11  (13)メジロ4 (14)カシラダカ5 (15)ムクドリ2  (16)オナガ10+ (17)ハシボソガラス2 (18)ハシブトガラス1  (19)ドバト2 

<備考>
・調査時に大池にカルガモはいなかったが、昼時には6羽になっていた。
・清水谷公園の池で今冬初めてカワセミの雄を見る。昨夜、雪が降ったので飛来したのか?
・本日もヒレンジャクがヤドリギに姿を現す。朝日を浴びて尾の深紅が鮮やかであった。
・木の根元の地面が露出した所で、カシラダカが寄りそうようにして採食していた。防災広場は一面雪に覆われている。
・ハシボソは2羽一緒で行動をしている。林内のどこに巣をつくるのか、興味がある。


調査日 2011年2月24日 くもり、無風  

<調査結果>
(1)マガモ6(3♂3♀)  (2)カルガモ5  (3)キジバト2  (4)カワセミ1♂ (5)アオゲラ1    (6)キセキレイ1  (7)ヒヨドリ7   (8)モズ1♂  (9)ヒレンジャク1 (10)ジョウビタキ1♀  (11)シロハラ1  (12)ツグミ3 (13)ウグイス1  (14)ヤマガラ3  (15)シジュウカラ12  (16)カシラダカ150±     (17)カワラヒワ12  (18)ハシボソガラス2 (19)ハシブトガラス5  (20)ドバト6  (21)ガビチョウ1       

<備考>
・ひょうたん池でモズの雄を観察するが、1羽であった。浅川では2月になり、モズの雌雄の繁殖行動を観察しているが、黒川ではこの数年モズの繁殖が見られなくなっている。
・本日もヒレンジャクを観察することができた。マヒワは2月上旬より姿がない。
・防災広場でカシラダカ150羽ほど数える。葉の落ちたケヤキに群れており、20〜30羽で広場の枯れ草の茂みに降りては、舞い戻っていた。そろそろ渡りであろう。
・ハシボソは2羽で行動しており、1羽は枯れ枝をくわえていた。
・ハシブトのペア2組が、黒川の林とコーポを境に争っていた。営巣地争いか。
・ガビチョウは最近減ったように思うが…。そういえば、ドバトも少なくなっているのではないか。

予告 より鳥みどり観察会(20)
『春の多摩川は色とりどり』
日 時  3月20日(日) 雨天中止
集 合  多摩モノレール・万願寺駅改札口 9時 
解 散  現地 12時ころ
持ち物  筆記用具、あれば双眼鏡
参加費  大人300円 小中学生100円
※詳細は、「日野の自然を守る会」のホームページをご覧下さい