金子凱彦の野鳥調査  118回
                               日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約
60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園東端の中央線脇にある「ひょうたん
池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第6公園、
山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類
と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

●調査日 2017年8月3日 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ10 (2)キジバト3 (3アオサギ2(OH) (4)ダイサギ1(OH) (5)アオゲラ2
(6)ハシボソガラス1 (7)ハシブトガラス1 (8)シジュウカラ2 (9)ヒヨドリ9 (10)ムクドリ1
(11)スズメ5 (12)ドバト12 (13)ガビチョウ5


<備考>
○カルガモの幼鳥6羽は健在。
〇アオサギ、ダイサギは上空通過。
〇アオゲラの声を2か所で聞く。巣立ったファミリーがまだいるのか?

●調査日 2017年8月17日 くもり

<調査結果>
(1)カルガモ1 (2)キジバト3 (3)ハシボソガラス2 (4)ハシブトガラス3 (5)シジュウカラ2
(6)ヒヨドリ6 (7)ムクドリ5 (8)ドバト3 (9)ガビチョウ4


<備考>

〇カルガモの幼鳥6羽は飛べるようになった。8月9日の朝、大池でファミリー(母親と子
 供たち6羽)と成鳥のカルガモ3羽を観察するが、夕方6時、大池には成鳥1羽になってい
 た。翌10日の朝、ファミリー7羽が戻って来た。その中に額の古傷が残っている母親がい
 る。11日、12日も日中ファミリーを見るが夕方になると姿を消していた。夜間、浅川あ
 たりに採食に行っているのか?まったく行動は不明であるが、自由に池から出入りして
 いるようだ。
〇5月27日に突然11羽のカルガモのヒナがあずまや池に現れ、6月1日に10羽、6月9日に
 8羽、6月14日に6羽になったが、この6羽を母親は立派に育て上げた。
 
 △カルガモの幼鳥たち 大池(8月9日 8:10)撮影:岩井満夫さん

〇8月は野鳥の最も少ない季節だ。過去の8月の記録を見ると、昨年の16年8月8日は
 10種合計47羽(内ドバト11羽)、15年8月10日は9種44羽(ドバト11羽)、14年8月
 12日は10種44羽(ドバト16羽)であった。

●調査日 2017年8月29日 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ3 (2)キジバト3 (3)ツミ1 (4)ハシボソガラス7 (5)ハシブトガラス4
(6)シジュウカラ14 (7)ヒヨドリ2 (8)エナガ1 (9)スズメ2 (10)ドバト16
(11)ガビチョウ2


<備考>
〇久しぶりにツミの声を聞く。今年は市役所前の中央公園で5羽のツミが巣立ったが、
 現在その姿はない。
〇マンション裏(北側)の植木(シラカシ)に北側の多摩平第一緑地の桜の高木から
 シジュウカラが次々に飛来した。12羽ほどであり、その中にエナガ1羽を発見する
(まだいるか?)。シジュウカラは若鳥が多かった。
〇マンション裏でスズメを初めて見る。