金子凱彦の野鳥調査  196回
                             日野の自然を守る会 金子凱彦
●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年に
東京都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣接し
た黒川清流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000㎡の雑木林です。黒川清流公園の崖
下には数カ所から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」、「大池」、
「わきみず池」、「あずまや池」の名が付いています。調査は黒川清流公園東端の中央線脇に
ある「ひょうたん池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション・ヴィ-クコ-ト
豊田、多摩平第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコースを1時間で歩き、
その間に出現した野鳥の種類と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

●調査日 2024年2月7日(水) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ9(♂5♀4) (2)カルガモ6 (3)キジバト5 (4)コゲラ2 (5)アオゲラ1
(6)モズ3(♂1♀2) (7)ハシボソガラス4 (8)ハシブトガラス3 (9)ヤマガラ5 (10)シジュウカラ14
(11)ヒヨドリ9 (12)ウグイス2 (13)メジロ16 (14)ムクドリ8 (15)シロハラ2
(16)ツグミ5  (17)ジョウビタキ2♂♀  (18)ハクセキレイ1 (19)アトリ15 (20)アオジ5
(21)コジュケイ2 (22)ドバト12 (23)ガビチョウ3

  
<備考>

〇5日降雪、今日も雪が残る、冬鳥を期待してセンサスに出る。
〇モズはひょうたん池♀、あずまや池♀、多摩平第三緑地♂であった、1月と変わらず
〇ジョウビタキはあずまや池♀、多摩平第三緑地♂であった、先月と同じである。
〇多摩平第六公園で雪の残る地面に降りて採食しているアトリの群れを観察する。アトリ
 の初認は降雪の翌日、6日であった。水橋さんが観察、撮影したので紹介をする。

アトリ30羽ほどが採食 2月6日 多摩平第一緑地 撮影:水橋薫さん
 

●調査日 2024年2月12日(月・祝) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ13(♂8♀5) (2)カルガモ16 (3)キジバト7 (4)カワセミ1♀ (5)コゲラ2
(6)アオゲラ1 (7)モズ1♀ (8)オナガ2 (9)ハシボソガラス5 (10)ハシブトガラス1
(11)ヤマガラ4 (12)シジュウカラ12  (13)ヒヨドリ5  (14)ウグイス3 (15)エナガ4
(16)メジロ13± (17)ムクドリ4 (18)シロハラ1 (19)ツグミ2 (20)ジョウビタキ1♀
(21)ハクセキレイ1 (22)カワラヒワ1  (23)アオジ7  (24)コジュケイ2 (25)ドバト6
(26)ガビチョウ3

<備考>

〇マガモは一時減ったが、本日の13羽は昨年12月19日以来の最高羽数である。
〇清水谷公園の池でカワセミを久しぶりに観察する、雌であった。昨年の5月30日(♂)
 以来である。
〇地面に降りて採食中のカワラヒワ1羽を山王下公園で確認する。フィールド内で一時い
 なかったが、今冬は本種を見る機会が多い。
〇連日あたたかくウグイスやアオジが目の前に姿を現すことが多くなった。

ウグイス 2月9日 黒川清流公園 撮影:岩井満夫さん
 

●調査日 2024年2月26日(月) 晴れ

<調査結果>
(1)マガモ10(♂5♀5) (2)カルガモ6 (3)キジバト7 (4)ダイサギ1 (5)ハイタカ1
(6)カワセミ1♂  (7)コゲラ3 (8)アオゲラ1 (9)モズ3(♂1♀1) (10)オナガ2+
(11)ハシボソガラス5  (12)ハシブトガラス2  (13)ヤマガラ2 (14)シジュウカラ19
(15)ヒヨドリ4 (16)ウグイス1 (17)エナガ2 (18)メジロ6 (19)ムクドリ17
(20)シロハラ1 (21)ツグミ2  (22)ハクセキレイ1 (23)アオジ4 (24)コジュケイ3
(25)ドバト6  (26)ガビチョウ5


<備考>

〇2月19日から毎日のようにダイサギが大池に来るようになった。今日もセンサス時、昼
 12時ごろ、夕方5時近くに姿があった。一日中餌場にしているようだ。時には飛び跳ねる
 ように羽をバタバタさせ池の中を歩き回っていた、魚を追い立てているのか?

大池のダイサギ  2月24日  撮影:岩井満夫さん

〇目の前でカラスに追われたハイタカに出会う。青空をバックに下面が白く鮮やかで、細
 長い尾の先端の黒帯がくっきりと見えた。カラスの半分ほどの大きさ、ハトほどであった。
〇清水谷公園の池でカワセミの雄を観察する。前回(2/12)まで長く雌であったが、2月
 23日には雌雄2羽で飛び、鳴き合っていたと水橋さんから聞く。
  

●調査日 2024年2月29日(木) くもり

<調査結果>
(1)マガモ12(♂7♀5) (2)カルガモ16 (3)キジバト5 (4)アオサギ1 (5)ダイサギ1
(6)トビ1 (7)カワセミ1♀ (8)コゲラ1 (9)モズ1♂ (10)オナガ4 (11)ハシボソガラス6
(12)ハシブトガラス5 (13)ヤマガラ6 (14)シジュウカラ16  (15)ヒヨドリ4
(16)ウグイス2 (17)メジロ5 (18)ムクドリ3 (19)シロハラ2 (20)ツグミ3
(21)カワラヒワ1 (22)アオジ5 (23)コジュケイ2 (24)ドバト11 (25)ガビチョウ3


<備考>

〇大池にダイサギ、アオサギが飛来、色鮮やかな大型のサギ2羽は池を華やかにする。
〇清水谷公園のカワセミは今日、雌であった、前回(26日)は雄であった。2月27日に岩
 井さんは大池でカワセミの雌雄を同時に見ている。
〇大池の東側でモズの雄を観察する、以前は雌のテリトリーであった。春到来!!
〇調査時にはなかなか観察できなかったが、2月のレンジャクの記録を記す。
 先月の1月29日がヒレンジャクの初認になり、2月上旬には15羽にまでなる。中旬は姿な
 く、下旬にまた現れる。

大池のカワセミの雌 2月27日 撮影:岩井満夫さん