金子凱彦の野鳥調査  140回
                               日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約
60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園東端の中央線脇にある「ひょうたん
池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第6公園、
山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類
と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

●調査日 2019年6月6日(木) 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ12 (2)キジバト5 (3)カワセミ1 (4)ハシボソガラス2 (5)ハシブトガラス1
(6)シジュウカラ3 (7)ヒヨドリ6 (8)ムクドリ2 (9)ドバト5 (10)ガビチョウ2

<備考>
〇調査地東端のひょうたん池でカルガモのヒナ4羽を発見する、周辺で抱卵していたで
 あろう(本日孵化!)。親1羽に連れられ水路を大池に移動する。
 また調査地西端の清水谷公園の池にもカルガモの親子がいる(成鳥1羽、ヒナ5羽)。
 この親子は黒川公園のあずまや池から引っ越してきたのだが、その間に9羽→8羽→
 5羽に減ってしまった。
 なお調査の終わった11時過ぎにひょうたん池に寄ると親子5羽が大池から戻っていた。
〇清水谷公園の池でカワセミが飛ぶのを見る、久しぶりである。
 
△カルガモのヒナたちが吸い込まれないようにひょうたん池の排水口に網が取り付け
 られた

●調査日 2019年6月12日(水) 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ10 (2)キジバト3 (3)アオゲラ1 (4)ハシボソガラス2 (5)ハシブトガラス2
(6)シジュウカラ19 (7)ツバメ1 (8)ヒヨドリ5 (9)ムクドリ4 (10)スズメ1
(11)ドバト2 (12)ガビチョウ3

<備考>

〇カルガモは大池とひょうたん池の間の水路で5羽(成鳥1幼鳥4)と清水谷公園の池
 で4羽(成鳥1、幼鳥3)であった。
〇多摩平側の第1緑地をアオゲラが飛びながらけたたましく鳴いていた。
〇シジュウカラの6羽ほどと、10羽ほどの群れが忙しげに林内を移動していた、頬や胸
 に黄色みがある幼鳥が混じる。

●調査日 2019年6月26日(水) 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ9 (2)キジバト5 (3)コゲラ1 (4)ハシボソガラス5 (5)ハシブトガラス2
(6)シジュウカラ10 (7)ヒヨドリ6 (8)ムクドリ7 (9)スズメ3 (10)ドバト9
(11)ガビチョウ3  (12)ムシクイの類1

 
<備考>
〇久ぶりにコゲラに出会う、単独行動であった。
○低木の葉の茂った木々の間をムシクイ類が忙しげに移動していたが種は分からなか
 った。

<特記事項>1
黒川公園に隣接する公園でアオゲラが営巣し巣立ったようだ。雄は足環付の個体である。
ただ撮影をしていた岩井さんは巣立ちを確認できず、近所の人によると6月16日の朝早
くにアオゲラが鳴き騒いでいたとのことで、その後公園で姿を見なくなった。私は6月
18日に市役所前の中央公園でアオゲラの声を聞いたが付近でファミリーには会ってい
ない。
 
足環が付いたアオゲラの雄、6月8日 撮影:岩井満夫さん

<特記事項>2
○黒川公園のあずまや池で孵化し、清水谷公園の池に移動したカルガモの親子は、7月
 3日現在成鳥1羽、幼鳥3羽になったが元気でいる
○黒川公園のひょうたん池で孵化したカルガモは、7月3日現在成鳥1羽幼鳥4羽で園内の
 池(ひょうたん池、大池、わきみず池)を行き来している。
 
カルガモの親子 黒川公園・わきみず池 6月29日 撮影:岩井満夫さん