金子凱彦の野鳥調査  153回
                               日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約
60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園東端の中央線脇にある「ひょうたん
池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第6公園、
山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類
と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

●調査日 2020年7月3日(金) くもり

<調査結果>
(1)カルガモ7 (2)キジバト1 (3)ハシボソガラス3 (4)シジュウカラ3 (5)ヒヨドリ10
(6)ウグイス1 (7)ムクドリ47 (8)ドバト2 (9)ガビチョウ1

<備考>
〇蒸し暑くどんよりくもった梅雨の朝である。鳥は少ない。元気付けてくれたのは、ムクド
 リの騒がしいほどの群れと、ウグイスの晴れ晴れしく大きなホーホケキョの声であった。
 ウグイスは5月上旬の連休あたりから声を聞くことができなくなっていた。6月24日、朝5時
 から始めた「東京都鳥類繁殖分布調査」では黒川公園で声を聞いて驚いていたところでる。
 前月の5月15日の同時刻の調査では声を聞くことはなかった。最近黒川にやってきたのか?

●調査日 2020年7月11日(土) くもり風あり

<調査結果>
(1)カルガモ8 (2)キジバト1 (3)カワセミ1 (4)ハシボソガラス3 (5)シジュウカラ2
(6)ツバメ1  (7)ヒヨドリ5 (8)スズメ1  (9ドバト1 (10)ガビチョウ1

<備考>

〇大池にカルガモが群れているが、調査地内の他の池にはカルガモの姿がない。昨年は6月
 にあずまや池や大池でカルガモの親子を観察している。
〇大池を飛ぶカワセミの姿を見る。7月になり岩井さんは大池でたびたびカワセミ撮影して
 いた。

●調査日 2020年7月24日(金) くもり

<調査結果>
(1)カルガモ5 (2)キジバト4 (3)ハシボソガラス4 (4)シジュウカラ9 (5)ヒヨドリ4  
(6)ムクドリ10  (7)スズメ4 (8)ドバト2 (9)ガビチョウ3

<備考>
〇アオゲラの声を聞くが黒川公園で営巣しているのか、不明である。
〇黒川公園東端入口の柵にハシブトガラスの若鳥が1羽、ぽつねんと止まっていた。何となく
 あどけなさが残る愛くるしい顔つきだ、仲間はいないのであろうか。
 
●調査日 2020年7月31日(金) くもり

<調査結果>
(1)カルガモ10 (2)キジバト4 (3)ハシボソガラス6 (4)ハシブトガラス1 (5)ツバメ1
(6)ヒヨドリ5 (7)コジュケイ2 (8)ドバト15 (9)ガビチョウ2

 
<備考>
〇ハシブトガラスの若鳥を前回と同じ所で観察をする。矢張り1羽だけでいる。
〇久しぶりにコジュケイを確認する。1羽は鳴きながら近くの枝に飛び移り、もう1羽は悠々
 と藪の中に消えた。一時黒川公園から消えたコジュケイだが今年も黒川で繁殖をした。
〇豊田駅に最も近い清水谷公園でツバメを観察する。31日現在、駅周辺で営巣しているのは
 UR第二市街地住宅だけである(育雛中)。今春は9か所で繁殖し合計32羽の豊田っ子ツバ
 メが巣立った。詳細は本会会誌「日野の自然を守る会」9月号で報告予定。