金子凱彦の野鳥調査  89回
                               日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約
60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん
池から西へ黒川防災広場(汚水処理場跡地)、第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約
1.7
kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した、野鳥の種類と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

調査日 2015年3月9日 くもり

<調査結果>
(1)アオサギ1  (2)マガモ2(♂♀)  (3)カルガモ6  (4)キジバト6  (5)カワセミ1♂  
(6)アオゲラ1 (7)ヒヨドリ8 (8)ウグイス1  (9)シジュウカラ14  (10)ボソガラス4
(11)ハシボソガラス5 (12)ドバト12  (13ガビチョウ4


<備考>
○アオサギが優雅にのんびりと黒川公園の林の上を低空で南から北側に横切る。
 ツミの声を聞くが姿は確認できなかった。久しぶりのツミであるが黒川に帰って来るか。
○清水谷公園の池でカワセミの雄を観察する。雄は珍しい。
○ジョウビタキはわきみず池の雌であった。

 

調査日 2015年3月17日 晴れ、風無し、春のような気温である

<調査結果>
(1)カルガモ6 (2)キジバト12 (3)アオゲラ1 (4)ヒヨドリ5  (5)モズ2(♂♀)  (6)ヒレンジャク1
(7)ジョウビタキ1♀  (8)シロハラ2  (9)ツグミ1  (10)ウグイス2  (11)シジュウカラ9
(12)アオジ2 (13)スズメ2  (14)ムクドリ4 (15)ハシボソガラス6  (16)ハシブトガラス5
(17)ドバト5  (18)ガビチョウ5


<備考>
○大池のマガモ(1♂1♀)は3月12日が終認であった。本日は黒川公園の大池、わきみず池、
 あずまや池にカルガモが各2羽計6羽である。繁殖期まで定着するのか?
○防災広場でモズの雌雄が一緒に行動していた。ペアであろう。繁殖することを期待したい。
○あずまや池東側でジョウビタキの雌を観察する。冬と違い木々の高所を活発に飛びまわって
 いた。そろそろ北帰行であろう。
○シロハラ1羽が多摩平第6公園の草1本ない裸地の真ん中で一心不乱に?採食していた。裸地
 でも日の当たる明るい所でなく、木で日陰になっている所を選んで行動しているようである。
 そこにツグミが飛来するとシロハラは藪に逃げてしまった。
○ウグイスは2か所で囀っていたがまだ下手くそだ。
○久しぶりにスズメの騒がしい声を聞く。春の到来を感じる。


調査日 2015年3月29日 快晴、風無し

<調査結果>
(1)カルガモ2 (2)キジバト5 (3)カワセミ2(♂♀) (4)アオゲラ1 (5)ヒヨド7  (6)モズ1
(7)ウグイス2  (8)エナガ1  (9)シジュウカ7  (10)アオジ1 (11)スズメ1 (12)ムクドリ4
(13)ハシボソガラス5  (14)ハシブトガラス4 (15)ドバト11  (16)ガビチョウ4

<備考>
○大池、あずまや池にカルガモの姿なし。なお夕方になっても姿がない。
○ひょうたん池からあずまや池、防災広場、多摩平第6公園とアオゲラが鳴きながら移動していた。
 繁殖行動であろう。
○久しぶりにエナガを観察する。1羽であったが黒川のどこかで繁殖しているのではないか。

 
 △エナガの巣材集め。死んだドバトの羽毛を採取していた。3月12日 撮影:岩井満夫さん

○高木の樹冠部をアオジが移動していた。青空をバックに鮮やかに見えた。そろそろ黒川公園を離
 れる季節である。


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