金子凱彦の野鳥調査 第171回
日野の自然を守る会 金子凱彦
●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
＜調査地とコース＞
同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、１９７５年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田３丁目、多摩平２丁目、７丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第６公園、清水谷公園の約60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が４カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。調査は黒川清流公園東端の中央線脇にある「ひょうたん
池」から西へカワセミハウス（2017年4月OPEN）、マンション・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第６公園、
山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7ｋｍのコースを１時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類
と数を記録します。
▲黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成
●調査日 2022年１月1日（土） 晴れ
＜調査結果＞
（１）マガモ１６（♂８♀８） （２）カルガモ５３ （３）キジバト１１ （４）コゲラ２ （５）モズ１♂
（６）ハシボソガラス４ （７）ハシブトガラス１ （８）シジュウカラ１６ （９）ヒヨドリ６５ （１０）ウグイス１
（１１）メジロ８ （１２）ムクドリ２ （１３）ツグミ１ （１４）ジョウビタキ３（♂２♀１）（１５）キセキレイ１
（１６）ハクセキレイ３ （１７）コジュケイ８ （１８）ドバト９ （１９）ガビチョウ２
＜備考＞
〇本日は2022年ニューイヤーカウント、それなりの冬鳥がでた。
〇マガモは大池14羽（♂♀各7羽）、あずまや池２羽♂♀であった。
〇カルガモは大池16羽、わきみず池2羽、あずまや池14羽、清水谷21羽であった。
〇ひょうたん池の北側でモズの雄を見る。正面の横枝にとまりこちらを見ている？私を出
迎えているようであった。HAPPY NEW YEAR モズ君今年もよろしく！！
〇ジョウビタキは大池西側の雄、カワセミハウス北側の桜の木で雄、清水谷公園の池の柵
で雌の姿を見る。
〇多摩平第3緑地（山王下公園の北側）でツグミを見るが、黒川公園ではまだ確認できてい
ない。
〇コジュケイは5羽まで数えたが、以前観察した8羽の群れではないか。
△ひょうたん池のモズの雄 12月30日 撮影：岩井満夫さん
△清水谷公園のジョウビタキの雌 12月28日 撮影：岩井満夫さん
△多摩平第3緑地のツグミ 12月31日 撮影：岩井満夫さん
＜特記事項＞
〇私は観察できなかったが、本日大池の西側の湧水周辺でアトリが撮影された。
●調査日 ２０２2年１月2日（日） 晴れ
＜調査結果＞
（１）マガモ１６（♂８♀８） （２）カルガモ５１ （３）キジバト７ （４）コゲラ２ （５）モズ２♂♀
（６）ハシボソガラス５ （７）ハシブトガラス１ （８）シジュウカラ２０ （９）ヒヨドリ８ （１０）ウグイス３
（１１）メジロ８ （１２）エナガ１０ （１３）ムクドリ４ （１４）シロハラ２ （１５）ジョウビタキ２♂♀
（１６）キセキレイ１ （１７）ハクセキレイ２ （１８）アトリ３ （１９）コジュケイ８ （２０）ドバト５
（２１）ガビチョウ２
＜備考＞
〇モズはひょうたん池で雄、あずまや池西端で雌、黒川公園では2羽が今冬の布陣か、も
う1羽欲しい。
〇ツグミを観察できなかったが、桜並木の遊歩道で採食している1羽と湧水で水浴びをし
ている1羽の計２羽のシロハラを観察する。
〇大池の西側で高木の樹冠部に止まるアトリを見る。昨日のアトリたちであろう。
〇わきみず池の東側でコジュケイを確認する、昨年来の8羽であった。
△黒川公園のアトリ 1月2日 撮影：岩井満夫さん
△コジュケイ8羽健在 1月3日 撮影：岩井満夫さん
●調査日 ２０２2年1月8日（土） 晴れ
＜調査結果＞
（１）マガモ１４（７♂７♀）（２）カルガモ２９ （３）キジバト５ （４）モズ１♂ （５）ハシボソガラス３
（６）ハシブトガラス２ （７）ヤマガラ１ （８）ジュウカラ３ （９）ヒヨドリ５ （１０）メジロ２１
（１１）ムクドリ２ （１２）シロハラ１ （１３）ジョウビタキ２♂♀ （１４）ハクセキレイ３ （１５）アトリ１
（１６）シメ１ （１７）アオジ１ （１８）ドバト３７
＜備考＞
〇メジロにはたびたびで出会ったがシジュウカラの群れや混群に会わなかった。
〇湧水わきでシロハラの姿を確認する。
〇アトリを辛うじて1羽確認するが、岩井さんは6日に10羽ほどを観察している。
わきみず池のアトリ、10羽ほどが湧水に舞い降りた 1月6日 撮影：岩井満夫さん
●調査日 ２０２2年１月14日（金） 晴れ
＜調査結果＞
（１）マガモ１６（８♂８♀） （２）カルガモ３４ （３）キジバト２ （４）コゲラ１ （５）モズ２♂♀
（６）ハシボソガラス３ （７）ハシブトガラス１ （８）シジュウカラ２２± （９）ヒヨドリ６ （１０）ウグイス１
（１１）エナガ１０＋ （１２）メジロ３ （１３）シロハラ１ （１４）ジョウビタキ１♀ （１５）キセキレイ１
（１６）ハクセキレイ２ （１７）アトリ３ （１８）シメ１ （１９）イカル１５ （２０）ドバト３７
＜備考＞
〇モズはひょうたん池♂(本日も観察する)、あずまや池～カワセミハウス北側台地に♀、
そして本日多摩平第3緑地で♀を観察する。今冬のモズは3羽か。
●調査日 ２０２2年１月26日（水） くもりのち晴れ
＜調査結果＞
（１）マガモ１６（８♂８♀） （２）カルガモ３０ （３）キジバト６ （４）カワセミ１♀ （５）アオゲラ１
（６）モズ１♂ （７）オナガ７ （８）ハシボソガラス４ （９）ハシブトガラス１ （１０）シジュウカラ１７
（１１）ヒヨドリ２ （１２）ウグイス１ （１３）エナガ２ （１４）メジロ４ （１５）ムクドリ７
（１６）キセキレイ２ （１７）ハクセキレイ３ （１８）アトリ５ （１９）イカル６ （２０）カシラダカ２０
（２１）コジュケイ１ （２２）ドバト５３
＜備考＞
〇調査前半は日差しがなく寒かった、そして鳥も少なかった。
〇久しぶりに清水谷公園の池でカワセミを見る、雌であった。
〇アトリ、イカル健在、ただ数は少なかった。今月22日の観察会ではアトリ10羽、イカ
ル30羽ほどを数えている。
〇やっと？カシラダカ現れる。あずまや池の湧水から20羽ほどが飛び立つ。北側の高台（多
摩平）に高層マンション建設中、どういう影響があるか心配だ。
△あずまや池から建設中のマンションを見る。もっと高くなるので青空は見えなくなるで
あろう。カシラダカが採食に使っていた多摩平の空き地も工事で消えた。