金子凱彦の野鳥調査  48
                                      日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000uの雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池」、「あずまや池」の名が付いています。
 調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん池から西へ黒川防災広場(汚水処理場跡地)、第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

調査日 2011年10月14日 はれ、風なし

<調査結果>
(1)アオサギ1  (2)カルガモ9  (3)キジバト9  (4)アオゲラ1  (5)キセキレイ1  (6)ヒヨドリ43
(7)モズ1♂  (8)ヤマガラ2 (9)シジュウカラ27  (10)ムクドリ5  (11)ハシボソガラス2  
(12)ハシブトガラス2  (13)ガビチョウ1


<備考>
10月になり初めての観察である。ヒヨドリを初め雑木林の鳥たちから秋の気配を感じた。
・アオサギは中央線を越え浅川方向に飛ぶ、上空通過の記録である。
・小さな湧水で水浴びをしていたアオゲラ1羽が、私の気配で近くの木に飛び移る。その場で4分ほど羽づくろいを熱心にしていた。額の赤が朝日を浴び鮮やかに見る。
・ヒヨドリの渡りを観察する。21羽の群で鳴きながら防災広場北側の林上空から豊田駅方向(南西)に飛ぶ。秋にはたびたびこのコースを飛ぶヒヨドリの群を見る。なお林の中でも渡りの途中であろう(これから飛び立とうとしているのか)小さな群が鳴き騒いでいた。
・防災広場でモズの高鳴を聞く。雄であった。調査日以外の10月6日に、東端のコーポ脇の桜の木でモズの高鳴を聞くが(雌雄不明)が、以後の観察はない。
・やっと、ヤマガラを観察するが、エナガはなかった。シジュウカラは5〜6羽の群を4回観察する。まだ大きな群れになっていないようだ。


調査日 2011年10月17日 はれ、無風

<調査結果>
(1))カルガモ8  (2)キジバト2 (3)キセキレイ1 (4)ヒヨドリ60  (5)モズ1♂  (6)シジュウカラ5 
(7)ハシボソガラス1 (8)ハシブトガラス1  (9)ガビチョウ1


<備考>
・前回同様、本日もヒヨドリの渡りを観察する。わきみず池の奥(多摩平側)の林でヒヨドリ20羽ほどが、活発に飛び回り鳴き騒いでいた。別に25羽の群が林の稜線部を豊田駅に向かった。本調査地ではヒヨドリが最も多くなる季節で、昨年の10月18日に54羽を数えている。
・防災広場周辺でモズが盛んに鳴いていたが、今冬も黒川のモズは1羽だけになってしまうのか。調査地では減っている。
・シジュウカラの群れに出会わなかったので、5羽と少なかった。ヤマガラの声も聞こえなかった。


調査日 2011年10月23日 くもり、無風

<調査結果>
(1)カルガモ11  (2)キジバト1 (3)アオゲラ1  (4)キセキレイ1  (5)ヒヨドリ27 (6)モズ1♂  
(7)シジュウカラ16  (8)オナガ20+  (9)ハシボソガラス1  (10)ハシブトガラス3


<備考>
・例年10月下旬にはマガモの姿を大池で見るが、今年は確認していない(10月31日現在)。

<参考>
・ヒヨドリの渡りのピークは過ぎたようだが、林内で騒がしく鳴いている所が1カ所あった。これからの季節は静かになるであろう。
・山王下公園にオナガが次々と姿を現すと、ヒヨドリが威嚇?するように激しく鳴き騒いでいた。声は2カ所から聞こえた。
・ジョウビタキなどの冬鳥の姿は今月なかった。


お知らせより鳥みどり観察会(24)
『秋の浅川で人と自然の関わりを考える』
日 時  11月13日(日) 雨天中止
集 合  京王線南平駅前 午前9時
解 散  ふれあい橋 12時ころ
持ち物  筆記用具、あれば双眼鏡
参加費  大人300円 小中学生100円
※詳細は、「日野の自然を守る会」のホームページをご覧下さい



 

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