金子凱彦の野鳥調査  177回
                             日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。調査は黒川清流公園東端の中央線脇にある「ひょうたん
池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第6公園、
山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類
と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

●調査日 2022年7月11日(月) 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ13 (2)キジバト8 (3)ハシボソガラス7 (4)ハシブトガラス2 (5)シジュウカラ7
(6)ツバメ1 (7)ヒヨドリ8 (8)ウグイス1 (9)ムクドリ20 (10)スズメ1
(11)コジュケイ1 (12)ドバト2 (13)ガビチョウ4

<備考>
〇久しぶりにウグイスの声を聞く。複雑な鳴き声と最後に一声、ホーホケキョ。繁殖をし
 ているのか不明。今のところ巣はもちろん給餌等は観察されていないが…、不明なこと
 が多い鳥だ。
〇コジュケイを1羽観察したが、一週間後に同じ所で岩井さんが親子を撮影した。昨年は
 5羽の子どもがいたが、今年は1羽のようだ。

コジュケイの親子 7月17日 撮影:岩井満夫さん

●調査日 2022年7月24日(日) 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ12 (2)キジバト6 (3)ハシボソガラス6 (4)ハシブトガラス1 (5)シジュウカラ3
(6)ツバメ1 (7)ヒヨドリ7 (8)ムクドリ3 (9)スズメ1 (10)ドバト2 (11)ガビチョウ5

<備考>

〇種数、羽数とも少なくなる季節だ。これも調査と思ってやろう。

●調査日 2022年7月28日(木) 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ12 (2)キジバ6 (3)ハシボソガラス4 (4)ハシブトガラス3 (5)シジュウカラ2
(6)ツバメ1 (7)ヒヨドリ7 (8)ムクドリ2 (9)コジュケイ6 (10)ドバト2 (11)ガビチョウ3


<備考>
〇調査始点のひょうたん池に着くとコジュケイの大きなチョットコイが聞こえた。そして
 林内の遊歩道を親子2羽が歩いていた。さらにわきみず池わきで親1,子2羽の家族を
 見る。今年は2家族で3羽の子どものようだ。

<特記事項>1
〇春先から夜になると黒川清流公園でフクロウの声が聞こえると聞いていたが、声の主は
 アオバズクのようであった。岩井さんが撮影に成功したので紹介する。

△アオバズク 7月10日 黒川清流公園 撮影:岩井満夫さん
※岩井さんにとって本種は日野の野鳥撮影の124種目になったそうです

<特記事項>2
〇多摩平で今年もツミが営巣しました。岩井満夫さんが長期観察を続け、7月20日に3羽が
 巣立ちました。写真(3点)岩井さん撮影
 

ツミのヒナ 7月21日 多摩平第一緑地 

ツミの幼鳥たち  8月5日  多摩平第一緑地  

ツミの幼鳥 8月3日  多摩平第一緑地