金子凱彦の野鳥調査  172回
                             日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。調査は黒川清流公園東端の中央線脇にある「ひょうたん
池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第6公園、
山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類
と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

●調査日 2022年2月1日(火) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ16(♂8♀8) (2)カルガモ22 (3)キジバト5 (4)コゲラ2 (5)アオゲラ1
(6)モズ2(♂1) (7)ハシボソガラス8 (8)ハシブトガラス1 (9)ヤマガラ1 (10)シジュウカラ12
(11)ヒヨドリ6 (12)ウグイス2 (13)メジロ3 (14)ムクドリ4 (15)シロハラ1
(16)ツグミ1 (17)キセキレイ2 (18)ハクセキレイ3 (19)アトリ5 (20)イカル30±
(21)ドバト36  (22)ガビチョウ3


<備考>
〇アオゲラの姿をたびたび見るようになった。雌雄でいるとの話も聞く。
〇多摩平第三緑地の刈り込まれた斜面で採餌のツグミを1羽観察すが、今冬はツグミと出
会う機会がない。
〇イカルが湧水に次から次へと飛来し、飛び立っては付近の小枝に群がっていた。そして
30羽ほどが一気に東に移動して林内から姿を消す。
〇アトリは高木の樹冠部で5羽ほど姿を見るが降りてこなかった。
  

●調査日 2022年2月8日(火) くもり

<調査結果>
(1)マガモ18(♂9♀9) (2)カルガモ34 (3)キジバト8 (4)コゲラ1 (5)アオゲラ1
(6)モズ1♂ (7)ハシボソガラス5 (8)ハシブトガラス1 (9)ヤマガラ4 (10)シジュウカラ10
(11)ヒヨドリ8 (12)ウグイス2 (13)エナガ5  (14)メジロ5 (15)ムクドリ8
(16)キセキレイ2 (17)ハクセキレイ3 (18)アトリ8 (19)イカル2 (20)コジュケイ8
(21)ドバト15  (22)ガビチョウ6

<備考>

〇マガモは今冬最高の数である。大池♂7♀7、あずまや池♂2♀2の合計18羽であった。
〇ひょうたん池のモズの雄は健在である(前回の1/2も確認している)。そろそろ恋の季節
である。
⇒2月9日、岩井さんはひょうたん池でモズの雌を観察し撮影をしている。その時雄は現れ
なかったが…、これからの展開に注意!
〇アトリ、イカルを今日も観察する。
〇正月以来のコジュケイ8羽は健在であった。


△ひょうたん池に現れたモズの雌  2月9日  撮影:岩井満夫さん
 

△わきみず池のアトリ 2月8日 撮影:岩井満夫さん
  

●調査日 2022年2月18日(金) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ14(♂7♀7) (2)カルガモ32 (3)キジバト4 (4)コゲラ3 (5)モズ2♂
(6)ハシボソガラス8 (7)ハシブトガラス2 (8)ヤマガラ3 (9)シジュウカラ19 (10)ヒヨドリ5
(11)メジロ3 (12)ムクドリ8 (13)ツグミ2 (14)キセキレイ1 (15)アトリ15
(16)コジュケイ1 (17)ドバト5


<備考>
〇モズの雄を①ひょうたん池と②第3多摩平緑地で観察する。12月、1月は②で雌の姿を
たびたび見たが…、今は雄になった。雌は確認できていない。
⇒ひょうたん池のモズの雄は2月22日まで確認されているが、以後姿を見ていない。別の
所で営巣準備か。
〇アトリ健在である、15羽ほどを数える。
〇ひょうたん池奥(北側)からコジュケイの大きなチョットコイが聞こえてきた。
 

ひょうたん池のコジュケイのペア?  2月21日 撮影:岩井満夫さん
⇒2月8日には8羽を観察しているが、この群れはどうしたのか…。
 

●調査日 2022年2月28日(月) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ14(♂7♀7) (2)カルガモ31 (3)キジバト6 (4)カワセミ1♀ (5)コゲラ1
(6)ハシボソガラス6 (7)ハシブトガラス2 (8)ヤマガラ2 (9)シジュウカラ11 (10)ヒヨドリ2
(11)ウグイス1  (12)メジロ1  (13)ムクドリ4  (14)ツグミ2  (15)スズメ3
(16)キセキレイ1 (17)コジュケイ1 (18)ドバト2  (19)ガビチョウ2

<備考>
〇久しぶりに清水谷公園の池でカワセミ♀を観察する。繁殖の季節だ、これから要注意!
〇ウグイスはまだ地鳴きであった。
〇2月も今日で終わり、早春の3月にはどんな鳥と出会えるか楽しみだ。