金子凱彦の野鳥調査  142回
                               日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約
60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園東端の中央線脇にある「ひょうたん
池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第6公園、
山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類
と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

●調査日 2019年8月8日(木) 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ8 (2)キジバト3 (3)アオゲラ1 (4)ハシボソガラス6 (5)ハシブトガラス1
(6)シジュウカラ4 (7)ヒヨドリ20± (8)スズメ4 (9)ドバト6 (10)ガビチョウ3

<備考>
〇清水谷公園の池にカルガモの姿がなかった。前日(7日)の夕方、2羽を確認したのであ
 るが…。6月6日にヒナ5羽を見てから63日、その間5羽から2羽になってしまったが本日
 池から飛び立ったようである。
〇黒川公園の東際、高木のケヤキの樹冠部でヒヨドリの群れが採食?していた。声は一切
 発しない、静かなざわめきである。そして公園を西に移るにつれてヒヨドリの姿がなくなった。

●調査日 2019年8月21日(水) くもり

<調査結果>
(1)カルガモ4 (2)キジバト2 (3)ハシボソガラス5 (4)ハシブトガラス4 (5)ツバメ6
(6)スズメ6  (7)ドバト4 (8)ガビチョウ2

<備考>

わきみず池前(南側)の百日紅でハシブトガラスの幼鳥が羽を振るわせ、大声をだし親
 鳥にすり寄ろうとするが、親は一定の間隔を置き近づかせない。この騒ぎに対応するよ
 うにハシボソガラス2羽が近くで鳴き騒ぐ。さらにクマゼミが鳴き始めた。誠に賑やかで
 あった。
〇清水谷公園の上をツバメ6羽ほどが旋回していた。時には樹冠部の間や水面向かって急
 降下することもあった。餌を採っているのであろうが、移動の途中か?公園西側の豊田駅
 前では1か所、ツバメが育雛中の所がある。巣立ちまであと10日ほどのヒナたちである。
 駅周辺では最も遅い記録になるであろう。

<別記>
昼過ぎ清水谷公園前の電線に成鳥3~4羽と若鳥(尾が短い)が6~7羽並ぶ。時々公園
上空を飛んで採食、移動の途中であろう。


●調査日 2019年8月28日(水) くもり

<調査結果>
(1)カルガモ19 (2)キジバト2 (3)ハシボソガラス7 (4)ハシブトガラス9 (5)シジュウカラ1
(6)スズメ2 (7)ドバト5 (8)ガビチョウ2

 
<備考>
〇大池のカルガモが急に増えた。本日は18羽を数える。
〇わきみず池周辺をハシブトガラス6~7羽が飛び回り鳴き騒いでいる。幼鳥が多く混じって
いた。この2、3日ハシブトガラスを含めカラスを多く見かける。

<特記>
黒川清流公園で岩井さんがツミを観察、撮影したので紹介をする。単独でいたということです。
今年は日野市立第7小学校周辺でツミが営巣したが、突然ヒナが消えてしまった。子どもたち
の賑やかな声がいつも聞こえる所であった。

△ツミの若鳥 大池 7月31日 撮影:岩井満夫さん