金子凱彦の野鳥調査 第97回
日野の自然を守る会 金子凱彦
●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん
池から西へ黒川防災広場(汚水処理場跡地)、第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7
kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した、野鳥の種類と数を記録します。
<備考>
○マガモが増えてきた。雌も飛来した。
○カワセミの雌が大池に飛来する。久しぶりに姿を見る。
○多摩平第6公園の南側斜面よりモズの声が聞こえた。ほぼ同時に北側の都道
を挟んだ高層住宅地(調査区外)からもモズの声がした。
○大池わきの柿の木にツグミを発見するが、すぐ飛び立ってしまった。移動の途中に寄ったの
であろうか。例年、黒川公園では12月になってから姿を見るようになる。
△カワセミの雌(大池)11月18日 撮影:岩井満夫さん
<備考>
○カワセミの雌をわきみず池で観察する。その後清水谷公園の池でも雌を見る。この雌は保全
緑地を東の方向に去る。同じ個体であろう。
○中央線わきの柿にメジロの姿を見るがまだ数が少なかった。
○あずまや池わきのわさび畑でキセキレイが採食していた。ここにはよく本種が飛来する。
○緑地わきの水路からコーポに飛び去るハクセキレイ2羽を観察する。ハクセキレイの姿を見る
のは久しぶりである。
<11月のその他の記録>
○ヒドリガモ1♀ 11月29日~12月1日(大池)黒川では初記録である
○ジョウビタキ1♂ 11月29日(大池ふちの柿の木に人家より飛来する)
○モズ1♂ 11月29日 (大池のふち)