金子凱彦の野鳥調査 第45回
日野の自然を守る会 金子凱彦
●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000uの雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん池から西へ黒川防災広場(汚水処理場跡地)、第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類と数を記録します。
![](kurokawaseiryu.jpg)
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黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成
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調査日 2011年7月3日 はれのちくもり、無風、蒸し暑い
<調査結果>
(1)カルガモ2 (2)キジバト3 (3)ヒヨドリ7 (4)ツバメ1 (5)シジュウカラ2 (6)ムクドリ1
(7)オナガ3+ (8)ハシボソガラス2 (9)ハシブトガラス6 (10)ドバト1 (11)ガビチョウ2
<備考>・清水谷公園の池上空を通過するツバメ1羽を観察する。近年、本調査においてもツバメの観察例が少なくなっている。清水谷公園に隣接する豊田駅周辺では、本年2カ所で営巣し巣立ちがあった。ファミーユ京王の駐輪場では、昨日(7/2)2羽、本日(7/3)3羽、合計5羽のツバメが巣立った。もう1カ所の豊田駅前第2市街地住宅では、6月7日、翌8日で合計5羽が巣立ち、今は2回目の抱卵中である。⇒7/28に3羽巣立つ
・ムクドリは夕方になると調査地周辺で大きな群を見るようになったが、朝の黒川公園内には群は現れていない。
・多摩平6丁目公園内で数が不明だがハシブトの幼鳥たちが騒がしく騒いでいた。
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調査日 2011年7月22日 快晴、無風
<調査結果>
(1))カルガモ1 (2)アオゲラ1 (3)ツバメ3 (4)ヒヨドリ6 (5)シジュウカラ4 (6)メジロ15±
(7)ムクドリ1 (8)ハシボソガラス1 (9)ハシブトガラス8 (10)ドバト3 (11)ガビチョウ6
<備考>・アオゲラは1羽の声だけであったが、黒川清流公園に隣接する、神明野鳥公園で4羽の群れ(幼鳥含む)を7月15日に観察している。
・清水谷公園の池周辺で採食しているツバメ3羽を観察する。
・本日も鳥影がいたって少なかったが、わきみず池西側でメジロ15羽ほどの群れに遭遇する。幼鳥も混じる。ほとんど鳴かず、ひたすら葉の茂る木々の間を飛び回っていた。
・人影のない多摩平第6公園に下りて採食しているハシブト4羽を観察するが、幼鳥が混じっていた。
●調査日 2011年7月31日 くもりのち雨、無風
<調査結果>
(1)カルガモ3 (2)キジバト3 (3)カワセミ1 (4)ヒヨドリ5 (5)ウグイス1 (6)シジュウカラ4
(7)スズメ2 (8)ハシブトガラス3 (9)ドバト3 (10)ガビチョウ2
<備考>※調査途中でほん降りの雨になり、あずまや池でセンサスを中止にする。今回は参考資料である。
・7月になっても水路を飛ぶカワセミを時々見る。いままで夏の記録はなかったが…。
・ウグイスは囀りである。7月中旬よりほぼ連日声を聞くようになった。調査地内で繁殖はしていないと思う。移動の途中か、それともこれから繁殖?今後気を付けて観察しよう。