金子凱彦の野鳥調査  211回
                             
                  日野の自然を守る会 金子凱彦

●東豊田緑地保全地域の野鳥調査
<調査地とコース>
 同保全地域は日野市のほぼ中央部に細長く広がる日野台地の段丘崖の一部で、1975年
に東京都により緑地保全地域に指定されました。東豊田3丁目、多摩平2丁目、7丁目に隣
接した黒川清流公園、多摩平第6公園、清水谷公園の約60,000㎡の雑木林です。黒川清流公
園の崖下には数カ所から湧水が流れており、池が4カ所あります。東から「ひょうたん池」
「大池」、「わきみず池」、「あずまや池」の名が付いています。調査は黒川清流公園東端
の中央線脇にある「ひょうたん池」から西へカワセミハウス(2017年4月OPEN)、マンション
・ヴィ-クコ-ト豊田、多摩平第6公園、山王下公園、清水谷公園の池まで約1.7kmのコース
を1時間で歩き、その間に出現した野鳥の種類と数を記録します。


黒川清流公園内の表示板に説明を増やし作成

調査日 2025年5月3日(土) はれ
<調査結果>   
(1)カルガモ1 (2)キジバト3 (3)ツミ1 (4)コゲラ1 (5)オナガ3
(6)ハシボソガラス3 (7)ハシブトガラス3 (8)ヤマガラ1 (9)シジュウカラ7
(10)ツバメ2 (11)ヒヨドリ10 (12)ウグイス1 (13)ムクドリ1
(14)ドバト2 (15)ガビチョウ5
<備考>
〇コゲラの巣穴を見つける、営巣しているのか?
〇ツミの声がするが…、不明。
〇4月30日から連休明けの5月6日までにキビタキ、センダイムシクイの記録がある。
 

△コゲラ 5月1日 撮影:水橋薫さん

調査日 2025年5月18日(日) くもり
<調査結果>   
(1)カルガモ3 (2)キジバト5 (3)ツミ1 (4)コゲラ2 (5)アオゲラ1  (6)ハシボソガラス3
(7)ハシブトガラス3 (8)ヤマガラ1 (9)シジュウカラ5  (10)ツバメ1 (11)ヒヨドリ4
(12)ウグイス2 (13)ムクドリ26 (14)スズメ1 (15)コジュケイ2 (16)ドバト5 (17)ガビチョウ5

<備考>
〇ツミが営巣をしているようだが…、不明な点が多い。調査地内では営巣していない。

調査日 2025年5月28日(水) くもり
<調査結果>   
(1)カルガモ3 (2)キジバト5 (3)ツミ1 (4)コゲラ2 (5)アオゲラ1  (6)ハシボソガラス3
(7)ハシブトガラス3 (8)ヤマガラ1 (9)シジュウカラ5  (10)ツバメ1 (11)ヒヨドリ4
(12)ウグイス2 (13)エナガ1 (14)ムクドリ26 (15)スズメ1 (16)コジュケイ2 (17)ドバト5
(18)ガビチョウ5

<備考>
〇アオゲラの声を聞くが調査地内では営巣していない。
〇エナガの幼鳥が単独で行動していた、群れから迷ったか。

<その他の記録>
〇豊田駅のツバメが巣立つ
今年のツバメの初認は3月23日(昨年は3月31日)であった。一番早い巣立ちは日野市
市民窓口課豊田連絡所からで5月25日、26日に合計6羽であった、昨年は5月18日~20
日に今年と同じ市役所で4羽であった。これからツバメの巣立ちの季節になる。

〇アオゲラの記録
調査地の緑地保全地域に隣接する林でアオゲラが営巣し雛が巣立った。4月から観察を
続けていた岩井さんの記録を紹介する。巣は地上から1メートルほどの低い所に掘られ
ていたので、うまく営巣できるか心配したが、岩井さんによると6月7日に3羽以上が巣
立ったようだ。常にカラスの姿が林内にあり、アオゲラの営巣木近くでツミのペアが
巣作りを始めたり、無事に巣立ちできるか心配だった。
なお6月6日に巣立ったヒナがカラスに捕食された。これを目撃した水橋さんが撮影した
ので、衝撃的であるが紹介する。このとき巣にはまだヒナがいたとのことである。
 

△4月14日 営巣木のアオゲラの雄(左)と雌 撮影:岩井満夫さん
 

△5月30日 雛に給餌する雄 撮影:岩井満夫さん
 

△6月6日(13:58)巣立ち間際の雛 撮影:岩井満夫さん
 

△6月6日(10:05) 捕食されたアオゲラの巣立ち雛、最初に巣を出た雛か。
 撮影:水橋薫さん