金子凱彦の野鳥調査  164回
                             日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。調査は黒川清流公園東端の中央線脇にある「ひょうたん
池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第6公園、
山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類
と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

●調査日 2021年6月1日(火) 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ5 (2)キジバト5 (3)カワセミ1 (4)オナガ1 (5)ハシボソガラス4
(6)ハシブトガラス2 (7)シジュウカラ11 (8)ヒヨドリ3 (9)ムクドリ2 (10)スズメ2
(11)コジュケイ1  (12)ドバト1  (13)ガビチョウ3


<備考>
〇清水谷公園の池でカワセミを見る、幼鳥たちも出入りをしているようである。
〇久しぶりにオナガの声を聞くが羽数は不明であった。

△カワセミの幼鳥 清水谷公園 6月1日 撮影:岩井満夫さん

●調査日 2021年6月9日(水) 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ5 (2)キジバト6 (3)ツミ1 (4)カワセミ2 (5)ハシボソガラス4
(6)シジュウカラ6 (7)ツバメ1 (8)ヒヨドリ5 (9)ムクドリ17± (10)スズメ1
(11)ドバト1 (12)ガビチョウ3

<備考>

〇調査終了後であったが、カワセミ1羽が鳴きながらカワセミハウス北側の広場周辺を飛
 び回っていた、そして多摩平方向へ?消えた、どういう行動だったのか。
 なお翌10日12:05、清水谷公園の池からカワセミが1羽飛び出し鳴きながら広場方向に消
 えた。
 

●調査日 2021年6月22日(火) 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ8 (2)キジバト5 (3)カワセミ1 (4)オナガ1 (5)ハシボソガラス3
(6)ハシブトガラス4 (7)ヤマガラ5 (8)シジュウカラ11 (9)ヒヨドリ11 (10)ウグイス1
(11)メジロ2 (12)ムクドリ19 (13)スズメ1 (14)コジュケイ1 (15)ドバト6
(16)ガビチョウ3


<備考>
〇カワセミは5月25日の巣立ち以降も清水谷公園の池に出入りしている。
〇多摩平第三緑地でヤマガラ5羽、シジュウカラ5羽、メジロ2羽の幼鳥たちを一緒に観
 察する。幼鳥の混群?
〇ウグイスの囀りを聞く。センサスでは5月7日以来である。


●調査日 2021年6月30日(水) くもり

<調査結果>
(1)カルガモ5 (2)キジバト5 (3)アオサギ1 (4)アオゲラ1 (5)オナガ1
(6)ハシボソガラス6 (7)シジュウカラ3 (8)ヒヨドリ3 (9)ウグイス1 (10)ムクドリ6
(11)スズメ1 (12)コジュケイ1 (13)ドバト4 (14)ガビチョウ2

<備考>
〇8時25分、大池にアオサギが飛来する。センサス終了後、大池に立ち寄るとまだ池に
 いた(10時)、成鳥である。
〇アオゲラがけたたましく大きな声で鳴きながら林内を飛んでいた。
〇今回もウグイスが大きな声で囀っていた、7月にも留まるか?

<特報1>ツミ
岩井さんの観察によると、黒川清流公園に隣接する公園でツミのヒナ2羽が6月14日に巣
立ったようである。黒川公園周辺では毎年ツミの営巣が記録されている。

△ツミのヒナたち 6月11日 撮影:岩井満夫さん

<特報2>アオゲラ
黒川清流公園では2013年11月30日から足環の付いたアオゲラの雄が撮影されていたが、
今年(21年)1月2日に撮った雄には足環が付いていなかった。世代交代があったようだ。
黒川では今春から雌雄(足環なし)2羽を継続して観察していたが、営巣場所は特定でき
なかった。そして6月11日に幼鳥が観察、撮影された。付近で巣立ったのか。

△アオゲラの幼鳥  6月11日  撮影:岩井満夫さん