金子凱彦の野鳥調査  88回
                               日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約
60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん
池から西へ黒川防災広場(汚水処理場跡地)、第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約
1.7
kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した、野鳥の種類と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

調査日 2015年2月3日 晴れ、微風

<調査結果>
(1)マガモ5(4♂1♀) (2)カルガモ12 (3)ツミ1 (4)キジバト2 (5)カワセミ1♂ (6)ハクセキレイ1
(7)ヒヨドリ3 (8)ジョウビタキ1♀ (9)ツグミ2 (10)ウグイス2 (11)シジュウカラ3 (12)メジロ4
(13)アオジ3 (14)ハシボソガラス3 (15)ハシボソガラス4 (16)ドバト18 (17ガビチョウ1
   

<備考>
○ツミの声を聞くが姿は確認できなかった。久しぶりのツミであるが黒川に帰って来るか。
○清水谷公園の池でカワセミの雄を観察する。雄は珍しい。
○ジョウビタキはわきみず池お雌であった。

 

調査日 2015年2月19日 晴れ、風無し

<調査結果>
(1)アオサギ1 (2)マガモ3(2♂1♀) (3)カルガモ11 (4)キジバト5 (5)カワセミ1♀ (6)アオゲラ1
(7)キセキレイ1 (8)ヒヨドリ5 (9)モズ1♀ (10)ヒレンジャク5 (11)ルリビタキ1♀ (12)シロハラ1
(13)ツグミ1 (14)ウグイス2 (15)シジュウカラ12 (16)メジロ10± (17)アオジ1
(18)ムクドリ1 (19)ハシボソガラス3 (20)ハシブトガラス4 (21)ドバト5 (22)ガビチョウ3


<備考>
○2月になりアオサギが水路や池に飛来するようになった。時にはコサギの姿も見る。
○アオゲラの声をよくよく聞くようになる。岩井満夫さんによると足環付きの雄のよう
 である。そして木を叩く音も聞いた。春の気配を感じる。
○第6公園の南斜面にモズの雌が飛来する。木の枝から斜面に降り再び枝に戻る採餌行動
 を繰り返していたが、多摩平第1緑地方向に飛び去る。南側の防災広場からこの第6公園
 一帯は雄のテリトリーである。雌の移動が始まったようだ。ここでも春の気配を感じる。
○この季節恒例?のヒレンジャクにあずまや池のわきで出会う。ケヤキの高所に付いた緑
 のマリモのようなヤドリギに飛来する。木々の葉の落ちた今の季節はヤドリギの緑はよ
 り鮮やかに映える。ヒレンジャクはこの緑の玉に入りしばらく姿が見えなくなったりす
 るが、いくら見ていても飽きない鳥だ。
○わきみず池の西側に例年ようにシロハラが定着?したようだ。盛んに枯葉をひっくり返
 して餌を探していた。
○本日、わきみず池周辺でヒレンジャク、カワセミ、ルリビタキ、シロハラを観察する。
 さらにアオサギが狭いこの池に入っていた。黒川公園でこの周辺が最も鳥の多い所であ
 る。人の手があまり入っていないからであろう。


<特記事項>
本会会員の藤田さんによると、2月15日防災広場のイチョウの枝に止まるモズの雌雄を観察
したということである。ただカラスがこの2羽を追い払ってしまった。
 
△ルリビタキ♀ 2月4日、黒川公園のわきみず池 (撮影:岩井満夫さん)


△ヒレンジャク 2月20日、黒川清流公園 (撮影:岩井満夫さん)


調査日 2015年2月24日 くもり、風無し

<調査結果>
(1)カワウ1 (2)マガモ2 (1♂1♀) (3)カルガモ8 (4)キジバト10 (5)カワセミ2(1♂1♀)
(6)ヒヨドリ6 (7)モズ(1♂1♀) (8)シロハラ1 (9)ヒレンジャク5 (10)ウグイス2 (11)シジュウカ20
(12)アオジ1 (13)ハシボソガラス6 (14)ハシブトガラス5 (15)ドバト13 (16)ガビチョウ2

<備考>
○防災広場を低空でカワウが1羽東から西へと横切る。
○大池でカワセミの雄を、あずまや池で雌を観察する。さらに清水谷公園でもカワセミを
 確認する(雌雄不明だが黒川から飛来したのであろう)雌雄が活発に行動している。
○あずまや池の北側斜面でモズの雌を発見する。さらにわさび畑のフェンスに止まる雄を
 見る。まだ2羽は接近しないようだ。互いに様子見?ペアになるであろうか期待したい。
○本日もヒレンジャク健在なり。カメラマン多数集まっている。
○山王下公園内の水路でアオジが1羽水浴びをしていた。アオジが水辺を離れるまでのどか
 な気分で観察をしていた。
○カラスたちが騒がしく飛びながら鳴き騒いでいた。繁殖の季節である。1羽のハシブト
 ガラスが巣材に使うのか小枝をくわえて飛んでいた。
○本日はカワセミ、モズと春の気配を感じた鳥見であった。


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