金子凱彦の野鳥調査  149回
                               日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約
60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園東端の中央線脇にある「ひょうたん
池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第6公園、
山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類
と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

●調査日 2020年3月3日(日) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ11(6♂5♀) (2)カルガモ29 (3)キジバト2 (4)カワセミ1♀ (5)コゲラ1
(6)モズ1♀ (7)ハシボソガラス3 (8)ヤマガラ5 (9)シジュウカラ8 (10)ヒヨドリ4
(11)ウグイス1 (12)エナガ4 (13)ツグミ1 (14)キセキレイ1  (15)アオジ1
(16)ドバト1  (17)ガビチョウ2

<備考>
〇わきみず池東側でモズの雌を観察する。なお本日大池でモズの求愛給餌を観察し撮影し
 た女性に、その時の写真を見せてもらう。このペアは先月2月22日の雄であったか?
〇先月27日とは違うやぶでウグイスが囀っていた。ただ声は小さく下手であった。
〇2か所でエナガのペアを観察する。巣材を探していたようである。
〇本日のアオジは足環付ではなかった。

●調査日 2020年3月11日(火) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ11(6♂5♀) (2)カルガモ16 (3)キジバト3 (4)ハイタカ1 (5)コゲラ4
(6)モズ1♀ (7)ハシボソガラス5 (8)ヤマガラ6 (9)シジュウカラ15 (10)ヒヨドリ4
(11)ウグイス3 (12)ツグミ1 (13)ジョウビタキ1♂ (14)スズメ1 (15)シメ1  
(16)ガビチョウ2

<備考>

〇多摩平第3緑地でシメを観察していると、頭上をハイタカが豊田駅方向に超低空で通過
 した。一瞬の事であったが下面がよく見えた。
〇ウグイスの声が数か所から聞こえてきた。黒川に繁殖期まで残るとよいのだが…。
〇先月同様に多摩平第3緑地でジョウビタキの雄を観察する、そろそろこの地を離れるで
 あろう。
〇シメの嘴は夏羽の鉛色であった。
〇今日のセンサスでドバトのカウントがなかった。ひょうたん池で給餌する人がいるので
 中央線の電線に常にドバトが止まっていたが、2月に設置した看板のおかげでドバトが
 集まらなくなったか。

 
 △中央線わきのひょうたん池に立てられた看板、柵の周辺に餌が撒かれていた
 
 △黒川清流公園を管轄する日野市 緑と清流課の看板


●調査日 2020年3月17日(水) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ10(5♂5♀) (2)カルガモ16 (3)キジバト3 (4)オオタカカ1 (5)アオゲラ1
(6)モズ1♀ (7)ハシボソガラス7 (8)ハシブトガラス1 (9)シジュウカラ9 (10)ヒヨドリ3
(11)ウグイス2  (12)エナガ2 (13)メジロ2 (14)ムクドリ1 (15)ツグミ1
(16)キセキレイ1 (17)ドバト4

<備考>
〇オオタカが第2コーポラス屋上を超低空で南方向(中央線)に通過する。最近同種の記
 録が多くなったようだ。
〇久しぶりにアオゲラの声を聞く。昨日岩井満夫さんは足環付の雄を撮影している。今年
 も繁殖をするであろうか。
〇わきみず池でモズの雌を観察するが、ほぼ同じ所で岩井さんは本日雄を撮影している。
 ペアであろう。繁殖を期待している。
 
 △モズの雄(上)と雌 3月18日 わきみず池 撮影:岩井満夫さん
 私のセンサス(3/17)の翌日に岩井さんはモズの求愛給餌を観察したとのことである

●調査日 2020年3月24日(火) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ4(2♂2♀) (2)カルガモ14 (3)キジバト6 (4)カワセミ2♂♀ (5)モズ1♀
(6)ハシボソガラス4 (7)ハシブトガラス2 (8)シジュウカラ4 (9)ヒヨドリ9 (10)ウグイス3
(11)ムクドリ2 (12)シロハラ1 (13)ジョウビタキ1♂ (14)キセキレイ1 (15)ハクセキレイ2
(16)コジュケイ3 (17)ドバト5

 
<備考>
〇大池でカワセミの雌雄を同時に見る。一瞬同じ枝に止まるがすぐ雄が大池を去ってしま
 った。本調査地内で営巣をするか?
〇ウグイスは黒川公園内で3個体が囀っていた。いつまでいるのであろう。かつては清水
 谷公園でもウグイスの囀りを聞いたことがあるのだが近年はさっぱりない。
〇わきみず池でシロハラを今冬初めて見る。越冬個体か、移動個体か。
〇カワセミハウス隣のマンションの駐輪場でジョウビタキの雄を見る。同22日にも見てい
 るが、そろそろ渡去であろう。
 
 △コジュケイ 3月26日 撮影:岩井満夫さん
 遊歩道わきに沿った幅1メートルほどの帯状のネザサの藪に隠れるようにしていて、人影
 がなくなると出てきて採食をしている。黒川ではコジュケイが好む環境が激減している。
 誠に可愛そうである。


●調査日 2020年3月31日(木) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ2♂♀ (2)カルガモ8 (3)キジバト6 (4)アオサギ1 (5)アオゲラ1
(6)ハシボソガラス3 (7)シジュウカラ10 (8)ヒヨドリ20 (9)ウグイス2 (10)ジョウビタキ1♂
(11)スズメ10 (12)ハクセキレイ1 (13)コジュケイ1+ (14)ドバト8 (15)ガビチョウ1 
 
<備考>
〇清水谷公園の池の奥にたたずむアオサギを発見する、何か精彩がない。
〇大きなアオゲラの声を聞く、そろそろ繁殖期だ、フィールド内で営巣をすればよいので
 あるが、期待、期待。
〇山王下公園でジョウビタキの雄を観察する、越冬個体か、移動の途中か。
〇ハクセキレイは今年もコーポラス周辺で営巣するであろう。
〇ネザサの藪からコジュケイの小さな声が聞こえてきたが数は不明である。上記の3月
 24日と同じ所であった。