金子凱彦の野鳥調査 第132回
日野の自然を守る会 金子凱彦
●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。調査は黒川清流公園東端の中央線脇にある「ひょうたん
池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第6公園、
山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類
と数を記録します。
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黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成
●調査日 2018年10月22日(月) 晴れ
<調査結果>
(1)マガモ1♂ (2)カルガモ23 (3)キジバト4 (4)モズ1 (5)ハシボソガラス4
(6)ハシブトガラス3 (7)シジュウカラ12 (8)ヒヨドリ15 (9)キセキレイ2 (10)ハクセキレイ1
(11)カワラヒワ2 (12)ドバト8 (13)マルガモ(マガモとカルガモの雑種)1
<備考>
〇大池でエクリプス(非繁殖羽)のマガモの雄を確認する。今年の大池での初認は
10月16日であった、ちなみに昨年は10月11日である。
〇第2コーポラス前でモズの声を聞くが、雌雄は不明である。
〇キセキレイ、ハクセキレイを観察する。今や両種とも黒川では冬鳥である。
〇わきみず池でカワラヒワを観察する。本調査地ではいたって珍しい鳥になってしまった。
△10月24日マガモ2羽、右はエクリプス 撮影:岩井満夫さん
●調査日 2018年10月29日(月) 晴れ
<調査結果>
(1)マガモ2♂ (2)カルガモ22 (3)キジバト2 (4)モズ1 (5)ハシボソガラス4
(6)ハシブトガラス1 (7)シジュウカラ3 (8)ヒヨドリ13 (9)キセキレイ1 (10)ハクセキレイ1
(11)ドバト11 (12)マルガモ2
<備考>
〇大池のカモたちが増えてきた。10月になって最も多かったのは24日のマガモ2羽、カル
ガモ32羽、マルガモ3羽であった。
〇あずまや池周辺の林でモズの高鳴きを聞くが雌雄は確認できなかった。
〇大池の西側を流れる湧水でキセキレイを観察する。冬季この湧水はキセキレイの餌場
になっている。
●調査日 2018年10月31日(水) 晴れ
<調査結果>
(1)マガモ2♂ (2)カルガモ23 (3)キジバト1 (4)モズ1 (5)ハシボソガラス10
(6)シジュウカラ1 (7)ヒヨドリ12 (8)キセキレイ2 (9)ハクセキレイ1 (10)ドバト23
(11)ガビチョウ1 (12)マルガモ2
<備考>
〇シジュウカラの群れに出合うことがなかった。またコゲラ、アオゲラのキツツキ類の声や
姿も見ない。チョット寂しい鳥み調査でした。調査とはいえ実はバードウオッチングを楽し
んでいるのです。やはり多くの鳥に会いたいですね。
<黒川清流公園の冬鳥の初認記録>
〇アオジ1♀ 10月26日 (村岡明代)
〇ジョウビタキ1♀ 10月31日 (村岡明代)
※体調不良で10月前半は観察をできませんでした。