金子凱彦の野鳥調査  77
                               日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約
60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん
池から西へ黒川防災広場(汚水処理場跡地)、第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約
1.7
kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した、野鳥の種類と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

調査日 2014年3月6日 快晴、冷たい風吹く

<調査結果>
(1)アオサギ1 (2)カルガモ10  (3)キジバト7  (4)カワセミ1♀ (5)キセキレイ1 
(6)ハクセキレイ3  (7)ヒヨドリ5  (8)シロハラ2  (9)ツグミ3  (10)ウグイス2 (11)エナガ2
(12)シジュウカラ9  (13)アオジ1  (14)カワラヒワ2  (15)ムクドリ3  (16)ハシボソガラス10
(17)ハシブトガラス4  (18)ドバト15  (19)ガビチョウ1  


<備考>
○防災広場の高台でアオサギが休息していた。かつて黒川公園の南斜面で休息するコサギや
 ゴイサギを見ることができたが、もう無理な時代になったのだろうか。
○ツグミが元気に鳴き、飛び回っていた。渡りの準備だろうか。
○あずまや池北側でエナガ2羽を今回も観察する。繁殖に入っているのであろう。

調査日 201年3月13日 くもりのち小雨 無風

<調査結果>
(1)カルガモ11  (2)キジバト4  (3)カワセミ1♀  (4)ハクセキレイ2  (5)ヒヨドリ7
(5)ヒレンジャク1  (7)シロハラ1  (8)ツグミ2  (9)ウグイス2  (10)シジュウカラ3
(11)カシラダカ20±  (12)アオジ1  (13)カワラヒワ2  (14)スズメ1  (15)ムクドリ2
(16)ハシボソガラス9  (17)ハシブトガラス5  (18)ドバト10


<備考>
○ヤドリギが多数付く大ケヤキでヒレンジャク1羽を観察する。今年は例年より遅い飛来で、
 3月10日には10羽ほどであったと聞く。
○わきみず池わきの空き地に次々に降りて来るカシラダカに対して、ここの主?のシロハラ
 が駆けるけずり回って、このカシラダカを追い払っていた。ネズミのようにチョコ。チョ
 コよく歩く。今まではカシラダカと一緒に採食していたのに…、渡り前で沢山食べなくて
 はならないからか、感情が高ぶっているからか?
○小さな声で弱々しいがウグイスの囀りがネザサのブッシュから聞こえた。
○3月になってカワラヒワ2羽をわきみず池周辺でよく見るが、このまま定着し、繁殖する
 とよいのだが…。黒川ではカワラヒワをほとんど見かけなくなった。


調査日 2014年3月16日 晴れ、無風、日差しに春を感じる

<調査結果>
(1)ダイサギ1  (2)カルガモ9  (3)キジバト3  (4)ヒヨドリ9  (5)ヒレンジャク1  (6)ツグミ1
(7)ウグイス2  (8)シジュウカラ11  (9)アオジ1  (10)スズメ3  (11)ムクドリ2
(12)ハシボソガラス6  (13)ハシブトガラス2  (14)ドバト17  (15)ガビチョウ2


<備考>
○水路にダイサギが舞降りるが、人が通ったのですぐ飛び立ち、あずまや池方向に消える。
 一瞬の出来事であった。
○春になり、人家からスズメの声が聞こえて来るようになった。


調査日 2014年3月23日 快晴、無風

<調査結果>
(1)カワウ1 (2)カルガモ8  (3)キジバト4 (4)カワセミ1♀ (5)ヒヨドリ8 (6)ヒレンジャク12
(7)シロハラ1  (8)ツグミ4   (9)ウグイス3  (10)エナガ2  (11)シジュウカラ10
(12)スズメ1  (13)ムクドリ2  (14)ハシボソガラス6  (15)ハシブトガラス1  (16)ドバト15
(17)ガビチョウ2 


<備考>
○大池でカワウが泳いでいた。2~3日前から大池で姿をたびたび見る。
○カワセミの雌を大池で観察する。今や春、雄との出会いはないのか?夕方5時過ぎに姿
 を見ることもあり、黒川公園で塒をとっているのか? かつてあずまや池の水辺を塒に
 していたカワセミがいたが…。
○大ケヤキでヒレンジャクの群れを12羽ほど観察する。活発に飛びまわっていた。私が
 3月に確認した最大羽数になる。
○シロハラが盛んに鳴いていたが、姿は確認できなかった。
○北に帰る通過の個体か、ツグミを多く数え、よく声を聞いた。
○記録したウグイス3羽はすべて囀りである。
○山王下公園でエナガ2羽を観察する。付近で繁殖か? 今春は、あずまや池周辺、わき
 みず池西側の階段周辺でエナガ2羽をたびたび観察する。付近で繁殖しているであろう。
○コブシが開花し、アブラチャンの若芽が色鮮やかになり、シジュウカラの囀りが林内の
 あちこちから聞こえてくる。黒川公園も春近し、の感あり。


<お知らせページへ戻る>