金子凱彦の野鳥調査  174回
                             日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。調査は黒川清流公園東端の中央線脇にある「ひょうたん
池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第6公園、
山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類
と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

●調査日 2022年4月5日(火) 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ9 (2)キジバト3 (3)アオサギ1 (4)カワセミ2♂♀ (5)コゲラ1
(6)アオゲラ1 (7)モズ1♂  (8)オナガ1  (9)ハシボソガラス9 (10)ハシブトガラス2
(11)シジュウカラ17 (12)ヒヨドリ11 (13)ウグイス2 (14)ムクドリ1
(15)コジュケイ1  (16)ドバト5  (17)ガビチョウ2


<備考>
〇本日マガモの姿なし。終認は3月30日、大池の2羽♂♀であった。なお昨年は3月23日
 であった。
〇清水谷公園の池でカワセミの雌雄を見る、営巣準備か。
〇モズの求愛給餌を4月2日に何回も見る、ただ3日、4日と一日中雨だった。本日は雄を
 観察するが、雌の姿はなかった。
  

●調査日 2022年4月11日(月) 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ4 (2)キジバト8 (3)カワセミ1♀ (4)アオゲラ1 (5)ハシボソガラス3
(6)ハシブトガラス4 (7)シジュウカラ8 (8)ヒヨドリ5 (9)ウグイス2 (10)エナガ2
(11)ムクドリ2  (12)コジュケイ1  (13)ドバト8  (14)ガビチョウ2

<備考>

〇アオゲラのドラミングが林内で響いていた。
〇黒川公園では2羽のウグイスがテリトリーをもって鳴いているようだ。
〇モズの姿を今日以後見なくなる。

●調査日 2022年4月21日(木) 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ9 (2)キジバト6 (3)アオサギ1 (4)アオゲラ1 (5)ハシボソガラス3
(6)ハシブトガラス3 (7)シジュウカラ7 (8)ヒヨドリ9 (9)ウグイス3 (10)メジロ3
(11)ムクドリ1  (12)スズメ5  (13)キセキレイ1  (14)コジュケイ2
(15)ドバト8  (16)ガビチョウ2


<備考>
〇春になってもアオサギは時々清水谷公園の池に飛来し、日がな一日中之島で姿を見る。
 採餌場所になっているのであろうか。
〇アオゲラのドラミングが鳴り響き大きな声が林内で聞こえた。黒川公園だけでなく、多摩
 平第6、7公園や日野2中周辺や「多摩平の森」などで、さらに市役所前の中央公園などで
 も本種が観察されている。同じペアが行動しているのであろうか。
〇池の前の人家のTVアンテナでキセキレイが囀っていた。前回の4月16日に本種が囀っ
 ているとの情報をもらったのだが、今回観察することができた。キセキレイはかつて黒川
 公園では留鳥で公園近くの人家で繁殖したこともあったが、現在は秋から春先に姿を現す
 鳥になっている。繁殖をすれば久しぶりの記録になる。
〇ヤマガラの親が幼鳥に給餌する写真を岩井さんが撮ったので紹介する。黒川公園で巣立
 ったのでしょう。
 
 △ヤマガラの親(左)と子 4月22日 撮影:岩井満夫さん

●調査日 2022年4月30日(土) 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ6 (2)キジバト4 (3)アオゲラ1 (4)オナガ1 (5)ハシボソガラス4
(6)ハシブトガラス1 (7)シジュウカラ3 (8)ツバメ2 (9)ヒヨドリ4 (10)ウグイス1
(11)ムクドリ12 (12)ハクセキレイ1 (13)コジュケイ3 (14)ドバト5
(15)ガビチョウ8

<備考>
〇相変わらずアオゲラの声が聞こえるが営巣は不明である。
〇青空をバックに黒川公園の稜線をツバメが飛ぶ。かつて中央線の堀之内踏切の商店で繁
殖していた時代があったが、現在は公園の周辺での繁殖はない。
〇夏鳥のキビタキを期待したが声も姿も駄目であった。なお水橋さんが黒川公園で早々に
キビタキを観察し撮影をしたので紹介する。
 
 △キビタキ 4月24日 撮影:水橋薫さん