金子凱彦の野鳥調査 第63回
日野の自然を守る会 金子凱彦
●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000uの雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん
池から西へ黒川防災広場(汚水処理場跡地)、第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7
kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した、野鳥の種類と数を記録します。
![](kurokawaseiryu.jpg)
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黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成
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調査日 2013年1月1日 快晴、無風
<調査結果>
(1)マガモ8(6♂2♀) (2)カルガモ21 (3)キジバト4 (4)カワセミ1 (5)アオゲラ1
(6)キセキレイ1 (7)ハクセキレイ2 (8)ヒヨドリ8 (9)ジョウビタキ1♂ (10)ツグミ1
(11)ウグイス1 (12)ヤマガラ3 (13)シジュウカラ8 (14)メジロ2 (15)アオジ3
(16)カワラヒワ2 (17)スズメ2 (18)ムクドリ10 (19)オナガ10±
(20)ハシボソガラス9 (21)ハシブトガラス7 (22)ドバト21 (23)ガビチョウ1
<備考>
○カルガモは数に多少の変化があるが、マガモの8羽は年末から変わらない。なお、カルガモは
大池10羽、わきみず池4羽、あづまや池7羽であった。今冬は30羽を越えたことはない。
近年飛来数が少なくなっている。
○あずまや池から飛来したカワセミに桜並木の遊歩道で出会う。真正面から姿を現したカワセミ
は私の右上を抜け、林の中をわきみず池方向に姿を消した。雑木林の中を飛ぶブルーのカワセ
ミも風情がある。カワセミは水辺の鳥で雑木林の鳥ではないが、段丘崖下の湧水や池のおかげ
でこの美しい鳥を見ることができる。これが本調査地の特徴だ。
○ヤマガラは3羽だけで行動をしていた。付近に他種はいなかった。
○葉の落ちたコナラの梢にアオジが3羽一緒に飛来した。朝日を浴びて胸や腹の黄色が鮮やかに
見えた。いやはや綺麗であった。
○清水谷公園の池でジョウビタキの雄を始めて観察する。最近近くの山王下公園では雄のジョウ
ビタキ出会っていないが、同じ個体か?
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調査日 2013年1月17日 晴れ、無風
<調査結果>
(1)マガモ7(5♂2♀) (2)カルガモ27 (3)キジバト3 (4)アオゲラ1 (5)コゲラ2
(6)キセキレイ1 (7)ヒヨドリ8 (8)シロハラ1 (9)ツグミ2 (10)ウグイス2
(11)エナガ6 (12)ヤマガラ3 (13)シジュウカラ11 (14)メジロ5 (15)ムクドリ5
(16)オナガ10+ (17)ハシボソガラス7 (18)ハシブトガラス4 (19)ドバト15
(20)ガビチョウ1
<備考>
○1月14日の成人式に降った雪がまだ残る、ひょうたん池わきからツグミが飛び立つ。最近池の
周辺でツグミをよく見かけるようになった。
○久しぶりにアオゲラの雌を観察するが、近くに雄の気配はなかった。
○エナガがネザサや低木を忙しげに移動していた。時には地面にも降る。寒くなり餌の関係か、
よくネザサで見ることがある。近くでヤマガラ、コゲラを見るが一緒の行動ではなさそうだ。
○あずまや池のわさび畑でキセキレイを確認する。ここはキセキレイのお気に入りの餌場のようだ。
●調査日 2013年1月29日 快晴、微風
<調査結果>
(1)マガモ8(6♂2♀) (2)カルガモ19 (3)キジバト7 (4)カワセミ1 (5)コゲラ1
(6)キセキレイ1 (7)ハクセキレイ2 (8)ヒヨドリ4 (9)ジョウビタキ1♀ (10)シロハラ1
(11)ツグミ2 (12)ウグイス4 (13)エナガ5 (14)ヤマガラ3 (15)シジュウカラ7
(16)メジロ3 (17)カシラダカ30± (18)アオジ1 (19)カワラヒワ9 (20)シメ1
(21)ハシボソガラス3 (22)ハシブトガラス1 (23)ドバト7
<備考>
○防災広場にカシラダカが30羽ほど集まっていた。草の実や地面に落ちた実を食しているのだが、
時には一斉に飛び立つこともあり、その時は壮観である。
○防災広場わきの電線に中央線方向からカワラヒワが飛来する。その数9羽であった。カシラダカ
同様に広場の餌を求めて来たのであろう。
○ひょうたん池のわきから飛び立ちカシの木に入り、再び地面に降りてきたシメを観察する。セン
サス以外では今冬黒川でシメを見ているが、センサスでは初めてである。