金子凱彦の野鳥調査 第168回
日野の自然を守る会 金子凱彦
●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。調査は黒川清流公園東端の中央線脇にある「ひょうたん
池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第6公園、
山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類
と数を記録します。
![](kurokawaseiryu.jpg)
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黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成
●調査日 2021年10月5日(火) くもり
<調査結果>
(1)カルガモ25 (2)キジバト5 (3)コゲラ1 (4)アオゲラ1 (5)ハシボソガラス3
(6)ハシブトガラス1 (7)シジュウカラ7 (8)ヒヨドリ14 (9)ドバト3
<備考>
〇見上げるような高木の樹冠部をシジュウカラが移動、その中にコゲラを見つける。まだ
カラ類は極少ない。
〇わきみず池わきのカキの木で若いハシブトガラスをたびたび見る、柿の実を食している
ようだ。
●調査日 2021年10月9日(土) くもり
<調査結果>
(1)カルガモ39 (2)キジバト3 (3)アオサギ1 (4)ハシボソガラス3 (5)ハシブトガラス2
(6)シジュウカラ1 (7)ヒヨドリ1 (8)ドバト6
<備考>
〇ひょうたん池わきでアオサギを見る、散歩の人が写真を撮ろうと近づいたので、中央線
を越え南方向に飛び去った。これからの季節アオサギも飛来する。
〇鳥はいたって少なかった、こういうこともあるのだ、これが調査だ。
●調査日 2021年10月18日(月) 晴れ
<調査結果>
(1)カルガモ31 (2)キジバト7 (3)コゲラ1 (4)ハシボソガラス5 (5)ハシブトガラス3
(6)ジュウカラ13+ (7)ヒヨドリ49± (8)エナガ15± (9)キセキレイ1 (10)ハクセキレイ1
(11)ドバト7
<備考>
〇エナガ、シジュウカラの混群が高木の高所を忙しげに移動する、追うようにコゲラの姿
もあった。
〇30羽ほどのヒヨドリが林の稜線を豊田駅方向に飛ぶ、ほかにも3~4羽が一直線に駅方向
に飛ぶ、渡りであろう。昨日雨くもり、本日晴れ、ヒヨドリの渡りを期待しセンサスに
出た、当たった。ただもっと多くを期待したのだが…。
〇ハクセキレイを観察する、今秋初めてである。なおキセキレイも見ることができたので
黒川のセキレイ類がそろった、秋だ。
●調査日 2021年10月23日(土) 晴れ
<調査結果>
(1)カルガモ52 (2)キジバト4 (3)コゲラ1 (4)ハシボソガラス5 (5)ハシブトガラス2
(6)ジュウカラ16 (7)ヒヨドリ21 (8)エナガ10 (9)ドバト10 (10)ガビチョウ5
<特記事項>
本日の昼、本会会員の村岡さんが大池でマガモの雄1羽を観察する(初認)。センサス時に
はいなかった。夕方大池に寄ると50羽ほどのカルガモの中に雄が1羽いた。
![](kaneko/202111/kaneko_202111_01.jpg)
大池のマガモ♂ 10月24日 撮影:岩井満夫さん
<大池のマガモ初認の記録>
〇2021年10月23日雄1羽 〇20年10月24日雄1羽 〇19年11月4日2羽(♂♀)
〇18年11月5日4羽(2♂2♀)
●調査日 2021年10月28日(木) 晴れ
<調査結果>
(1)カルガモ56 (2)キジバト3 (3)カワセミ1♀ (4)コゲラ1 (5)ハシボソガラス4
(6)ハシブトガラス3 (7)ジュウカラ4 (8)ヒヨドリ18 (9)エナガ20± (10)キビタキ1
(11)キセキレイ2 (12)ドバトキ1 (13)ガビチョウ1
<備考>
〇清水谷公園の池で雌のカワセミを観察する。定着しているようだ。
〇キビタキ(♀タイプ)は秋の渡りとしては遅いが…、間違いないと思う。なお都内の公
園で11月中旬に本種の記録あり。