金子凱彦の野鳥調査  189回
                             日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に
東京都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接し
た黒川清流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖
下には数カ所から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、
「わきみず池」、「あずまや池」の名が付いています。調査は黒川清流公園東端の中央線脇に
ある「ひょうたん池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション・ヴィ-クコ-ト
豊田、多摩平第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、
その間に出現した野鳥の種類と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

●調査日 2023年7月11日(火)  晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ5 (2)キジバト3 (3)アオバズク1 (4)カワセミ1♀ (5)アオゲラ1
(6)ハシボソガラス3 (7)ハシブトガラス2 (8)シジュウカラ7 (9)ツバメ1 (10)ヒヨドリ8
(11)ウグイス1 (12)ムクドリ12 (13)コジュケイ1 (14)ドバト5 (15)ガビチョウ6

<備考>
〇アオバズクの経緯
6/5)アオバズクを岩井さんたちが発見、観察する。雌は抱卵中のようであった。
7/7)雌雄2羽を見る、いままで抱卵していた雌が巣からできたようだ、ふ化した?
7/10)樹洞から顔を出しているヒナを見る
7/14)夕方、幼鳥2羽親2羽計4羽が営巣木周辺を飛び回る、時には鳴き声も聞こえた。
7/15)幼鳥が3羽になり、親子5羽のファミリーを観察できるようになる。
  

6月5日 アオバズク 撮影:岩井満夫さん
 

●調査日 2023年7月19日(水) 晴れ

<調査結果>
(1)カルガモ9 (2)キジバト4 (3)アオバズク5 (4)アオゲラ1 (5)オナガ1
(6)ハシボソガラス9 (7)ハシブトガラス4 (8)シジュウカラ3 (9)ヒヨドリ5 (10)ウグイス2
(11)ムクドリ5 (12)コジュケイ2 (13)ドバト18 (14)ガビチョウ10

<備考>

〇今日も親子5羽のアオバズクのファミリーを観察する。
〇アオゲラの声を聞くが、営巣は不明。
〇久しぶりに清水谷公園でウグイスの大きな声を聞く、今年は遅くまでウグイスが鳴いて
 いる。
〇コジュケイのチョットコイが2カ所から聞こえてきたが、姿は確認できなかった。
 

7月20日 アオバズクの子どもたち 撮影:岩井満夫さん

●調査日 2023年7月28日(金) くもり

<調査結果>
(1)カルガモ9 (2)キジバト4 (3)アオバズク4 (4)アオゲラ1 (5)ハシボソガラス3
(6)ハシブトガラス5 (7)シジュウカラ14+ (8)ヒヨドリ9 (9)ウグイス1 (10)メジロ1
(11)ムクドリ2 (12)コジュケイ1 (13)ドバト7 (14)ガビチョウ8


<備考>
〇アオバズクの親子4羽を観察する。葉の茂る横枝に子どもたちは後ろ向きに、親はこち
らを向いて動かない。
  

7月27日 アオバズクの家族5羽がそろう 撮影:岩井満夫さん

〇今日もアオゲラの声を聞くが営巣は不明。
〇ウグイスがまだ鳴いている。過去の囀りの記録を洗い出してみた。
1916年まではほぼ7月まで鳴いていたが、17年、18年、19年と5月、4月で声が聞かれな
くなり、20年から21年、22年と復活してきた。これはどういう事を意味するのか?今年
は7月31日にも声を聞いている。
  

 
先月号のお詫び
6月7日、6月16日、6月23日、6月29日の<調査結果>で(3)が欠番になっていまし
た。ここに(3)アオバズク1 が入るのですが、当時抱卵中で微妙な時期だったので
公表を控えました。正確な記録を報告できず申し訳ございませんでした。