金子凱彦の野鳥調査  145回
                               日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約
60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園東端の中央線脇にある「ひょうたん
池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第6公園、
山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類
と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

●調査日 2019年11月6日(水) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ2♂♀ (2)カルガモ25 (3)キジバト4 (4)コゲラ1 (5)モズ2
(6)ハシボソガラス1 (7)ヤマガラ6 (8)シジュウカラ22 (9)ヒヨドリ23 (10)メジロ10
(11)ジョウビタキ1♂ (12)スズメ1 (13)キセキレイ1 (14)ハクセキレイ2 (15)ドバト2
(16)ガビチョウ2 (17)マルガモ1

<備考>
〇やっとマガモが大池に姿を現した。今年の初認は11月4日である。昨年(18年)は
 10月16日で一昨年(17年)は10月15日であった。例年雌は雄より遅れてやって来るが、
 今年は雄の飛来が遅かったためか雌雄一緒であった。
〇わきみず池北側からモズの声がしたが姿は確認できなかった。さらに西側の多摩平
 第3緑地でも声を聞くが雌雄は不明であった。
 
 マガモの雄(手前)と雌 <大池> 11月5日 撮影:岩井満男さん

●調査日 2019年11月15日(金) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ5(2♂3♀) (2)カルガモ16 (3)キジバト5 (4)カワセミ1♀ (5)コゲラ1
(6)ハシボソガラス3 (7)ヤマガラ2 (8)シジュウカラ4 (9)ヒヨドリ33 (10)メジロ10+
(11)ジョウビタキ1♂ (12)キセキレイ1 (14)ハクセキレイ1 (15)ドバト8
(16)ガビチョウ3   (17)マルガモ1

<備考>

〇今月になり黒川公園や清水谷公園でカワセミを見る機会が多くなった。定着している
 ようだ。
〇ジョウビタキの雄はカワセミハウスの北側で見ることが多い。

●調査日 2019年11月20日(水) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ7(3♂4♀)(2)カルガモ16 (3)キジバト2 (4)カワセミ1♀ (5)コゲラ1
(6)ハシボソガラス2  (7)ヤマガラ3  (8)シジュウカラ19 (9)ヒヨドリ20 (10)エナガ12
(11)ツグミ2  (12)キセキレイ1  (13)ハクセキレイ1 (14)ドバト3

<備考>
〇マガモが7羽と増えてきたが、カルガモは減っている。
〇本日ツグミを2か所で観察するが、昨日の19日に初めてひょうたん池で姿を見た。
 なお岩井さんは18日に付近で撮影をしている。
 
 △ツグミ 11月18日 撮影:岩井満夫さん 付近で2日前から本種を見ている


●調査日 2019年11月29日(金) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ7(3♂4♀)(2)カルガモ15 (3)キジバト2 (4)ツミ1 (5)カワセミ1
(6)コゲラ1 (7)アオゲラ1 (8)ハシボソガラス5 (9)ハシブトガラス2 (10)ヤマガラ5
(11)シジュウカラ13 (12)ヒヨドリ16 (13)メジロ10 (14)ツグミ1 (15)ジョウビタキ1♂
(16)ハクセキレイ1  (17)シメ1  (18)ドバト28  (19)マルガモ1

 
<備考>
〇中央線の電線に止まっていたドバトの群れが突然飛び立つ。ツミが群れを追い回すが狩
 りは失敗、するとカラスが現れツミを追う、ツミは多摩平方向に去る。初冬の青空を
 バックに三つ巴の攻防であった。
〇久しぶりにアオゲラの声を聞くが、かぼそく小さかった。
〇小さなカキの実にメジロが群がっていた。順光でメジロたちが鮮やかに輝いていた。
〇ひょうたん池周辺はツグミにお気に入りのようでほぼ毎日姿を見る。
〇カワセミハウスの煙突のてっぺんにジョウビタキの雄が止まっていた。周囲を睥睨?して
 いるようである。
〇第3コーポラス前の大ケヤキで、節に溜まった水を飲んでいるシメを発見する、シメ
 とは今冬初めての出会いであった。初認になる。
〇清水谷公園前の人家の間からカワセミが飛来し、池の奥に消える。雌雄は不明であった。
 なお岩井さんは本日大池でカワセミの写真を撮っている。清水谷と同じ個体かは不明。
 
 △カワセミの雌 11月29日 撮影:岩井満夫さん