金子凱彦の野鳥調査  91回
                               日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約
60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん
池から西へ黒川防災広場(汚水処理場跡地)、第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約
1.7
kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した、野鳥の種類と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

調査日 2015年5月3日 晴れ、風無し

<調査結果>
(1)カルガモ2  (2)キジバト6  (3)アオゲラ1  (4)モズ2  (5)ハシボソガラス3
(6)ハシブトガラス3 (7)シジュウカラ5  (8)ヒヨドリ6  (9)ウグイス1  (10)センダイムシクイ1
(11)ムクドリ30±  (12)キビタキ1  (13)ドバト15  (14)ガビチョウ3
※4月より日本鳥類目録改定第7版に準じる

<備考>
○ひょうたん池わきの葉の生い茂ったカシノキからモズの幼鳥の声が聞こえたが、姿は確認できず。
 近くのネザサのブッシュで巣立った個体であろう。
○黒川公園に立ち寄ったセンダイムシクイとキビタキの囀りを聞く。
○ムクドリが30羽ほどと多かった。木の枝や地表に落ちた毛虫類を採食しているようだ。木の枝
 の毛虫を地面に運び、そこで食しているムクドリもいた。まことに賑やかであった。

 

調査日 2015年5月4日 はれ

<調査結果>
(1)カルガモ4  (2)キジバト7  (3)カワセミ1♀  (4)アオゲラ1  (5)ハシボソガラス3
(6)ハシブトガラス4  (7)シジュウカラ8  (8)ヒヨドリ5  (9)ムクドリ20±  (10)キビタキ1
(11)ドバト11  (12)ガビチョウ2

<備考>
○キビタキの囀りを聞く。毎年4月下旬から5月上旬に黒川公園を通過していく鳥である。


調査日 2015年5月20日 はれ、風無し

<調査結果>
(1) キジバト5  (2)カワセミ1  (3)アオゲラ1 (4)ハシボソガラス1  (5)ハシブトガラス7
(6)ヤマガラ1 (7)シジュウカラ5 (8)ヒヨドリ8  (9)ウグイス1 (10)ムクドリ5 (11)スズメ1
(12)ハクセキレイ2  (13)ドバト7  (14)ガビチョウ3

<備考>
○大池西側の湧水周辺にハシブトガラスが繁殖縄張りを作ったようで、よく見かける。大池東側の
 大ケヤキには春ハシボソガラスが巣を作っていたのだが、どうなったか。本日もこのケヤキ付近
 でハシボソ1羽を観察しているが…。黒川では最近ハシブトを多く見かけるようになった。要注
 意!
○本日ウグイスが囀っていたが、最近声を聞かない日が多くなった。
○ハクセキレイを水路や大池わきの遊歩道で2羽観察する。今年は付近の建物で営巣したかは不明
 であるが、久しぶりの姿である。


調査日 2015年5月28日 はれ

<調査結果>
(1)カルガモ2  (2)キジバト7  (3)ツミ1  (4)カワセミ2(幼鳥1)  (5)コゲラ1  (6)アオゲラ1
(7)ハシボソガラス4  (8)ハシブトガラス3  (9)シジュウカラ5  (10)ヒヨドリ6   (11)ウグイス1
(12)エナガ10±  (13)ムクドリ13  (14)スズメ6  (15)ハクセキレイ1  (16)ドバト5
(17)ガビチョウ5

<備考>
○久しぶりにツミの声を聞くが、付近での繁殖はまったく不明である。
○清水谷公園の池でカワセミの幼鳥と成鳥を観察する。幼鳥は5月26日に巣立った個体であろう。
○防災広場の真ん中に立つ枯れたヒマラヤスギの大木の周辺でエナガの群れを発見する。この群れ
 は次から次へと広場を横切り道路わきの電線に飛来し並ぶ。すべて幼鳥で成鳥は見つからなかった。

<特記事項>
5月26日の早朝に本調査地内でカワセミが巣立った。この時の様子を岩井満夫さんがカメラにお
さめたので、写真をお借りした。

△巣穴から出て初めて見る世界は… 5月26日 撮影:岩井満夫さん
 

△あどけない顔つきの巣立ちビナ、チョッと不安そう 5月26日 撮影:岩井満夫さん
 

△親から餌をもらう幼鳥たち 6月1日 撮影:岩井満夫さん

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