金子凱彦の野鳥調査  50
                                      日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000uの雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池」、「あずまや池」の名が付いています。
 調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん池から西へ黒川防災広場(汚水処理場跡地)、第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

調査日 2011年12月 4日 快晴、微風

<調査結果>
(1)マガモ2♀ (2)カルガモ15 (3)キジバト5 (4)アオゲラ1 (5)コゲラ2 (6)ヒヨドリ15 
(7)シジュウカラ22 (8)メジロ3 (9)ハシボソガラス2 (10)ハシブトガラス5 (11)ドバト5

<備考>
・コゲラ2羽が熟した柿を個々に選んで食していた。さらにシジュウカラ1羽も飛来し別の柿を突っついていた。
・本日は快晴で抜けるような青空。色づいた木々の間から枯れ葉が舞い落ちてくる、初冬の風景そのもののような
 穏やか観察日よりであったが、鳥たちはいたって少なかった。

調査日 2011年12月 5日 快晴、無風

<調査結果>
(1))マガモ3♀  (2)カルガモ16  (3)アオゲラ1  (4)キセキレイ1  (5)ヒヨドリ19  (6)モズ1♂
(7)ウグイス2  (8)シジュウカラ20± (9)カワラヒワ2  (10)ハシボソガラス3 (11)ハシブトガラス5
(12)ドバト8


<備考>
・マガモは昨日まで雌2羽だったが、本日は雌3羽になった。
・清水谷公園でアオゲラが盛んに鳴いていた。同所ではあまり多くない記録である。
・久しぶりにウグイスの笹鳴き(地鳴き)を2カ所で聞く。
・本日もシジュウカラはわきみず池を東に移動する群れに会ったのみで、他では一回もなかった。
・カワラヒワは防災広場に隣接する高木の梢に飛来した2羽を観察する。

調査日 2011年12月15日 快晴、無風

<調査結果>
(1)ダイサギ2  (2)マガモ4(1♂3♀)  (3)カルガモ20  (4)キジバト3 (5)コゲラ2 
(6)キセキレイ2  (7)ハクセキレイ1  (8)ヒヨドリ28  (9)モズ1♀  (10)ウグイス1 
(11)エナガ2  (12)シジュウカラ7 (13)メジロ7  (14)アオジ1  (15)ムクドリ6 
(16)ハシブトガラス9  (17)ドバト7  (18)ガビチョウ1


<備考>
・ダイサギは黒川公園上空を多摩平側への通過である。青空をバックに優雅に2羽は飛んでいた。
・前回調査の12/5以降、マガモの雄が時々2羽になることもあったが、本日も1羽である。
・カルガモは大池11羽、あずまや池が9羽であった。
・アスファルトの路上で採食しているハクセキレイを今冬初めて見る。キセキレイと共に黒川では冬に観察され
 る鳥である。
・ひょうたん池の西側でモズを発見する。雌であった。
・わきみず池淵の水たまりで水浴びをするアオジを観察する。最近はなかなか確認できない冬鳥である。
・多摩平第6公園の真っ赤に紅葉したカエデに群がる?コゲラ(2羽)、シジュウカラ(5羽ほど)メジロ(5羽ほど)、
 エナガ2羽の混群に出会う。色づいたカエデの細い枝をコゲラが後ずさりしながら、せっせと餌を探していた。
 天気は穏やかでこの季節にしては暖かく、しばしこの混群に見とれていた。調査最後の地点で出会うとは心憎い。

調査日 2011年12月21日 くもり時々晴れ、無風

<調査結果>
(1)マガモ5(2♂3♀)  (2)カルガモ17  (3)キジバト4  (4)コゲラ1  (5)ヒヨドリ13 
(6)シジュウカラ11±  (7)メジロ2  (8)カシラダカ2  (9)カワラヒワ5   (10)ムクドリ3
(11)ハシボソガラス4   (12)ハシブトガラス4 (13)ドバト8  (14)ガビチョウ3


<備考>
・マガモは雄が1羽加わり5羽になる。カルガモは大池11羽、わきみず池4羽、あずまや池2羽の合計17羽になる。
・本日もシジュウカラは10羽ほどの群に1回出会っただけである。メジロ2羽ほどとコゲラ1羽の混群であったが、他で
 はシジュウカラの声を1回聞いただけであった。
・カシラダカは11/21と同じわきみず池わきの林で観察する。そろそろ冬鳥として定着するか
・本日も種数、個体数ともに少ない。

調査日 2011年12月28日 くもり時々晴れ、無風

<調査結果>
(1)マガモ5(2♂3♀)  (2)カルガモ18  (3)キジバト2  (4)アオゲラ1  (5)キセキレイ1
(6)ハクセキレイ3  (7)ヒヨドリ7 (8)シロハラ1 (9)シジュウカラ17±  (10)メジロ11±
(11)ムクドリ22±  (12)オナガ34+ (13)ハシボソガラス1 (14)ハシブトガラス3  (15)ドバト5
(16)ガビチョウ1


<備考>
・大池縁に立つ柿の木で熟した実をアオゲラが食していた。この3日ほど毎朝見る光景で、時にはドラミングの音も聞こ
 えた。 またコゲラの姿もよく見る。
・シロハラをわき水池東側の落ち葉の積もった林床部で見る。ここは毎冬シロハラが姿を現す所である。
・シジュウカラは2カ所で10羽ほどの群れを観察するが、混群でなく本種だけの群れであった。メジロも単独の10羽ほど
 の群れであった。
・防災広場を騒がしく鳴きながら横切る30羽ほどのオナガを観察する。もっといるようであるが…、数は不明。このオナガ
 の群れを追うように、ムクドリ20羽ほどが平行に横切る。ただ雑木林に入るとオナガとは別行動になった。
・2011年最後のセンサスになるが、まだツグミ、ルリビタキ、ジョウビタキ(清水谷公園わきのTVアンテナで1回見たが、
 黒川公園ではなし)の姿がない。12月下旬でこのようなことは初めてである。


お知らせより鳥みどり観察会(26)
『黒川清流公園ニューイヤーカウント2012』
日 時  1月15日(日) 雨天中止
集 合  JR豊田駅北口京王ファミューイ前  午前9時
解 散  現地 12時ころ
持ち物  筆記用具、あれば双眼鏡
参加費  大人300円 小中学生100円
※詳細は、「日野の自然を守る会」のホームページをご覧下さい






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