金子凱彦の野鳥調査  105回
                               日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約
60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん
池から西へ黒川防災広場(現在マンション建設中)、多摩平第6公園、山王下公園、清水谷公園の
池まで約
1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した、野鳥の種類と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

●調査日 2016年7月3日 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ6 (2)キジバト10 (3)ハシボソガラス3 (4)ハシブトガラス4 (5)シジュウカラ1
(6)ヒヨドリ8 (7)ウグイス1 (8)ムクドリ16 (9)ハクセキレイ2 (10)ドバト6 (11)ガビチョウ4


<備考>
○カルガモの親子健在、幼鳥4羽は親鳥の2/3ほどの大きさになっている。大池のふちに
 上がり5羽で休んでいた。大池の中に成鳥がもう1羽いる。父親か?
○シジュウカラは1回声を聞いたのみであった。
○多摩平第6公園に降りたムクドリ2羽は親子のようで(外見上も一回り小さかった)親
 の後を執拗に追いかけていたが、親はほとんど無視?給餌せず。
○第1コーポ前の水路で雌雄は不明だがハクセキレイ2羽を同時に観察する。繁殖は不明。


●調査日 2016年7月10日 快晴

<調査結果>
(1)カルガモ7 (2)キジバト4 (3)アオゲラ1 (4)ハシボソガラス5 (5)ハシブトガラス4
(6)シジュウカラ4 (7)ヒヨドリ7 (8)ウグイス2 (9)ムクドリ20 (10)ハクセキレイ1
(11)ドバト8 (12)ガビチョウ4

<備考>
○カルガモの幼鳥4羽は健在。大池の淵で母親に守られながら寝ていた。人が近づいても
 起き上がろうとしない。
○多摩平第6公園周辺で久しぶりにアオゲラの声を聞く。黒川に帰って来たのか。
○清水谷公園の池のわきでウグイスが声高らかに囀っていた。黒川とは別個体であろう。


●調査日 2016年7月19日 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ7 (2)キジバト8 (3)アオゲラ1 (4)ハシボソガラス2 (5)ハシブトガラス1
(6)シジュウカラ1 (7)ヒヨドリ17 (8)ムクドリ12 (9)ドバト10 (10)ガビチョウ3

<備考>
○カルガモの親子がわきみず池に姿を現す。まだ飛べないので大池から水路を伝わって
 やって来たのであろう。親子5羽は池わきの湿地に上がり、泥に頭を突っ込みせっせと
 餌を食べていた。
○7月になり鳥が少なくなった。


●調査日 2016年7月25日 くもり

<調査結果>
(1)カルガモ6 (2)キジバト4 (3)ハシボソガラス6 (4)ハシブトガラス3 (5)シジュウカラ5
(6)ヒヨドリ7 (7)ドバト4 (8)ガビチョウ2

<備考>
○カルガモの親子健在、黒川公園からいつ飛び立つのか? 最近は親子共々よく大池の淵
 で休んでいる。
○アオゲラ、ウグイスの声が聞かれなかった。これからはセミの声で賑やかになる季節に
 なるが、鳥はいたって少なくなる。これも調査であると割り切ろう。


△水路で餌を取るカルガモのヒナたち。6月4日大池に突然現れた。 6月12日撮影


△母親(右端)と大池の淵で休息するカルガモの子供たち(4羽)。まだ飛べないが、散歩
 の犬が近づいても逃げない。 7月25日


●調査日 2016年7月31日 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ11 (2)キジバト3 (3)ハシボソガラス4 (4)シジュウカラ1 (5)ヒヨドリ9
(6)ウグイス1 (7)メジロ2 (8)ムクドリ1 (9)ドバト9 (10)ガビチョウ1

<備考>
○大池にカルガモが増えてきた。カルガモの親子は何時も5羽で同一行動をしているのでか
 ろうじて分かる。ただカルガモが増えてくると分からなくなるであろう。
○清水谷公園でウグイスが元気よく囀っていたが、黒川では聞かれなくなった。
○山王下公園で花の終わったアジサイでメジロ2羽が忙しく動きまわっていた。メジロは冬
 以来の観察である。稀であるが8月に群れのメジロを観察することがあるが、移動の途中
 に立ち寄るのであろう。

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