金子凱彦の野鳥調査  121回
                               日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約
60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園東端の中央線脇にある「ひょうたん
池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第6公園、
山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類
と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

●調査日 2017年11月3日 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ2♂♀ (2)カルガモ12 (3)キジバト1 (4)コゲラ1 (5)モズ2
(6)ハシボソガラス2 (7)ハシブトガラス2 (8)ヤマガラ3 (9)シジュウカラ25± (10)ヒヨドリ25±
(11)エナガ3+ (12)ムクドリ3 (13)ジョウビタキ1♂ (14)スズメ1 (15)キセキレイ1
(16)ハクセキレイ1 (17)アオジ1 (18)ドバト52 (19)ガビチョウ3


<備考>
○わきみず池西側の階段下でアオジを観察する。大雨が続き段丘崖下からは所々で水が噴き出
 ており、階段の中段からも水が流れていた。アオジはこの水辺で採食をしていた。
〇第3コーポ前の林で今秋初めてジョウビタキの雄を観察する。なお黒川公園で岩井さんが
 ジョウビタキとアオジを昨日(11/2)撮影したので紹介をする。黒川公園の初認記録であろう。
 
   
 △ジョウビタキ雄(左)と水浴び中のアオジ(11月2日)撮影:岩井満夫さん

●調査日 2017年11月10日 くもり

<調査結果>
(1)マガモ6(4♂2♀)(2)カルガモ29 (3)キジバト2 (4)コゲラ1 (5)モズ1
(6)ハシボソガラス11 (7)ハシブトガラス2 (8)ヤマガラ2 (9)シジュウカラ5 (10)ヒヨドリ22±
(11)メジロ12 (12)ジョウビタキ1 (13)キセキレイ1  (14)ハクセキレイ2  (15)カシラダカ1
(16)アオジ1  (17)ドバト33  (18)ガビチョウ2


<備考>

〇黒川公園に隣接する家の庭の柿にメジロが群れていた。ただ柿はまだ熟していないようだ、
 虫を食しているのか?
〇わきみず池わきのブッシュでカシラダカをチラッと見るが、忙しげに移動してしまった。
 群れ行動ではなかった。今秋の初認になる。
 
  
 △モズの雌・第2コーポラス前 (11月2日)撮影:岩井満夫さん

●調査日 2017年11月17日 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ5(3♂2♀) (2)カルガモ22 (3)キジバト6 (4)モズ1 (5)ハシボソガラス6
(6)ハシブトガラス3 (7)シジュウカラ10± (8)ヒヨドリ10 (9)メジロ5± (10)ムクドリ2
(11)キセキレイ1 (12)ハクセキレイ3  (13)ドバト25 (14)ガビチョウ2


<備考>
〇大ケヤキの樹冠部をシジュウカラ10羽ほど、メジロ5羽ほどが採食しながら移動していた。
 余りにも高い所なので数は不明であったが、両種はここでしか観察できなかった。
〇キセキレイ、ハクセキレイは今や黒川の常連になっている。


●調査日 2017年11月27日 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ7(3♂4♀) (2)カルガモ21 (3)キジバト1 (4)カワセミ1 (5)コゲラ1
(6)モズ1 (7)ハシボソガラス6 (8)ハシブトガラス2 (9)シジュウカラ2 (10)ヒヨドリ29
(11)メジロ12± (12)シロハラ1 (13)ツグミ1 (14)キセキレイ1  (15)ハクセキレイ1
(16)アオジ2  (17)ドバト10  (18)ガビチョウ2


<備考>
〇清水谷公園の池の奥で背中を向けているカワセミを見つけるが雌雄は不明であった。
〇柿の実を食しているメジロ10羽ほどを観察する。コゲラ1羽も一緒であったが、シジュ
 ウカラの姿はなかった。
〇シロハラの声を聞く。姿は確認できなかったが、定着するかは分からない。
〇清水谷公園でツグミを観察する。ツグミは11月20日に同公園で確認している(初認)
 が、黒川清流公園ではまだ観察がない。
〇あづまや池東側の桜並木の遊歩道でアオジ2羽が採食していた。この付近は毎年アオジ
 が越冬する場所である。
 

 
 △カワセミ雌・胸に黒さが残っている若鳥 わきみず池にて(11月24日)写真:岩井満夫さん