金子凱彦の野鳥調査  42
                                      日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000uの雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池」、「あずまや池」の名が付いています。
 調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん池から西へ黒川防災広場(汚水処理場跡地)、第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

調査日 2011年4月3日 くもり、無風
  桜が咲き始めたが、本日は冬並の気温
<調査結果>
(1)アオサギ2  (2)マガモ3(1♂2♀)  (3)カルガモ4  (4)キジバト7  (5)カワセミ1 (6)アオゲラ1  
(7)ヒヨドリ5  (8)ツグミ5  (9)ウグイス2 (10)エナガ2 (11)ヤマガラ2 (12)シジュウカラ13  
(13)ムクドリ8 (14)オナガ3  (15)ハシブトガラス6  (16)ドバト5 


<備考>
・わきみず池前の水路にアオサギが飛来するのを目撃する。わきを通る散歩の人も多く、よくぞ狭い水路に降りたかと感心する。
・大池のマガモ3羽は1ヶ月ほど続いている。カルガモは1〜2羽とごく少数になった。
・あずまや池にいたカワセミは南側の人家の間を中央線方向に飛び去った。どこへ行くのであろうか?
・アオゲラの鳴き声とドラミングがよく聞こえた。春のきざしを感じる。
・エナガ2羽ほど、ヤマガラ2羽ほど、そしてシジュウカラ5羽ほどが木々の樹冠部を移動する。時々新芽をついばんでいるようであったが、高所なので見上げながらの観察は難しかった。

調査日 2011年4月10日 くもり、無風

<調査結果>
(1)アオサギ1  (2)マガモ2(1♂2♀)  (3)カルガモ2 (4)キジバト6  (5)カワセミ1  (6)アオゲラ1  (7)ヒヨドリ7 (8)シロハラ1  (9)ツグミ1  (10)エナガ1 (11)シジュウカラ11  (12)メジロ10±  (13)アオジ1  (14)スズメ1 (15)ムクドリ19 (16)オナガ15+ (17)ハシボソガラス2  (18)ハシブトガラス4  (19)ドバト3  (20)ガビチョウ2

<備考>
・大池でマガモは2羽になった。そろそろ終認であろう。
・満開の桜の木からスズメの声が盛んにするが、花に隠れて姿は確認できなかった。桜の花蜜を食しているのか。近年、春になってもスズメの声を聞くことができなくなっている。
・エナガが1羽で行動していたが、繁殖しているかは不明である。
・初めてメジロの囀りを3カ所で聞く。

調査日 2011年4月17日 快晴、無風

<調査結果>
(1)カルガモ3  (2)キジバト4 (3)アオゲラ1  (4)コゲラ1 (5)ヒヨドリ6 (6)エナガ1  (7)ヤマガラ1  (8)シジュウカラ8  (9)メジロ2  (10)ムクドリ3  (11)オナガ1+  (12)ハシボソガラス3 (13)ハシブトガラス3  (14)ドバト2  (15)ガビチョウ1 

<備考>
・久しぶりにコゲラの姿を見る。単独で行動しており繁殖しているかは不明である。
・エナガ1羽、ヤマガラ1羽を観察するが、黒川内での繁殖は不明である。

<その他の記録>
4月12日の朝、大池でマガモ2羽(♂♀)を観察するが、翌日から姿を見なくなる。昨年10月19日に雄1羽が初めて飛来し、今冬は4〜5羽のマガモが大池に飛来していた。

調査日 2011年4月28日 快晴、無風

<調査結果>
(1)カルガモ3  (2)キジバト2 (3)アオゲラ2  (4)コゲラ1 (5)ヒヨドリ7 (6)シロハラ1  (7)ツグミ1 
(8)センダイムシクイ1  (9)ヤマガラ1 (10)シジュウカラ6  (11)ムクドリ8  (12)オナガ7+  
(13)ハシボソガラス2  (14)ハシブトガラス5  (16)ドバト1  (17)ガビチョウ2 


<備考>
・林の中をアオゲラ2羽が鳴きながら飛び回っている。繁殖行動であろう。
・第6公園で警戒しながら採食しているシロハラを発見する。ムクドリが舞い降りると、一時わきの草むらに隠れてしまったが、再び姿を現し採食を始める。が再び姿を草地に隠してしまった。一緒にいたツグミは悠然と?舞い降りたムクドリ6羽と採食を続けていた。
・センダイムシクイの声を聞く、また小枝を移動する姿も観察する。
・ヤマガラ1羽を観察するが、繁殖は不明である。



お知らせ

より鳥みどり観察会(21)
『期間限定! 春の林のお楽しみ』
日 時  5月5日(木・祝) 雨天中止
集 合  京王線多摩動物公園駅 9時
解 散  現地(七生公園) 昼ごろ
参加費  大人300円 子供100円
※詳細は、「日野の自然を守る会」のホームページをご覧下さい

より鳥みどり観察会(22)
『初夏の浅川:ツバメと夏鳥ウォッチング』
日 時  5月29日(日) 雨天中止
集 合  京王線南平駅 9時
行 程  一番橋→高幡橋→新井橋
解 散  新井橋 昼ごろ
参加費  大人300円 子供100円
今年もツバメ、イワツバメ、コシアカツバメの3種を観察することができるでしょう
※詳細は、「日野の自然を守る会」のホームページをご覧下さい