金子凱彦の野鳥調査  136回
                               日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約
60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園東端の中央線脇にある「ひょうたん
池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第6公園、
山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類
と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

●調査日 2019年2月5日(火) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ8(4♂4♀) (2)カルガモ17 (3)キジバト7 (4)トビ1 (5)アオゲラ1♂
(6)モズ2 (7)ハシボソガラス1 (8)ハシブトガラス3 (9)ヤマガラ5 (10)シジュウカラ19
(11)ヒヨドリ5 (12)ウグイス1 (13)エナガ5 (14)シロハラ1  (15)ツグミ1
(16)キセレイ1 (17)アトリ4  (18)カシラダカ5 (19)ドバト3

<備考>
〇超低空でトビ1羽がわきみず池から第3コーポ西側を通り南側の中央線方向にゆっくり
 飛ぶ。頭上通過の時に見上げると途方もなく大きく、優雅であった。
〇第2コーポ前の老木の大きなケヤキでアオゲラの雄がドラミングをしていた。右足の足
 環は見えなかったが、昨日もこの老ケヤキでドラミングが聞こえた。
〇多摩平第3緑地から南側の山王下公園に一直線に飛ぶモズ2羽を一瞬見る。公園に駆け
 つけるが姿はなかった。隣接する人家に向かったのか?詳細は不明だが追尾行動(繁殖
 行動)であった。
<註>以後観察されなくなった。ほかに移動してしまったようである。
〇第3緑地でツグミ1羽が地面で採食をしていた。今冬初めてじっくり観察することがで
 きた。
 

●調査日 2019年2月12日(火) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ10(5♂5♀)(2)カルガモ18 (3)キジバト4 (4)トビ1 (5)コゲラ2
(6)ハシボソガラス3 (7)ハシブトガラス1 (8)シジュウカラ12 (9)ヒヨドリ7 (10)エナガ7
(11)スズメ12 (12)ハクセキレイ1 (13)アトリ3 (14)カシラダカ3 (15)ドバト9
(16)マルガモ1

<備考>

〇前回同様にトビ1羽がわきみず池上空をゆっくり旋回して多摩平方向に姿を消した。
〇山王下公園でエナガ5羽を観察する。近くでコゲラが樹洞をのぞき込んでいたが行動は
 別のようであり、カラ類の姿もなかった。
〇アトリ3羽が樹冠部を飛ぶが、最近は群れを見ない。


●調査日 2019年2月19日(火) くもり

<調査結果>
(1)マガモ6(3♂♀3) (2)カルガモ22 (3)キジバト6 (4)アオゲラ1♂ (5)オナガ35
(6)ハシボソガラス7 (7)ハシブトガラス1 (8)ヤマガラ1 (9)シジュウカラ13 (10)ヒヨドリ4
(11)エナガ6 (12)メジロ1 (13)ムクドリ15 (14)ツグミ1 (15)ジョウビタキ1♂
(16)ハクセキレイ2 (17)アトリ18 (18)シメ2 (19)ドバト9 (20)マルガモ1


<備考>
〇第2コーポ前を西から東に移動するオナガの群れに出合う。見上げながら数を数えると
 35まで数えることができたが、もっと多かったか?
〇エナガはあづまや池で4羽、山王下公園で2羽を数えた。2月になりエナガの記録が多く
 なる。繁殖をどこでするのか関心があるが、場所を見つけるのは難しい。
〇公園に隣接する人家の庭でジョウビタキを観察する。同日岩井さんが同じ人家付近でこ
 の個体を撮影したので紹介する。
〇大池西側の湧水で水を飲んでいるアトリの群れに出合う。まだ群れでいたのだ。
 
 △ジョウビタキの雄 2月19日 撮影:岩井満夫さん
 

●調査日 2019年2月27日(水) くもり

<調査結果>
(1)マガモ9(5♂4♀) (2)カルガモ23 (3)キジバト6 (4)コゲラ1 (5)ハシボソガラス4
(6)ハシブトガラス2 (7)ヤマガラ1 (8)シジュウカラ4 (9)ヒヨドリ1 (10)ムクドリ4
(11)ツグミ2 (12)ドバト8 (13)マルガモ1


<備考>
〇本日は鳥がいたって少なかった。
〇黒川公園の遊歩道と山王下公園前の車道でツグミを観察する。

<2月の特記事項>撮影:岩井満夫さん

  
 △2月23日、足環付のアカゲラの雄(左)と雌を同じ場所で撮影をする。

 
 △2月24日、あづまや池に現れたモズの雄。ただ私を含め以後黒川で雄の姿を見ることが
 ない。移動の途中であったか? 今冬、あづまや池周辺は雌のモズのテリトリーであった。