金子凱彦の野鳥調査  115回
                               日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約
60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園の東端の中央線脇にあるひょうたん
池から西へ黒川防災広場(現在マンション建設中)、多摩平第6公園、山王下公園、清水谷公園の
池まで約
1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した、野鳥の種類と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

●調査日 2017年5月3日 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ4 (2)キジバト5 (3)トビ1 (4)アオゲラ1♂ (5)モズ1
(6)ハシボソガラス7 (7)ハシブトガラス2 (8)シジュウカラ4 (9)ヒヨドリ7
(10)ムクドリ10 (11)ハクセキレイ1 (12)ドバト19 (13)ガビチョウ2


<備考>
○清水谷公園の遥か上空をトビが舞う。羽がぼろぼろの個体であった。
〇わきみず池、マンション裏、清水谷公園でアオゲラが大きな声で鳴いていた。同じ個体
 が飛び回っていたようだ。
〇第1コーポラス前の車道でハクセキレイを観察する。
〇キビタキを期待したが本日囀りを聞くことができなかった。なお本会会員の藤田淳子さ
 んは4月29日に、私は30日に本調査地で声を聞いた。
 

●調査日 2017年5月9日 くもり

<調査結果>
(1)カルガモ8 (2)キジバト5 (3)モズ1 (4)ハシボソガラス3 (5)ハシブトガラス2
(6)シジュウカラ4 (7)ヒヨドリ7 (8)ムクドリ3 (9)ハクセキレイ2 (10)ドバト5
(11)ガビチョウ2


<備考>

○水路わきや車道でハクセキレイ2羽が餌を集めていた。この2羽は嘴に餌をくわえて中
 央線の南側に飛んで行った。

<特記事項>
〇昨年と同じ場所で、モズの巣立ちを岩井満夫さんが撮影をした。なお雄親の右足には足
 環が付いている。
 
 
 △モズの雄親と餌をねだる巣立ちビナ 5月6日

●調査日 2017年5月16日 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ3 (2)キジバト3 (3)ツミ1♂ (4)アオゲラ1 (5)コゲラ2
(6)ハシボソガラス4 (7)ハシブトガラス3 (8)シジュウカラ3 (9)ヒヨドリ3
(10)ウグイス1 (11)ムクドリ15 (12)スズメ1 (13)コジュケイ1 (14)ドバト5
(15)ガビチョウ4


<備考>
〇コゲラの幼鳥2羽を観察する。何となくあどけない感じがした。
〇5月10日ころからウグイスの声を聞くようになった。本調査では4月23日に2羽の記録
 があるが、その後しばらく鳴き声が途絶えていた。
〇久しぶりにコジュケイの声を聞く。本調査を始めた2007年3月から本種の記録があるが、
 2008年6月を最後に記録が無くなる。その後2009年7月に1回声を聞いただけであった。

●調査日 2017年5月28日 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ15 (2)キジバト4 (3)アオサギ1 (4)ハシボソガラス3 (5)ハシブトガラス7
(6)シジュウカラ2 (7)ヒヨドリ7 (8)ムクドリ11 (9)スズメ2 (10)コジュケイ1
(11)ドバト3 (12)ガビチョウ4

<備考>
○5月27日の昼過ぎあずまや池にカルガモのヒナ11羽が出現する。池周辺で孵化したので
 あろう。本日のセンサスではわきみず池でこのファミリーを発見する。そして調査の終わ
 った8時30分ごろ、わきみず池から水路を下流の大池に移動していた。8時45分に無事大
 池に到着する。
  
 △わきみず池で休むファミリー       △水路を下流に移動する