金子凱彦の野鳥調査  147回
                               日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約
60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園東端の中央線脇にある「ひょうたん
池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第6公園、
山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類
と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

●調査日 2020年1月1日(火) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ8(4♂4♀) (2)カルガモ22 (3)キジバト2 (4)カワウ1 (5)カワセミ1♂
(6)コゲラ2 (7)ハシボソガラス6 (8)ハシブトガラス2 (9)ヤマガラ6 (10)シジュウカラ30±
(11)ヒヨドリ7 (12)エナガ4 (13)メジロ2 (14)ムクドリ5 (15)ツグミ1
(16)ジョウビタキ1♂ (17)キセキレイ1 (18)アオジ1 (19)ドバト9 (20)ガビチョウ1

<備考>
〇カワウが超低空で西より東へ通過する。大池に降りようとしたのではないか、ただ池に
 は人がいたのであきらめた?私にとって今年初めて黒川で見た鳥がカワウであった!
〇わきみず池の西側の林よりカワセミが池に飛来する、雄であった。昨日もわきみず池、
 大池、ひょうたん池で雄のカワセミを見ている。常連になったようである。
〇あずまや池東側の桜並木のヤドリギでアオジを発見する。並木下のブッシュには注意
 していたが、まさか頭上のヤドリギとは意外であった。

●調査日 2020年1月7日(火) くもり

<調査結果>
(1)マガモ9(5♂4♀) (2)カルガモ19 (3)キジバト2 (4)ハシボソガラス3 (5)ハシブトガラス2
(6)シジュウカラ6 (7)ヒヨドリ5 (8)ウグイス1 (9)ムクドリ3 (10)ツグミ1
(11)ジョウビタキ2♂♀ (12)スズメ3 (13)キセキレイ2 (14)ハクセキレイ1(15)シメ1
(16)ドバト47

<備考>

〇1月になりウグイスの地鳴きをよく聞くようになった。
〇下草が刈り込まれた中央線の斜面で採食しているツグミを年末からよく見るようになる。
〇わきみず池でジョウビタキの雌を、カワセミハウス北側の台地で雄を観察する。各々定
 着・越冬しているようである。
〇高木の樹冠部を移動しているシメを観察する、11月29日の初認以来であった。
〇ひょうたん池周辺でドバトが地面に降りて採食をしていた。47羽を数える。

●調査日 2020年1月9日(木) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ8(5♂3♀) (2)カルガモ26 (3)キジバト2 (4)モズ2(1♀) (5)ハシボソガラス3
(6)ヤマガラ4 (7)シジュウカラ12 (8)ヒヨドリ3 (9)エナガ5 (10)メジロ2
(11)ムクドリ8 (12)ツグミ2 (13)ジョウビタキ1♂ (14)キセキレイ1 (15)シメ1
(16)ドバト12 (17)ガビチョウ3

<備考>
〇大池の東側でモズの雌を観察する。今冬初めてである。地面に降りては枝に戻って来る、
 を繰り返していた。ここに定着するのか。なお、わきみず池東側で林内を飛ぶモズを見る
 が雌雄は不明であった。

<特記事項>
本日、岩井満夫さんが多摩平側でコジュケイ5羽を撮影したので紹介をする。私は年末に
本種の声を聞いたが5羽とは驚きである。

△コジュケイ 1月9日

●調査日 2020年1月21日(火) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ9(5♂4♀) (2)カルガモ29 (3)キジバト4 (4)カワウ1 (5)アオサギ1
(6)コサギ1 (7)トビ1 (8)カワセミ1♀ (9)モズ3 (10)ハシボソガラス3
(11)ヤマガラ2 (12)シジュウカラ5 (13)ヒヨドリ2 (14)ウグイス1(15)メジロ1
(16)ムクドリ1 (17)ツグミ3 (18)ジョウビタキ1♂ (19)キセキレイ1 (20)ハクセキレイ1
(21)アオジ3 (22)ドバト5  (23)ガビチョウ1

 
<備考>
〇大池にいたカワウが飛び立ち中央線を越え南の方に去る。1月になりたびたび大池に飛
 来するようになった。
〇清水公園の池でアオサギの姿を見る。
〇カワセミハウス方向から飛来したコサギが、わきみず池前の水路に降りる。早速、片足
 を小刻みに動かし餌探しを始めた。
〇黒川公園東端のひょうたん池上空を旋回していたトビがゆっくり南方向に姿を消した。
 2日前の19日にも姿を見る。
〇モズはあずまや池東の桜並木で雌、わきみず池で雄、第3コーポラス角の電線に飛来し
 た1羽(雌雄不明)の合計3羽を観察する

●調査日 2020年1月29日(水) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ8(4♂4♀) (2)カルガモ25 (3)トビ2 (4)モズ2♀ (5)ハシボソガラス1
(6)ハシブトガラス3 (7)ヤマガラ2 (8)シジュウカラ11 (9)ヒヨドリ3 (10)ウグイス2
(11)ムクドリ7 (12)ツグミ1  (13)キセキレイ1 (14)ハクセキレイ1 (15)ドバト4

 
<備考>
〇昨日は寒く(6℃)一日中雨で雪もぱらつく日であった。本日は晴天、日中18℃、鳥
 を期待する。
〇黒川公園上空をトビがゆっくり旋回する。さらにもう1羽、東の方から現れ2羽一緒に
 なって旋回しながら豊田駅の方(西)にゆっくりゆっくり飛び去る。青空をバックに誠に
 のどかな情景であった。
〇モズの雌を2羽確認する。①ひょうたん池と大池の間で1羽、②わきみず池とあずまや
 池の間で1羽、じっくり観察する。なお本日は観察できなかったが中間のわきみず池周辺
 には雄がいる。
  
 ①の雌 1月30日 撮影:岩井満夫さん