金子凱彦の野鳥調査  175回
                             日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。調査は黒川清流公園東端の中央線脇にある「ひょうたん
池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第6公園、
山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類
と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

●調査日 2022年5月4日(水祝) 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ8 (2)キジバト3 (3)アオゲラ1 (4)ハシボソガラス5 (5)ハシブトガラス3
(6)シジュウカラ6 (7)ツバメ3 (8)ヒヨドリ6 (9)ウグイス1 (10)エナガ10+
(11)ムクドリ9 (12)アカハラ1 (13)キビタキ1 (14)コジュケイ1 (15)ドバト5
(16)ガビチョウ1

<備考>
〇エナガの幼鳥たちが鳴きながら林内を飛ぶ、家族群のようだ。一緒に観察した人たちに
よると前日にも家族群を見た、とのことである。なお先月、同じ場所で岩井さんが餌運び
のエナガを撮影したので紹介する。

△餌をくわえるエナガ 4月27日 撮影:岩井満夫さん

〇新緑の林内でアカハラの囀りを聞く。以前にも5月の連休に声を聞いたことがあり、移
動の途中に黒川公園に寄るのであろう。
〇期待のキビタキの声を聞く、ただ姿は確認できなかった。
〇コジュケイ、キビタキ、アカハラ、ガビチョウそれにエナガと鳥たちの声が賑やかだっ
た。春爛漫!
  

●調査日 2022年5月6日(金) 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ6 (2)キジバト6 (3)オナガ1 (4)ハシボソガラス4 (5)ハシブトガラス3
(6)シジュウカラ3 (7)ヒヨドリ4  (8)ムクドリ8 (9)スズメ1 (10)キセキレイ1
(11)コジュケイ2  (12)ドバト3  (13)ガビチョウ2

<備考>

〇アオゲラのドラミングが林内で響いていた。
〇黒川公園では2羽のウグイスがテリトリーをもって鳴いているようだ。

●調査日 2022年5月23日(月) くもり晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ9 (2)キジバト6 (3)アオサギ1 (4)アオゲラ1 (5)ハシボソガラス3
(6)ハシブトガラス3 (7)シジュウカラ7 (8)ヒヨドリ9 (9)ウグイス3 (10)メジロ3
(11)ムクドリ1  (12)スズメ5  (13)キセキレイ1  (14)コジュケイ2
(15)ドバト8  (16)ガビチョウ2


<備考>
〇黒川公園に隣接する人家のTVアンテナでキセキレイが囀っていた。センサス以外の日で
も聞いており、近くで繁殖をしているのか?先月21日には清水谷公園で囀っていた(既報)。
なお多摩平1丁目の「西友」付近でも朝イソヒヨドリとともにキセキレイが囀っていると
聞く。

●調査日 2022年5月28日(土) 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ2 (2)キジバト6 (3)ハシボソガラス3 (4)ハシブトガラス2 (5)シジュウカラ6
(6)ツバメ2  (7)ヒヨドリ4 (8)ウグイス2 (9)ムクドリ7 (10)コジュケイ2
(11)ドバト3 (12)ガビチョウ6

<備考>
〇5月も下旬になると種数、個体数も少なくなる。調査地内での繁殖鳥は少ないがシジュウカラ、
ヤマガラ、エナガが繁殖をしている。

<特記事項>
岩井満夫さんが多摩平第二緑地(フィールド内の多摩平第一から400mほど離れた緑地)で
コゲラの巣立ちを観察、撮影したので紹介をします。5月22日に2羽、翌23日に2羽巣立ちました。


△5月21日 巣穴からヒナが2羽見える。

△5月22日 巣立ちまぎわのヒナ

△5月22日 巣立った幼鳥