金子凱彦の野鳥調査 第133回
日野の自然を守る会 金子凱彦
●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。調査は黒川清流公園東端の中央線脇にある「ひょうたん
池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第6公園、
山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類
と数を記録します。
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黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成
●調査日 2018年11月7日(水) 晴れ
<調査結果>
(1)マガモ4(2♂2♀) (2)カルガモ29 (3)キジバト2 (4)モズ1♀ (5)ハシボソガラス6
(6)シジュウカラ2 (7)ヒヨドリ12 (8)メジロ1 (9)キセキレイ1 (10)ハクセキレイ1
(11)ドバト38 (12)ガビチョウ2 (13)マルガモ(マガモとカルガモの雑種)1
<備考>
〇大池にマガモの雌が飛来する。初認は11月1日であった(岩井さん撮影)。
〇あずまや池前のテレビアンテナに止まるモズの雌を観察する。あずまや池東側の大池、
ひょうたん池周辺ではまだモズを確認していない、例年なら現れてよい頃なのだが…。
△モズの雌、あずまや池前の人家にて 11月4日 撮影:岩井満夫さん
〇柿の木から飛び立つメジロ1羽を観察する。よく群れているので最後の1羽だったか?
メジロとも久しぶりである。
〇ハクセキレイはカワセミハウスの芝生と北側台地でよく採食をしている。
〇今回もシジュウカラの群れに出合わなかった。
●調査日 2018年11月10日(土) 晴れ
<調査結果>
(1)マガモ5(2♂♀3) (2)カルガモ23 (3)アオゲラ1 (4)ハシボソガラス2 (5)ヤマガラ2
(6)シジュウカラ1 (7)ヒヨドリ15 (8)メジロ5 (9)ジョウビタキ2(♂♀) (10)キセキレイ1
(11)ドバト15 (12)ガビチョウ1 (13)マルガモ2
<備考>
〇久しぶりにアオゲラの声を第2コーポラス前で聞く。
〇大池ふちの柿の木にメジロ、エゴノキにヤマガラが姿を現した。
〇ひょうたん池と大池の間の水路わきでジョウビタキの雌を視認する。前々から気に
なっていたのだが雌と分かった。またあずまや池西端でジョウビタキの雄を見る。
今冬のジョウビタキはこの2羽になるか?
〇本日、モズは確認できなかった
●調査日 2018年11月20日(火) 晴れ
<調査結果>
(1)マガモ5(2♂3♀) (2)カルガモ15 (3)オオタカ1 (4)ハシボソガラス4 (5)ハシブトガラス2
(6)シジュウカラ9 (7)ヒヨドリ14 (8)メジロ15(+ (9)キセキレイ1 (10)ジョウビタキ2♂♀
(11)ドバト36 (12)マルガモ1
<備考>
〇林内をオオタカが東から西に飛ぶ。
〇高木のクヌギの樹冠部でメジロが忙しげに採食していた、しばらく見ていると首が痛
くなったので止めた。また第2コーポラスの柿の実にもメジロが3羽いた。
〇ジョウビタキは前回とほぼ同じ所で雌雄を観察する。
<参考>私は今冬エナガをまだ観察していないが、わきみず池で岩井さんが20羽ほどの群れに
出合う。
△エナガ わきみず池 11月17日 撮影:岩井満夫さん
●調査日 2018年11月27日(火) 晴れ
<調査結果>
(1)マガモ5(2♂3♀) (2)カルガモ23 (3)ハシボソガラス2 (4)ハシブトガラス1 (5)ヤマガラ2
(6)シジュウカラ11 (7)ヒヨドリ18 (8)メジロ5 (9)ジョウビタキ1♂ (10)スズメ5
(11)キセキレイ1 (12)ハクセキレイ1 (13)シメ6 (14)ドバト27 (15)マルガモ1
<備考>
〇熟した柿の実にメジロが群れていたが、シジュウカラなどほかの鳥の姿がなかった。
〇ひょうたん池西側の葉が多少残っている高木で、ジョウビタキの雄を発見する。近くに
シジュウカラがいたので一瞬ヤマガラかと思ったが、樹冠部を忙しそうに動きまわってい
た。ひょうたん池周辺に定着するであろうか。
〇青空に突き出た高木(葉はすべて落ちている)のてっぺんに小鳥が次々に止まる。
双眼鏡をあてるとシメであった。移動の途中なのか?