金子凱彦の野鳥調査  64
                               日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約
60,000uの雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん
池から西へ黒川防災広場(汚水処理場跡地)、第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約
1.7
kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した、野鳥の種類と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

調査日 2013年2月3日 快晴、無風

<調査結果>
(1)マガモ7(5♂2♀)(2)カルガモ18 (3)キジバト5 (4)コゲラ2 (5)キセキレイ1 (6)ヒヨドリ6 
(7)ジョウビタキ2(1♂1♀)(8)シロハラ1 (9)ツグミ1 (10)ウグイス4 (11)エナガ2 (12)ヤマガラ2 
(13)シジュウカラ12 (14)メジロ5+ (15)カシラダカ30± (16)アオジ1 (17)ムクドリ1 
(18)オナガ3+ (19)ハシボソガラス9 (20)ハシブトガラス4 (21)ドバト7 

<備考>
・ジョウビタキは第2コーポラス前で雌1羽、山王下公園で雄1羽であった。今までの本調査地のジョウビタキは、
 東からひょうたん池周辺に雄、大池周辺雌(以前雄を観察したこともあったが)、第2コーポ前周辺雌、防災広
 場は雌(年が明けてからは観察例ない)、さらに山王下公園周辺は雄のようである。昨年よりジョウビタキは多
 いか。
・エナガ、ヤマガラは2羽で行動していた。
・第2コーポラス前の湧水にカシラダカが集まっていた。水浴びをし、水を飲んでいる。草や低木に囲まれて正確
 な数は不明だが30羽ほどの姿があった。昨日(2/2)の朝にもこの湧水から200メートルほど東にある、わき
 みず池周辺にも30羽ほどが飛来していた。

調査日 2013年2月14日 くもり、風はないが寒い

<調査結果>
(1)マガモ7(5♂2♀)(2)カルガモ13 (3)キジバト2 (4)アオゲラ1 (5)キセキレイ1
(6)ハクセキレイ2 (7)ヒヨドリ6 (8)モズ1♀ (9)ヒレンジャク1 (10)ジョウビタキ1♂ (11)シロハラ1 
(12)ツグミ3 (13)ウグイス1 (14)エナガ4 (15)シジュウカラ8 (16)メジロ2 (17)オナガ10± 
(18)ハシボソガラス6 (19)ハシブトガラス3 (20)ドバト23


<備考>
・アオゲラは声のみであったが、日野の自然を守る会(以後、日の然)の会員が、昨日(2/13)雌雄のアオゲラ
 を観察しており、そろそろ繁殖の時期であろう。
・ひょうたん池わきのケヤキにモズの雌が飛来する。付近を探すが雄の姿はなくまだ独身のようである。昨年の
 2月3日には同地で雌雄を観察している。なお浅川ではすでに繁殖行動に入っているモズたちもいる。
・ヒレンジャク1羽を大ケヤキのヤドリギで見る。2月7日より観察されているようだ。以下はレンジャクの記録で
 ある。
 2/7 日の然の会員が2羽観察する
 2/8 あずまや池わきの桜並木(桜の木にヤドリギあり)に16羽飛来するとの連絡ある。当日は見に行けなか
     った。
 2/9 私は初めて、防災広場に立つ枯れたヒマラヤスギの横枝に並ぶヒレンジャク6羽を目撃する。
 2/10 大ケヤキ周辺を20羽ほどが飛ぶ。当日は23羽と数えた人がおり、さらに30羽という人もいたが…。
 2/14 大ケヤキで1羽観察する。訃報、大ケヤキ下の湧水(第2コーポ前)にヒレンジャク1羽が降りた瞬間に
    ネコが飛び出し、捕まってしまった。目撃した人がネコを追いかけたがレンジャクをくわえたまま逃げてし
    まった、とのことである。
・2羽で行動しているエナガを2カ所で観察する。
※本日は太陽が出ず寒かった。そのためとは思えないが鳥が非常に少なかった。


調査日 2013年2月27日 くもり、無風、寒い

<調査結果>
(1)マガモ7(5♂2♀) (2)カルガモ13 (3)キジバト2 (4)アオゲラ1♂ (5)コゲラ1 (6)キセキレイ1 
(7)ハクセキレイ1 (8)ヒヨドリ8 (9)ジョウビタキ1♂ (14)シロハラ1 (11)ツグミ5 (12)ウグイス2 
(13)エナガ2 (14)ヤマガラ2 (15)シジュウカラ10 (16)アオジ4 (17)シメ1 (18)ハシボソガラス5 
(19)ハシブトガラス5 (20)ドバト16 (21)ガビチョウ2


<備考>
・広場でアオゲラの雄を観察する。頭の深紅が印象的であった。付近に雌の姿はなかった。
・キセキレイは本日もあずまや池のわさび畑でせっせ、せっせと餌を食していた。
・今年はアオジが多いようで、遊歩道に下りている本種をよく見かける。
・ひょうたん池の木立を飛ぶシメを観察する。シメはシックな色合いであるが、結構派手な(カラフルな)の鳥
 で、ずんぐりむっくりした体型が好感をもてる。

<余談>
 2月になりわきみず池周辺でヤマシギが姿を現すようになり、2人の方が観察しているが、私は本日も
 だめであった。今冬池周辺に来ているというルリビタキの雌も見ていないし、今冬多いといわれるキクイ
 タダキも黒川で観察していない。いやはや付いていない?このまま遠来の客とも会えず今年の冬も終わ
 ってしまうのか…。


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