金子凱彦の野鳥調査  154回
                               日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約
60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。
調査は黒川清流公園東端の中央線脇にある「ひょうたん
池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第6公園、
山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類
と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

●調査日 2020年8月3日(月) 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ9 (2)キジバト3 (3)カワセミ1♀ (4)コゲラ1 (5)ハシボソガラス7
(6)ハシブトガラス5 (7)シジュウカラ7 (8)ヒヨドリ9 (9)スズメ1 (10)ドバト2
(11)ガビチョウ1

<備考>
〇7月下旬、カワセミの幼鳥3羽が清水谷公園の池に現れる。2回目の繁殖で親鳥が連れて
 きたようである。今日は成鳥の雌を見る。
〇頬や胸に黄色みのあるシジュウカラの幼鳥の群れに出会う。遠くからは一瞬白い群れの
 ようにも見えた。成鳥はいなかったようだ。
〇シジュウカラと行動を共にしていたのか一緒にコゲラを観察する。8月のコゲラは珍しい。

8月2日 清水谷公園の池わきの柵に止まる幼鳥 撮影:岩井満夫さん

●調査日 2020年8月11日(火) 快晴

<調査結果>
(1)カルガモ9 (2)キジバト4 (3)ハシボソガラス6 (4)ハシブトガラス2 (5)シジュウカラ6
(6)ヒヨドリ9 (7)ドバト4  (8)ガビチョウ1

<備考>

〇ひょうたん池前のケヤキに若いハシブトガラスが飛来する、暑さのため口を開け木陰に
 止まっている。前回のハシブトのようだ、今日も一人ぼっちか。さらにあずまや池では
 ハシブト1羽が騒がしく鳴いていた、池の柵まで降りてさらに鳴き騒ぐので、あづまや
 で休んでいた人は怖がって離れてしまった、これも幼鳥のようだが…。
〇ヒヨドリの幼鳥3羽が横枝に飛来し、羽を震わせ餌乞いをしていたが、親鳥は現れなか
 った。黒川公園内で巣立ったのかは不明。
〇本日全国的に猛暑、群馬・伊勢崎40.5℃、八王子市39.3℃、日野市38℃であった。しば
 らく猛暑は続くとのことである。野鳥たちにも厳しい暑さであろう。

●調査日 2020年8月22日(土) 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ7 (2)キジバト2 (3)コゲラ1 (4)アオゲラ1 (5)オナガ2+
(6)ハシボソガラス6 (7)ハシブトガラス7 (8)シジュウカラ2 (9)ヒヨドリ6 (10)コジュケイ5
(11)ドバト3 (12)ガビチョウ2

<備考>
〇わきみず池東側でアオゲラの声を聞く。わきみず池から大池の付近で時々声を聞くが営
 巣は不明。
〇久しぶりにオナガの声を多摩平第3緑地で聞くが、姿は確認できなかった。
〇ブッシュの中をゆっくり移動するコジュケイの成鳥2羽、幼鳥3羽のファミリーを観察する。
 
△ヤマガラ                     △コゲラ
岩井満夫さんが8月25日に、わきみず池でシジュウカラ、ヤマガラ、コゲラの混群を観察
し撮影する
●調査日 2020年8月30日(日) 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ5 (2)キジバト1 (3)カワセミ2 (4)ハシボソガラス4 (5)ハシブトガラス3
(6)シジュウカラ6 (7)ヒヨドリ4 (8)ドバト3 (9)ガビチョウ2

 
<備考>
〇清水谷公園の池奥からカワセミが2羽現れる。1羽(成鳥♂)は池の柵に止まり、もう
 1羽は池を離れるがすぐに戻り奥に入る。柵の雄も追うように奥に消える。どのような
 行動なのかは不明。
〇都心では29日、35度以上の猛暑日が8月に入って過去最多の11日になった(朝日新聞30日
 付け)。コロナ禍と猛暑に見舞われた8月が終わる。