金子凱彦の野鳥調査 第173回
日野の自然を守る会 金子凱彦
●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
＜調査地とコース＞
同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、１９７５年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田３丁目、多摩平２丁目、７丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第６公園、清水谷公園の約60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が４カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。調査は黒川清流公園東端の中央線脇にある「ひょうたん
池」から西へカワセミハウス（2017年4月OPEN）、マンション・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第６公園、
山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7ｋｍのコースを１時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類
と数を記録します。
▲黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成
●調査日 2022年3月4日（金） 晴れ
＜調査結果＞
（１）マガモ１４（♂７♀７） （２）カルガモ２６ （３）キジバト７ （４）コゲラ１ （５）ハシボソガラス５
（６）ハシブトガラス２ （７）シジュウカラ１０ （８）ヒヨドリ７ （９）エナガ４ （１０）ムクドリ６
（１１）ツグミ１ （１２）キセキレイ１ （１３）イカル１０ （１４）ドバト８ （１５）ガビチョウ６
＜備考＞
〇エナガは2羽（ペア？）で行動していたが、巣材運びは観察できなかった。なお前日の3日
に岩井さんが巣材運びを撮影したので紹介する。
〇久しぶりにイカルの群れを観察する、まだいたのだ。
△エナガの巣材運び 3月3日 撮影：岩井満夫さん
●調査日 ２０２2年3月9日（水） 晴れ
＜調査結果＞
（１）マガモ１２（♂６♀６）（２）カルガモ２４ （３）キジバト８ （４）トビ１ （５）カワセミ１
（６）モズ１ （７）ハシボソガラス７ （８）ハシブトガラス１ （９）シジュウカラ９ （１０）ヒヨドリ５
（１１）ウグイス１ （１２）エナガ２ （１３）キセキレイ２ （１４）ハクセキレイ１ （１５）カワラヒワ７
（１６）ドバト５ （１７）ガビチョウ２
＜備考＞
〇調査地上空をトビがゆっくり円を描いて飛んでいた、春になると時々トビを見ることが
ある。
〇左右を刈り込まれたベルト状のネザサの藪からウグイスのか細いホーホケキョが聞こえ
た、初鳴きである。
〇最近ほとんど見ることができなくなったカワラヒワ、本日多摩平第6公園で7羽を観察
する。
●調査日 ２０２2年3月21日（月） くもり
＜調査結果＞
（１）マガモ７（♂４♀３） （２）カルガモ１３ （３）キジバト６ （４）アオサギ１ （５）カワセミ１
（６）ハシボソガラス７ （７）ハシブトガラス３ （８）シジュウカラ１２ （９）ヒヨドリ６ （１０）ウグイス３
（１１）メジロ３ （１２）ムクドリ４ （１３）ツグミ１ （１４）ジョウビタキ１♂ （１５）アオジ３
（１６）ドバト１５ （１７）ガビチョウ３
＜備考＞
〇大池でアオサギを見る。このサギは西側の山王下公園の水路から清水谷公園の池へと移
動した。昼過ぎに池の前を通るとアオサギはまだいた。
〇ツグミ、ジョウビタキ、アオジと冬鳥を観察できた。アオジは陽気がよいと囀ることも
あるのだが、今日はくもり空で寒い。
●調査日 ２０２2年3月23日（水） 晴れ
＜調査結果＞
（１）マガモ７（♂４♀３） （２）カルガモ１５ （３）キジバト６ （４）アオサギ１ （５）ダイサギ１
（６）カワセミ１♀ （７）アオゲラ１ （８）ハシボソガラス４ （９）ハシブトガラス３ （１０）シジュウカラ８
（１１）ヒヨドリ６ （１２）ウグイス３ （１３）ムクドリ４ （１４）ツグミ１ （１５）キセキレイ１
（１６）ハクセキレイ１ （１７）シメ１ （１８）ドバト７
＜備考＞
〇久しぶりにアオゲラの声を聞く。
〇水辺の鳥は、マガモ、カルガモ、アオサギ、ダイサギ、カワセミ、キセキレイ、ハクセ
キレイの7種（出現種の３９％）であった。雑木林を主とした崖線の黒川清流公園である
が、水辺の鳥も多く清流公園の名にふさわしい環境である。今期はまだ飛来していないが
カワウの姿を見ることもある。
●調査日 ２０２2年3月29日（火） くもり
＜調査結果＞
（１）マガモ２♂♀ （２）カルガモ１４ （３）キジバト５ （４）アオサギ１ （５）カワセミ１♀
（６）アオゲラ１ （７）モズ１♂ （８）ハシボソガラス４ （９）ハシブトガラス３ （１０）シジュウカラ８
（１１）ヒヨドリ５ （１２）ウグイス３ （１３）ムクドリ２ （１４）ツグミ２ （１５）コジュケイ１
（１６）ドバト３ （１７）ガビチョウ１
＜備考＞
〇マガモは大池の2羽になった、そろそろ終認か。
〇本日もカワセミの雌を清水谷公園の池で見る。3月27日には交尾も観察されている。
△清水谷公園のカワセミ 3月27日 撮影：水橋薫さん
〇ひょうたん池でモズの雄をじっくり観察する。ただ雌の姿がなかったが、翌30日に岩井
さんが雌雄を撮影したので紹介する。
△モズの雄 ひょうたん池 3月30日 撮影：岩井満夫さん
△モズの雌 ひょうたん池 3月30日 撮影：岩井満夫さん