金子凱彦の野鳥調査  184回
                             日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に東京
都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接した黒川清
流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖下には数カ所
から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、「わきみず池
」、「あずまや池」の名が付いています。調査は黒川清流公園東端の中央線脇にある「ひょうたん
池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第6公園、
山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類
と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

●調査日 2023年2月1日(水) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ16(♂10♀6) (2)カルガモ15 (3)キジバト6 (4)アオサギ1 (5)ダイサギ1
(6)カワセミ1♂ (7)コゲラ1 (8)モズ1 (9)ハシボソガラス2 (10)ハシブトガラ1   
(11)ヤマガラ3 (12)シジュウカラ7 (13)ヒヨドリ10 (14)ウグイス2 (15)エナガ2
(16)メジロ6 (17)シロハラ1 (18)ジョウビタキ1♂ (19)ハクセキレイ2 (20)ドバト24  
(21)ガビチョウ11

<備考>
〇大池にアオサギが入り餌を求めて池のふちを歩いていた。頭を胸にうずめ寝たふり?を
 しているマガモたちは、アオサギが脇を歩いても動かなかった。
〇あずまや池前の人家の屋根にダイサギが飛来する。ただ人が多数いたので池には近寄れ
 なかったようだ。
〇カラ類の混群には出会えなかったが、ばらばらと小鳥たちに会えた。
〇シロハラはいつものように桜並木の遊歩道で採食をしていた。



●調査日 2023年2月7日(火) くもり

<調査結果>
(1)マガモ17(♂11♀6) (2)カルガモ19 (3)キジバト6 (4)アオサギ1 (5)オナガ7
(6)ハシボソガラス3 (7)ハシブトガラス1 (8)ヤマガラ1 (9)シジュウカラ13 (10)ヒヨドリ6
(11)ウグイス1 (12)エナガ2 (13)メジロ4 (14)シロハラ2 (15)ジョウビタキ2♂
(16)ハクセキレイ1 (17)ドバト5 (18)ガビチョウ4

<備考>

〇本日も大池にアオサギが入り餌を求めて池の中を歩いていた。
〇久しぶりにオナガの群れに出会う。
〇シロハラ、ジョウビタキは2カ所で別々に観察する。
<特記事項1>2月8日、マガモを18羽数える、今冬最高の羽数だ。大池♂10羽♀4羽、
あずまや池♂2羽♀2羽であった。
<特記事項2>第二コーポラス前の湧水がとうとう枯れた。春には復活するか?

△枯れた湧水路、手前はあずまや池からの水路 2月2日。



●調査日 2023年2月14日(火) くもり

<調査結果>
(1)マガモ17(♂11♀6) (2)カルガモ18 (3)キジバト5 (4)ダイサギ1 (5)カワセミ1♂
(6)コゲラ2 (7)モズ1♀ (8)ハシボソガラス2 (9)ハシブトガラス3 (10)ヤマガラ4  
(11)シジュウカラ11 (12)ヒヨドリ7 (13)ウグイス1 (14)エナガ2 (15)メジロ15  
(16)ムクドリ4 (17)シロハラ1 (18)ツグミ2 (19)ジョウビタキ1♂ (20)ハクセキレイ1
(21)シメ1 (22)ドバト38 (23)ガビチョウ6


<備考>
〇雄モズのテリトリーであったひょうたん池周辺に雌の姿があった。雄を発見できなかった
が、2月9日に岩井さんが雌雄のモズを撮影している。
〇山王下公園でメジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、エナガ、コゲラの小さな混群に出会うが、
黒川公園は静かであった。
〇12月16日以来2カ月ぶりにツグミ2羽を観察する。やっとツグミ、シロハラが揃った。
〇やっとシメにも出会う。

△モズの雌雄 2月9日 撮影:岩井満夫さん

 
●調査日 2023年2月22日(水) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ5(♂3♀2) (2)カルガモ4 (3)キジバト3 (4)トビ1 (5)カワセミ1♂
(6)コゲラ1 (7)モズ2♂♀ (8)ハシボソガラス3 (9)ハシブトガラス2 (10)シジュウカラ7
(11)ヒヨドリ25± (12)ウグイス2 (13)メジロ2 (14)ムクドリ2 (15)シロハラ1  
(16)ツグミ2 (17)ジョウビタキ1♂ (18)ハクセキレイ1 (19)ドバト4 (20)ガビチョウ2
<番外>ヒレンジャク12+

<備考>
〇大池に重機が入り巨木を伐採、カモたちは池を離れてしまった。本日のマガモはあずまや
池のみだ。前回とほぼ同じ数だ。
〇気温が上がったためか、トビが上空をゆっくり旋回していた、午後にも姿を見る。
〇ひょうたん池でモズの雄、200mほど西に離れた所で雌を見る。各々地面に降りては採食し
ていた。この雌雄はまだ距離を置いているのか。

△大池脇の巨木の伐採 2月22日

<特記事項>レンジャク現れる
調査終了後の午后、わきみず池西側の水路よりレンジャク類が飛び立ち、多摩平側に去るの
を偶然見る。あとを追い多摩平第一緑地のヤドリギが付く大ケヤキに駆けつける、いたいた、
尾の赤いヒレンジャクであった。

△大ケヤキの南側の桜並木に飛来したヒレンジャク、15羽以上はいた。  
2月22日    撮影:岩井満夫さん


●調査日 2023年2月28日(火) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ11(♂7♀4) (2)カルガモ18 (3)キジバト4 (4)カワセミ1♂ (5)コゲラ1
(6)モズ1♂ (7)ハシボソガラス5 (8)ハシブトガラス3 (9)シジュウカラ9 (10)ヒヨドリ4
(11)ウグイス2 (12)エナガ4 (13)メジロ6 (14)ヒレンジャク3 (15)ムクドリ5
(16)シロハラ1  (17)ツグミ1  (18)ジョウビタキ1♂  (19)ドバト5  (20)ガビチョウ1


<備考>
〇昨日浅川に出ると、珍しくマガモがいた、黒川のマガモが分散したのであろうか。
〇エナガは2羽で行動していた、ペアか。
〇多摩平第一緑地の大ケヤキでヒレンジャクを見る。