金子凱彦の野鳥調査  57
                                      日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京都により
緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清流公園、多摩平
第6公園、清水谷公園の約
60,000uの雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所から湧水が流れてお
り、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池」、「あずまや池」の名が付いています。

調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん池から西へ黒川防災広場(汚水処理場跡地)、
第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約
1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した、
野鳥の種類と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

調査日 2012年7月3日 くもり、無風

<調査結果>
(1)アオサギ1 OH  (2)カルガモ9  (3)キジバト1  (4)コゲラ1  (5)ヒヨドリ7   
(6)ウグイス1  (7)シジュウカラ3  (8)オナガ4  (9)ハシボソガラス3 (10)ハシブトガラス3  
(11)ドバト2  (12)ガビチョウ8  


<備考>
・山王下公園でコゲラの幼鳥1羽観察する。同じく幼鳥のジュウカラ2羽と行動を共にしていた。コゲラの観察は久しぶりである。
・わきみず池西側の階段脇のブッシュを5羽のガビチョウが移動していた。ファミリーか?

<追記>
調査日の夕方、わきみず池でカルガモのファミリーを発見する。幼鳥4羽が池の前の水路で、石に付いた苔類を食していた。食べ終えてから、親ガモに先導されわきみず池に戻る。あずまや池からここまで500メートル以上はあるが、あずまや池からの水路を流されるように下って来たのであろう。

 

▲小雨降る夕方、わきみず池の真ん中で幼鳥たちがいっぱしに? 羽づくろいをくり返していた。右の大きなカモが母親。2012.7.3)

調査日 2012年7月6日 くもり、無風、蒸し暑い

<調査結果>
(1))カルガモ9 (2キジバト4  (3)コゲラ3  (4)ヒヨドリ7  (5)ウグイス1  (6)シジュウカラ31  
(7)ムクドリ1  (8)オナガ17±  (9)ハシボソガラス2 (10)ハシブトガラス3 (11)ガビチョウ1


<備考>
・あずまや池で生まれたカルガモが、大池に移って来た(親1、幼鳥4)。あずまや池→わきみず池と水路を下って大池に到着したのであろう。母ガモの知恵か? この池なら広いので安全ではないか。
・調査地で繁殖しているウグイスは1羽か? 清水谷公園脇で聞いた声は、私が広場に戻ると、私に付いて来るように清水谷公園東端→広場→あずまや池西端と声が移って来た。その後鳴かなくなったが…。
・広場の北の端をシジュウカラが西から東へ次から次へと移動していた。27羽数えたがもっと多かったのではないか(気が付く直前にも飛んでいたようだ)。
15羽ほどのオナガの群に幼鳥が混じっていた。なかなか飛び立たない幼鳥に、早く付いてこいとばかり数羽が鳴き騒いでいた。


調査日 2012年7月17日 快晴、無風、、<関東甲信越 梅雨明け>

<調査結果>
(1))カルガモ15 (2キジバト4  (3)ヒヨドリ11  (4)オナガ1  (5)ハシボソガラス1 
(6)ハシブトガラス4  (7)ドバト8


<備考>
・カルガモのファミリー健在、幼鳥は羽ばたきの練習を盛んにくり返していた。羽ばたきをしながら水面を蹴るように駆け足で移動することがあるが、まだ飛べそうもない。このファミリーのX(エックス)Dayはいつか? 黒川生まれの4羽のカモたちに、大きな新しい世界を見せてあげたいものだ。
・オナガは1羽単独行動をしていた。

▲あずまや池脇のわさび畑(畑はネットで囲まれている)前で羽ばたきの練習をする幼鳥。まだ羽が短く小さいので飛べない。(2012.7.17)

調査日 2012年7月23日 くもりのち晴れ、無風

<調査結果>
(1))カルガモ21  (2)ヒヨドリ4  (3)ウグイス1   (4)スズメ2  (5)オナガ6 
(6)ハシボソガラス2  (7)ハシブトガラス4  (8)ドバト3  (9)ガビチョウ1


<備考>
・カルガモファミリー健在、このまま育つであろう。
・ウグイスは相変わらず元気に囀っている

※本調査地では7月、8月と鳥影がいたって少なくなる。

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